注文住宅の風呂のおすすめ完全ガイド｜後悔しない選び方のコツ

注文住宅を建てる際、多くの人がこだわりたいと考える場所の一つが、一日の疲れを癒すお風呂ではないでしょうか。

しかし、一口にお風呂と言っても、選ぶべき項目は多岐にわたります。

メーカーごとの特徴、適切なサイズや広さ、日々の掃除の手入れのしやすさ、そして忘れてはならない費用や価格の問題など、考え始めるとキリがありません。

また、せっかくの注文住宅だからこそ、おしゃれなデザインにしたい、便利な機能を取り入れたいという希望もあるでしょう。

一方で、オプションの選び方を間違えたり、窓の設置で後悔したりといった失敗談も多く耳にします。

この記事では、注文住宅の風呂のおすすめの選び方について、基本的な知識から具体的な注意点まで、網羅的に解説していきます。

この記事を読めば、あなたにとって最適な浴室のイメージが明確になり、後悔のないお風呂づくりを実現できるはずです。

そして、理想の家づくり、理想のお風呂を実現するためには、一つの会社だけでなく、複数の住宅会社から見積もりやプランの提案を受けることが非常に重要になります。

自分たちの希望を最大限に叶えてくれるパートナーを見つけるためにも、まずは情報収集から始めていきましょう。

 

注文住宅の風呂のおすすめな選び方の基本ポイント

まずは知っておきたいお風呂の種類の違い

注文住宅のお風呂選びを始めるにあたり、最初に理解しておくべきなのが、お風呂の工法の種類です。

現在の日本の住宅で採用されるお風呂は、主に「ユニットバス」と「在来工法」の2つに大別されます。

これらにはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶかによってデザインの自由度や費用、工期などが大きく変わってきます。

まずは、それぞれの特徴をしっかりと把握し、自分たちのライフスタイルやこだわりに合った工法を選ぶことが、理想のお風呂づくりの第一歩となるでしょう。

ユニットバス（システムバス）

ユニットバス、あるいはシステムバスとは、工場であらかじめ壁、床、天井、浴槽などのパーツを製造し、それらを現場で組み立てて完成させるタイプのお風呂です。

現在の日本の戸建て住宅やマンションで最も一般的に採用されているのが、このユニットバスです。

最大のメリットは、品質が安定していることと、工期が短いこと、そして防水性の高さにあります。

工場生産のため、製品ごとの品質のばらつきが少なく、職人の技術力に左右されにくいのが特徴です。

また、現場での作業は組み立てが中心となるため、数日で設置が完了し、全体の工期短縮につながります。

さらに、床と壁のつなぎ目などが一体となっているため、水漏れのリスクが非常に低いという点も大きな利点と言えるでしょう。

一方で、デメリットとしては、デザインや間取りの自由度が低い点が挙げられます。

メーカーが定めた規格の中からサイズやデザイン、設備を選ぶことになるため、「窓を特殊な形にしたい」「壁の一部に天然石を使いたい」といった個性的な要望を叶えるのは難しいかもしれません。

