
大和ハウスでマイホームを建てることを検討している多くの方が、まず気になるのが標準仕様ではないでしょうか。
特に、家の寿命や快適性、そして外観の印象を大きく左右する屋根については、後悔のない選択をしたいと考えるのは当然のことです。
大和ハウスの屋根の標準はどのような仕様になっているのか、どんな屋根材が選べるのか、そしてオプションにはどのような選択肢があるのか、疑問は尽きないでしょう。
また、それぞれの屋根材が持つ耐震性や耐久性、将来的に必要となるメンテナンスの頻度や費用についても、事前にしっかりと把握しておきたいところです。
主力商品であるxevo Σ(ジーヴォシグマ)をベースに、標準で採用されることが多いスレート材から、人気の高い瓦、そして近代的なデザインが魅力のガルバリウム鋼板まで、選択肢は多岐にわたります。
この記事では、大和ハウスの屋根の標準仕様について、インターネット上の情報を徹底的に調査し、それぞれの屋根材のメリット・デメリットから、選ぶ際の注意点まで、網羅的に詳しく解説していきます。
あなたの理想の家づくりを実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
- ➤大和ハウスの主力商品xevo Σの標準的な屋根材
- ➤標準仕様であるスレート材「コロニアルグラッサ」の詳細な特徴
- ➤オプションで選択可能な屋根材の種類とそれぞれのメリット
- ➤屋根材ごとの耐震性や耐久性の具体的な違い
- ➤将来必要になるメンテナンスの内容と費用の目安
- ➤ライフサイクルコストを考慮した屋根材の選び方
- ➤大和ハウスの屋根の標準仕様を選ぶ上での重要な注意点

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大和ハウスの屋根の標準で採用される主な屋根材
- ➤xevo Σで選べる屋根材の種類
- ➤標準仕様のスレート材コロニアルグラッサの特徴
- ➤軽量なFRC瓦のメリットとデメリット
- ➤優れた耐久性を持つ陶器瓦の魅力
- ➤オプションで選択可能なガルバリウム鋼板
xevo Σで選べる屋根材の種類
大和ハウスの家づくりにおいて、中心的な役割を担うのが主力商品の「xevo Σ(ジーヴォシグマ)」です。
このxevo Σでは、顧客の多様なニーズに応えるため、複数の屋根材から選択できるシステムが採用されています。
まず、基本となるのが「標準仕様」で、これは追加費用なしで選べる屋根材を指します。
一方で、デザイン性や機能性をさらに高めたい方向けに「オプション仕様」が用意されており、こちらは追加料金を支払うことで、より高性能・高意匠な屋根