とはいえ、最近のユニットバスはデザインやカラーバリエーションが非常に豊富になっており、多くの選択肢の中から好みのものを見つけることが可能です。

在来工法

在来工法とは、現場で一つ一つの素材を選び、職人が手作業で作り上げていくオーダーメイドのお風呂です。

ユニットバスが登場するまでは、こちらが一般的な工法でした。

最大のメリットは、何といってもそのデザイン性の高さと自由度の高さです。

浴槽の形や素材、壁や床に使うタイル、水栓金具の一つに至るまで、すべてを自由に選ぶことができます。

ヒノキの浴槽で和の空間を演出したり、大きな窓を設けて開放的なバスルームにしたりと、まさに世界に一つだけのお風呂を実現できるのが魅力です。

しかし、その反面、デメリットも存在します。

まず、ユニットバスに比べて費用が高額になりがちです。

材料費だけでなく、職人の手間がかかるため、人件費も大きく影響します。

また、工期も長くなる傾向にあります。

そして、最も注意すべき点が防水の問題です。

現場で防水処理を行うため、施工する職人の技術力によっては、将来的に水漏れが発生するリスクがユニットバスよりも高くなります。

そのため、在来工法を選ぶ際は、施工実績が豊富で信頼できる業者に依頼することが不可欠です。

こだわりを追求したい人にとっては魅力的な選択肢ですが、コストやメンテナンス性も十分に考慮して検討する必要があるでしょう。

家族構成に合う浴室のサイズと広さの基準

お風呂の使い心地を大きく左右するのが、浴室のサイズや広さです。

注文住宅であれば、家族構成やライフスタイルに合わせて最適なサイズを選ぶことができます。

狭すぎると窮屈でリラックスできませんし、逆に広すぎても掃除が大変になったり、冬場は寒く感じたりすることがあります。

ここでは、一般的な浴室のサイズ表記の意味と、家族構成ごとにおすすめの広さの目安について解説します。

浴室サイズの表記の見方

ユニットバスのカタログなどでよく目にする「1616」や「1620」といった4桁の数字は、浴室の内寸を表しています。

これは「幅（mm）×奥行き（mm）」を示しており、最初の2桁が幅、後ろの2桁が奥行きです。

例えば、「1616」サイズであれば、浴室の内寸が1600mm×1600mm、つまり1坪（約2畳）の広さということになります。

同様に、「1620」であれば1600mm×2000mm（1.25坪）となります。

このサイズは、洗い場の広さや浴槽の大きさに直結するため、非常に重要な指標です。

家族構成別のおすすめサイズ

どのサイズを選ぶべきかは、家族の人数や年齢、お風呂での過ごし方によって変わります。

単身者や夫婦のみの世帯
身体を洗って湯船に浸かる、という基本的な使い方であれば、「1216（0.75坪）」でも十分かもしれません。

ただし、注文住宅でゆとりを求めるなら、標準的な「1616（1坪）」サイズを選んでおくと、将来的な家族構成の変化にも対応しやすく、満足度が高いでしょう。

小さなお子様がいるご家庭
親子で一緒に入浴することを考えると、洗い場に十分なスペースがある「1616（1坪）」サイズは欲しいところです。

子ども用のバスチェアやおもちゃを置いても、大人が身体を洗うスペースを確保できます。

さらにゆとりを求めるなら、「1620（1.25坪）」サイズもおすすめです。

洗い場が広くなることで、子どもが二人いても窮屈さを感じにくくなります。

将来的に介護を視野に入れる場合
将来、家族の介護が必要になる可能性を考えるなら、「1620（1.25坪）」以上のサイズを検討するのが賢明です。

洗い場が広いと、介助者が身体を支えたり、シャワーチェアを使ったりするスペースを確保しやすくなります。

また、浴室のドアを引き戸にする、手すりを設置するなど、バリアフリー設計も併せて考えておくと安心です。

サイズを決める際は、ショールームで実際に浴槽に入ってみたり、洗い場の広さを体感したりすることをおすすめします。

図面だけでは分からないスケール感を掴むことが、後悔しないサイズ選びの重要なポイントです。

 

TOTOなど人気メーカーごとの特徴を比較

ユニットバスを選ぶ際、どのメーカーの製品を選ぶかは非常に悩ましい問題です。

TOTO、LIXIL、パナソニック、タカラスタンダードなど、国内にはそれぞれ特色のある優れたメーカーが数多く存在します。

各社とも独自の技術やデザイン哲学を持っており、清掃性、保温性、デザイン性、快適機能など、重視するポイントによって最適なメーカーは変わってきます。

ここでは、代表的な人気メーカーの特徴を比較し、それぞれの強みや代表的な商品についてご紹介します。

ぜひ、ご自身の理想のバスルーム像と照らし合わせながら、メーカー選びの参考にしてください。

TOTO

トイレのイメージが強いTOTOですが、ユニットバスの分野でもトップクラスのシェアを誇るリーディングカンパニーです。

TOTOの最大の特徴は、長年培ってきた衛生陶器の技術を応用した、清潔さを保つための独自機能が充実している点です。

代表的なのが「ほっカラリ床」。

畳のような柔らかい踏み心地で膝をついても痛くなく、断熱性に優れているため冬場でもヒヤッとしません。

さらに、W断熱構造によって乾きやすいのも特徴で、カビの発生を抑制し、お手入れの手間を軽減します。

また、ボタン一つでカウンターや床に「きれい除菌水」を吹き付け、カビやピンク汚れの発生を抑える機能も人気です。

浴槽も、魔法びんのように高い保温性を誇る「魔法びん浴槽」や、ゆりかごに揺られるような心地よさを追求した「ゆるリラ浴槽」など、快適性へのこだわりが光ります。

清潔で快適、そして節水性能にも優れたお風呂を求める方におすすめのメーカーです。

LIXIL

LIXILは、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ、東洋エクステリアという5つの建材・設備メーカーが統合して生まれた会社です。

そのため、浴室だけでなく、キッチンや窓、玄関ドアなど、家全体のコーディネートを考えやすいのが強みです。

LIXILのユニットバスは、デザインのバリエーションが豊富で、高級感のあるものからスタイリッシュなものまで、幅広いテイストに対応できます。

機能面では、浴槽のお湯を循環させて、肩や腰に心地よい刺激を与える「アクアフィール（肩湯・腰湯）」や、渦の力で排水口のゴミをまとめる「くるりんポイ排水口」などが有名です。

また、カウンターをまるごと壁から取り外して洗える「まる洗いカウンター」など、清掃性への配慮も行き届いています。

デザイン性と機能性のバランスが良く、トータルで満足度の高いお風呂を選びたい方に適しています。

パナソニック

家電メーカーとしてのイメージが強いパナソニックは、その技術力を活かしたユニークな美容・リラックス機能を浴室に取り入れているのが最大の特徴です。

特に有名なのが、微細な酸素を含んだお湯で身体を温め、肌の潤いを保つ効果が期待できる「酸素美泡湯」です。

入浴剤を使わなくても、ぬるめのお湯でしっかり温まることができ、湯上り後もぽかぽかが持続します。

また、水滴と汚れが一体化して流れ落ちやすい「スゴピカ素材」を浴槽やカウンター、水栓に採用しており、水アカがつきにくく、きれいな状態を長く保てるのも魅力です。

デザイン面では、壁柄のバリエーションが豊富で、照明計画にも力を入れています。

一日の疲れを癒すだけでなく、美容にもこだわりたい、リラックスできる空間を追求したいという方から高い支持を得ています。

タカラスタンダード

タカラスタンダードの代名詞とも言えるのが、独自素材である「高品位ホーロー」です。

ホーローとは、鉄の強さとガラスの美しさを兼ね備えた素材で、表面が硬く滑らかなため、汚れやカビがつきにくく、お手入れが非常に簡単という特徴があります。

浴室の壁パネルにこのホーローを採用しているため、普段のお手入れはシャワーで洗い流して拭き取るだけで済み、しつこい汚れも洗剤で簡単に落とすことができます。

さらに、ホーローはマグネットがつくため、シャンプーボトルや掃除用具などを好きな位置に自由に設置できる「どこでもラック」も非常に便利です。

また、フレーム構造で浴室全体を支える「パーフェクト保温」により、冬場でも暖かさを逃しません。

とにかく掃除の手間を減らしたい、丈夫で長持ちするお風呂が良いという方に、最もおすすめできるメーカーです。

心地よい空間を作るおしゃれなデザインのコツ

注文住宅のお風呂だからこそ、性能や機能だけでなく、デザインにもこだわりたいものです。

一日の終わりに心からリラックスできるような、おしゃれで心地よい空間を演出するためには、いくつかのポイントがあります。

壁、床、浴槽、照明といった各要素の色や素材をどのように組み合わせるかによって、浴室の雰囲気は大きく変わります。

ここでは、おしゃれなバスルームを実現するためのデザインのコツをご紹介します。

カラーコーディネートの基本

浴室全体の印象を決定づけるのが、カラーコーディネートです。

色の選び方にはいくつかの基本パターンがあります。

清潔感のあるホワイト・ベージュ系
白やアイボリー、ベージュを基調としたコーディネートは、清潔感があり、空間を広く見せる効果があります。

最もベーシックで失敗が少ない組み合わせと言えるでしょう。

明るく開放的な雰囲気になるため、多くの人に好まれます。

ただし、単調になりすぎないよう、アクセントパネルで一面だけ色を変えたり、小物で差し色を入れたりする工夫も効果的です。

高級感のあるダーク系
ブラックやダークブラウン、濃いグレーなどを基調とすると、ホテルのような高級感と落ち着きのある空間を演出できます。

照明の当て方によって陰影が生まれ、リラックス効果も高まります。

しかし、注意点もあります。

暗い色は空間を狭く感じさせることがあるため、ある程度の広さがある浴室に向いています。

また、水アカや石鹸カスなどの白い汚れが目立ちやすいというデメリットもあるため、こまめな掃除が必要になります。

個性を出すアクセントカラー
壁の4面のうち1面だけを異なる色や柄にする「アクセントパネル」は、手軽におしゃれな空間を作る人気の方法です。

木目調を選べばナチュラルで温かみのある雰囲気に、石目調ならモダンで重厚感のある印象になります。

また、ブルーやグリーンなどの色を選べば、爽やかで個性的なバスルームを作ることも可能です。

床や浴槽、カウンターの色とのバランスを考えながら選ぶのがポイントです。

素材感で差をつける

色だけでなく、壁や床の素材感もデザインの重要な要素です。

最近のユニットバスは、本物の木や石、タイルの質感をリアルに再現したパネルが豊富に揃っています。

ツルツルした光沢のあるパネルは高級感を演出し、マットな質感のパネルは落ち着いた印象を与えます。

浴槽も、一般的なFRP（繊維強化プラスチック）のほかに、なめらかな肌触りと美しい光沢が特徴の人工大理石（人造大理石）を選ぶと、ワンランク上の空間になります。

見た目だけでなく、実際にショールームで触れてみて、質感を確認することが大切です。

照明計画で雰囲気を変える

照明は、浴室の雰囲気を劇的に変える力を持っています。

従来の天井中央に一つだけ照明がある形だけでなく、最近は様々な照明計画が可能です。

例えば、壁や天井を照らす間接照明を取り入れると、空間に奥行きと落ち着きが生まれます。

また、生活シーンに合わせて光の色（昼白色や電球色）や明るさを調整できる調光・調色機能付きの照明も人気です。

朝はスッキリとした白い光で、夜はリラックスできる温かみのある光で入浴するなど、気分に合わせて雰囲気を変えることができます。

照明一つで空間の質は大きく向上するため、積極的に検討したいポイントです。

暮らしを豊かにする便利な機能の種類

現在のお風呂には、日々のバスタイムをより快適で豊かにするための様々な便利機能が搭載されています。

かつてはお風呂というと、お湯をためて体を洗うだけの場所でしたが、今ではリラクゼーションや健康増進、家事の効率化といった付加価値を提供する空間へと進化しています。

ここでは、注文住宅のお風呂に取り入れたい、代表的な便利機能についてご紹介します。

もちろん、全ての機能が必要なわけではありません。

ご自身のライフスタイルや価値観に合わせて、本当に必要な機能を見極めることが大切です。

浴室暖房乾燥機

浴室暖房乾燥機は、今や多くの家庭で採用されている人気の設備です。

その機能は多岐にわたります。

暖房機能
冬場の入浴前に浴室を暖めておくことで、寒い脱衣所との温度差によって起こるヒートショックのリスクを軽減できます。

特に高齢のご家族がいる家庭では、安全のためにぜひ導入したい機能です。

乾燥機能
入浴後に浴室全体を乾燥させることで、カビの発生を効果的に抑制できます。

湿気がこもりがちな浴室を清潔に保つために非常に役立ちます。

衣類乾燥機能
雨の日や花粉の季節、夜間の洗濯などで外に洗濯物を干せない時に、浴室を衣類乾燥室として活用できます。

温風で乾かすため、生乾きの嫌な臭いもつきにくく、非常に便利です。

涼風機能
夏場の入浴は、のぼせてしまって長く湯船に浸かれないという方も多いでしょう。

涼風機能を使えば、火照った体に心地よい風を送り、快適なバスタイムをサポートします。

ミストサウナ

自宅で手軽にサウナ気分を味わえるのがミストサウナです。

細かい霧状の温かいミストが全身を包み込み、ドライサウナのような息苦しさを感じることなく、体の芯からじんわりと温まることができます。

発汗を促すことで新陳代謝を高めたり、毛穴の汚れを落としやすくしたりする効果が期待でき、美容や健康に関心の高い方から人気を集めています。

また、保湿効果も高いため、肌の乾燥が気になる方にもおすすめです。

製品によっては、アロマオイルをセットして香りを楽しめるものもあります。

ジェットバス・肩湯

浴槽の側面から勢いよく気泡を含んだお湯を噴出させ、マッサージ効果を得られるのがジェットバスです。

血行を促進し、筋肉のコリをほぐしてくれるため、一日の疲れを癒すのに最適です。

また、最近注目されているのが「肩湯」です。

首から肩にかけてお湯を流し続けることで、凝り固まりがちな肩周りを効率的に温めることができます。

デスクワークで肩こりに悩んでいる方や、冷え性の方にとっては、非常に魅力的な機能と言えるでしょう。

浴室テレビ・スピーカー

お風呂でテレビを見たり、好きな音楽を聴いたりできれば、バスタイムがさらに楽しい時間になります。

浴室テレビは、防水仕様で曇り止め加工が施されているものが一般的です。

半身浴をしながらゆっくりと映画を楽しんだり、ニュース番組をチェックしたりと、思い思いの過ごし方ができます。

また、Bluetooth対応の浴室スピーカーを設置すれば、スマートフォンや音楽プレイヤーと接続して、高音質で音楽を聴くことが可能です。

リラックスできる音楽を流せば、より一層癒やしの空間を演出できます。

長風呂が好きな方にとっては、満足度を大きく高めてくれる設備です。

後悔しない注文住宅の風呂のおすすめの注意点

満足度を上げる人気オプションの選び方

ユニットバスは、基本的な仕様に加えて、様々なオプションを追加することで、より快適で機能的な空間にカスタマイズすることができます。

しかし、魅力的なオプションがたくさんあるからといって、あれもこれもと追加していくと、あっという間に予算オーバーになってしまいます。

大切なのは、自分たちのライフスタイルにとって本当に必要かどうかを冷静に判断することです。

ここでは、採用して満足度の高かった人気のオプションと、選ぶ際の注意点について解説します。

浴槽の素材・形状のアップグレード

標準仕様の浴槽はFRP（繊維強化プラスチック）であることが多いですが、これを人工大理石（人造大理石）にアップグレードするのは、非常に人気の高いオプションです。

人工大理石は、表面が滑らかで光沢があり、高級感があります。

また、汚れがつきにくく、落としやすいというメリットもあり、清掃性を重視する方にもおすすめです。

浴槽の形状も、足を伸ばせるロングタイプや、半身浴がしやすいベンチ付きタイプなど、様々な種類があります。

ショールームで実際に浴槽に入ってみて、自分の体格や入浴スタイルに合ったものを選ぶと、毎日のバスタイムの満足度が格段に向上します。

シャワーヘッドの変更

シャワーヘッドの変更も、比較的手軽にできて満足度の高いオプションの一つです。

例えば、手元のボタンで吐水・止水ができるタイプは、シャワー中に目を閉じていても操作がしやすく、節水にもつながります。

また、空気を含ませることで、少ない水量でも量感のある浴び心地を実現する節水シャワーや、微細な泡で毛穴の汚れを洗い流す効果が期待できるマイクロバブルシャワーなども人気です。

シャワーは毎日使うものだからこそ、使い心地や機能にこだわってみる価値は十分にあります。

収納棚の追加・変更

浴室内の収納は、意外と見落としがちなポイントですが、使い勝手に大きく影響します。

シャンプーやコンディショナー、ボディソープ、洗顔フォーム、掃除用具など、浴室内に置きたいものは意外と多いものです。

標準の収納棚だけでは足りない場合や、位置が使いにくいと感じる場合は、追加や変更を検討しましょう。

最近では、マグネットで壁の好きな位置に取り付けられるタイプの収納棚も人気があります。

家族の成長やライフスタイルの変化に合わせて、柔軟にレイアウトを変えられるのが魅力です。

また、カウンターの下に収納スペースを設けるオプションもあります。

手すりの設置

現在は必要性を感じていなくても、将来のことを考えて手すりを設置しておくのは賢明な選択です。

浴室内は滑りやすく、転倒のリスクが高い場所です。

浴槽をまたぐ時や、洗い場で立ち座りする時に手すりがあると、体の負担が軽減され、安全性が格段に高まります。

特に、小さなお子様や高齢のご家族がいる場合は、積極的に検討したいオプションです。

最近では、タオル掛けと一体になったスタイリッシュなデザインの手すりもあり、浴室の雰囲気を損なうことなく設置できます。

オプション選びで迷ったら、「その機能がないと本当に困るか」「後から簡単に追加できるものか」という視点で考えてみると、優先順位がつけやすくなります。

毎日の手間が減る掃除のしやすい工夫

お風呂は家の中でも特に汚れやすく、カビや水アカが発生しやすい場所です。

だからこそ、注文住宅でお風呂を計画する際には、「掃除のしやすさ」を最優先事項の一つとして考えることを強くおすすめします。

日々の簡単なお手入れで清潔な状態をキープできれば、家事の負担が大幅に軽減され、いつでも気持ちよくバスタイムを楽しむことができます。

ここでは、掃除の手間を減らすための具体的な工夫や設備の選び方についてご紹介します。

汚れにくい素材を選ぶ

まず基本となるのが、床、壁、浴槽、カウンターなどの素材選びです。

各メーカーが、汚れがつきにくく、落としやすい独自の素材を開発しています。

例えば、TOTOの「ほっカラリ床」は、表面に施された特殊な処理によって水の流れをスムーズにし、乾きやすいのが特徴です。

また、LIXILの「キレイサーモフロア」も、皮脂汚れがつきにくい構造になっています。

壁パネルも、カビの根が入り込みにくい表面が滑らかな素材を選ぶと良いでしょう。

特にタカラスタンダードのホーロー壁パネルは、汚れが染み込まず、水拭きだけで簡単にきれいになるため、掃除のしやすさでは群を抜いています。

カビが発生しにくい構造・設備

カビ対策は、お風呂掃除の永遠のテーマです。

カビの発生を抑えるためには、湿気をいかに早く取り除くかが重要になります。

換気性能の高い換気扇
24時間換気機能付きの換気扇は必須です。

入浴後だけでなく、常に浴室内の空気を循環させることで、湿度を低く保つことができます。

浴室暖房乾燥機を導入すれば、さらに強力に乾燥させることが可能です。

水はけの良い排水口
髪の毛や石鹸カスがたまりやすい排水口は、掃除が面倒な場所の代表格です。

各社とも、ゴミがまとまりやすく捨てやすい形状や、汚れがつきにくい素材（ステンレスなど）を採用するなど、工夫を凝らしています。

ショールームで実際に構造を確認し、手入れが簡単そうなものを選びましょう。

パッキンの少ないドア
ドアのゴムパッキンは、カビが発生しやすい要注意ポイントです。

最近では、このパッキンをなくしたり、減らしたりしたドアが増えています。

また、通気口（ガラリ）が掃除しやすい位置にあるかどうかもチェックしておくと良いでしょう。

掃除の負担を減らす形状・デザイン

設備の形状やデザインも、掃除のしやすさに影響します。

カウンター
カウンターは水がたまりやすく、裏側はカビの温床になりがちです。

壁から取り外して丸洗いできるタイプ（LIXILなど）や、そもそもカウンターを設けないという選択肢も検討の価値があります。

鏡・収納棚
鏡の裏や収納棚の周辺も、水滴が残りやすく汚れがたまりやすい場所です。

マグネット式の収納棚を利用すれば、取り外して洗うことができ、壁自体も掃除しやすくなります。

水栓金具
水栓金具は、凹凸が少なく、つるりとしたデザインのものを選ぶと、水アカがたまりにくく、拭き掃除が楽になります。

初期費用が多少上がったとしても、掃除のしやすさに投資することは、長い目で見れば時間と労力の節約につながり、満足度の高い選択となるはずです。

把握すべき費用相場と予算の考え方

注文住宅のお風呂にかかる費用は、選ぶユニットバスのグレードやサイズ、工法、追加するオプションによって大きく変動します。

あらかじめ費用相場を把握し、自分たちがどこにお金をかけたいのか、どこは削れるのかを明確にしておくことが、予算内で満足のいくお風呂を実現するための鍵となります。

ここでは、ユニットバスの価格帯や工事費の目安、そして予算を考える上でのポイントについて解説します。

ユニットバスの価格帯

ユニットバス本体の価格は、機能やデザインによって大きく3つのグレードに分けられます。

表示されている価格はメーカー希望小売価格（定価）であり、実際に住宅会社が仕入れる価格（仕切り価格）はこれよりも安くなるのが一般的です。

ベーシックグレード（50万円～80万円程度）
機能をシンプルに絞った、最も価格を抑えたグレードです。

賃貸住宅などでよく採用されています。

基本的な入浴機能は満たしていますが、デザインの選択肢は少なく、清掃性や保温性などの付加価値はあまり期待できません。

ミドルグレード（80万円～150万円程度）
現在の注文住宅で最も多く選ばれているのが、このミドルグレードです。

清掃性の高い床や保温性の高い浴槽など、各メーカーの主要な機能が一通り搭載されており、デザインのバリエーションも豊富です。

機能と価格のバランスが良く、多くの方にとって満足度の高い選択肢となるでしょう。

ほとんどの住宅会社では、このミドルグレードの製品を「標準仕様」として設定していることが多いです。

ハイグレード（150万円以上）
デザイン性に優れ、最新の快適機能（肩湯、ミストサウナ、浴室テレビなど）をフル装備した最上位のグレードです。

浴槽や壁パネルに高級な素材を使用しており、ホテルのようなラグジュアリーな空間を演出できます。

こだわりを追求したい方向けの価格帯と言えます。

工事費・諸経費

お風呂づくりには、ユニットバス本体の価格以外にも、以下のような費用がかかります。

新築の注文住宅の場合、これらの費用は建物全体の工事費に含まれていることがほとんどです。

予算を考える上でのポイント

住宅会社の標準仕様を確認する
まず最初に、契約する住宅会社（ハウスメーカーや工務店）の標準仕様がどのメーカーのどのグレードになっているかを確認しましょう。

標準仕様で満足できるのであれば、追加費用はかかりません。

もし、標準仕様から変更したい場合（メーカーの変更、グレードアップ、オプション追加など）に、どれくらいの差額が発生するのかを把握することが重要です。

優先順位を決める
「デザイン」「清掃性」「快適機能」「保温性」など、自分たちがお風呂に求めるものの優先順位を家族で話し合って決めましょう。

例えば、「掃除は苦手だから、清掃性には絶対こだわりたい」「とにかくリラックスしたいから、肩湯は譲れない」といったように、こだわりたいポイントが明確になれば、お金をかけるべき部分が見えてきます。

逆に、優先順位の低い部分については、コストを抑える方向で検討することができます。

理想をすべて叶えようとすると、予算は青天井になりがちです。

どこに投資し、どこをシンプルにするか、メリハリをつけることが賢い予算計画のコツです。

複数の住宅会社から相見積もりを取り、各社の標準仕様やオプション価格を比較検討することも、コストを抑えながら理想のお風呂を実現するための有効な手段となります。

浴室の窓は必要かメリット・デメリットを解説

注文住宅のお風呂を設計する際、多くの人が悩むのが「窓を設置するかどうか」という問題です。

かつては、換気と採光のために浴室に窓があるのは当たり前でした。

しかし、近年の住宅は24時間換気システムの性能が向上したため、必ずしも窓がなくても換気は十分に可能です。

窓を設けることにはメリットとデメリットの両方があります。

これらを十分に理解した上で、自分たちのライフスタイルや家の立地条件に合わせて慎重に判断することが後悔しないためのポイントです。

浴室に窓を設けるメリット

自然光による明るさと開放感
窓から太陽の光が差し込むと、浴室全体が明るく、開放的な雰囲気になります。

日中に入浴する際には、照明をつけなくても気持ちの良い空間で過ごすことができます。

また、視線が外に抜けることで、実際の広さ以上に空間を広く感じさせる効果も期待できます。

自然換気ができる
換気扇と合わせて窓を開けることで、空気の通り道ができ、効率的に湿気を外に逃がすことができます。

入浴後に窓を開けておけば、浴室を素早く乾燥させることができ、カビの発生抑制に繋がります。

電気を使わずに換気ができるという点もメリットと言えるでしょう。

外の景色を楽しめる（条件による）
庭の緑や美しい景色が見える場所に窓を設置できれば、露天風呂のような気分を味わうことができ、バスタイムがより一層リラックスできる時間になります。

これは、窓があることの最大の魅力の一つかもしれません。

浴室に窓を設けるデメリット

断熱性の低下
家の中で最も熱が逃げやすい場所の一つが窓です。

浴室に窓を設けると、特に冬場は外の冷気が伝わりやすくなり、浴室全体が寒くなる原因となります。

浴槽のお湯も冷めやすくなってしまう可能性があります。

このデメリットを軽減するためには、断熱性能の高いペアガラス（複層ガラス）やトリプルガラスの樹脂サッシなどを採用する必要がありますが、その分コストは上がります。

掃除の手間が増える
窓ガラスやサッシ、網戸は、ホコリや水アカで汚れやすい部分です。

特に、窓枠のパッキンはカビが生えやすく、こまめな掃除が必要になります。

また、窓の外側を掃除するのも手間がかかります。

防犯面・プライバシー面の懸念
窓があると、外からの侵入経路になる可能性があり、防犯面での配慮が必要になります。

面格子を取り付けたり、開閉できないFIX窓にしたりといった対策が考えられます。

また、外からの視線も気になるところです。

シルエットが映りにくい型板ガラスにしたり、ブラインドやルーバーを設置したりする必要がありますが、これらも掃除の手間を増やす一因となります。

コストが上がる
当然ながら、窓を設置するとその分の費用がかかります。

断熱性や防犯性を高めるために高性能な窓を選ぶと、さらにコストはアップします。

最近では、「開放感は欲しいがデメリットは気になる」というニーズに応え、高い位置に小さな窓（ハイサイドライト）を設けるといった選択肢も人気です。

本当に窓が必要かどうか、その目的を明確にして、メリットとデメリットを天秤にかけて判断しましょう。

先輩たちの失敗談から学ぶお風呂づくりの秘訣

理想のお風呂を目指して様々なことを検討しても、実際に暮らしてみると思わぬ後悔ポイントが出てくることがあります。

そこで、注文住宅でお風呂を建てた先輩たちの「失敗談」から学ぶことは、後悔しないお風呂づくりのための非常に有効な手段です。

他人の失敗は、自分たちが同じ過ちを繰り返さないための貴重な教訓となります。

ここでは、よくあるお風呂の失敗例と、それを防ぐための対策についてご紹介します。

デザインに関する失敗

「ダーク系の壁や床にしたら、水アカ汚れが目立って掃除が大変…」

高級感を求めて黒や濃いグレーの壁、床を選んだものの、水道水に含まれるカルシウムなどが固まった白い水アカ汚れが非常に目立ってしまい、常に掃除に追われるという失敗例です。

対策としては、水アカが目立ちにくい明るい色（白やベージュ、淡いグレーなど）を選ぶのが無難です。

もしダーク系を選ぶ場合は、入浴後に毎回水滴を拭き取るなどのこまめな手入れが必要になることを覚悟しておく必要があります。

「浴槽の色を濃い色にしたら、湯垢が目立つ…」

これも上記と同様の理由です。

浴槽は白やアイボリーなどの淡い色が、汚れが目立ちにくく、清潔感を保ちやすいと言えます。

設備・仕様に関する失敗

「おしゃれなガラス張りのドアにしたら、水アカ掃除とプライバシーが気になる」

ホテルライクで開放的な空間を演出できるガラス張りのドアですが、水アカがつきやすく、掃除を怠るとすぐに汚い印象になってしまいます。

また、家族とはいえ、入浴中のシルエットが脱衣所から見えるのが気になるという声もあります。

採用する場合は、こまめな掃除と、家族のプライバシー意識について事前に確認が必要です。

「カウンターが邪魔で、椅子に座ると足が当たる…」

洗い場のスペースに対して大きすぎるカウンターを設置してしまい、窮屈に感じるという失敗です。

カウンターの出っ張りも考慮して、洗い場の有効スペースを考える必要があります。

最近では、思い切ってカウンターをなくすという選択も人気です。

ボトル類はマグネット式の収納棚を利用すれば、足元がすっきりして掃除もしやすくなります。

「浴槽の形が特殊で、体に合わずリラックスできない」

デザイン性を重視して、寝そべるような形の浴槽や、半身浴用の段差が大きい浴槽を選んだものの、実際に使ってみると体にフィットせず、かえって疲れてしまうというケースです。

浴槽は必ずショールームで実際に入ってみて、自分の体格に合っているか、リラックスできる体勢がとれるかを確認することが非常に重要です。

コンセントや収納に関する失敗

「脱衣所にコンセントが少なくて、扇風機やヒーターが使いにくい」

浴室本体だけでなく、隣接する脱衣所の使い勝手も重要です。

ドライヤーや電動歯ブラシ、洗濯機用のコンセントに加えて、夏場の扇風機や冬場のヒーター用に、少し高い位置にもコンセントを設けておくと非常に便利です。

「収納が足りず、脱衣所が物で溢れてしまった」

タオルや着替え、洗剤のストックなど、脱衣所には多くの物を収納する必要があります。

可動棚付きの収納スペースを十分に確保しておかないと、後から収納家具を置くことになり、空間が狭くなってしまいます。

これらの失敗談を参考に、ショールームでの確認や設計士との打ち合わせの際に、具体的な生活シーンをイメージしながら、細かい部分までしっかりとチェックしていくことが、後悔しないお風呂づくりの秘訣です。

まとめ：最高の注文住宅の風呂のおすすめを見つけよう

ここまで、注文住宅の風呂のおすすめの選び方について、種類やサイズ、メーカー比較、デザイン、機能、そして後悔しないための注意点など、様々な角度から解説してきました。

お風呂は、一日の疲れを癒し、心と体をリフレッシュするための大切な空間です。

だからこそ、注文住宅を建てる際には、とことんこだわって、自分たち家族にとって最高のバスルームを実現したいものです。

この記事でご紹介したポイントを一つひとつチェックしていくことで、理想のお風呂のイメージが具体的になってきたのではないでしょうか。

清掃性を最優先するのか、デザイン性を追求するのか、あるいはリラックスできる機能性を重視するのか。

家族でしっかりと話し合い、お風呂に求めるものの優先順位を明確にすることが、満足のいく選択への第一歩となります。

そして、忘れてはならないのが、理想のお風呂づくりは、家全体の計画の一部であるということです。

最高の注文住宅の風呂のおすすめを見つけるためには、信頼できるパートナー、つまり、自分たちの要望を親身に聞き、最適な提案をしてくれる住宅会社を見つけることが不可欠です。

住宅会社によって、標準仕様で選べるお風呂のメーカーやグレードは異なりますし、オプションの価格設定も様々です。

一つの会社の提案だけを見ていると、それが自分たちにとってベストな選択なのかどうかを客観的に判断するのは難しいでしょう。

そこで重要になるのが、複数の住宅会社から相見積もりを取り、プランを比較検討することです。

複数の提案を比べることで、各社の強みや特色が分かり、自分たちの希望を最も叶えてくれる会社が見えてきます。

また、価格交渉の面でも有利に進めることができるかもしれません。

家づくりは、人生で最も大きな買い物の一つです。

後悔しないためにも、手間を惜しまず、じっくりと時間をかけて、最高のパートナーと共に、最高の注文住宅の風呂のおすすめを見つけてください。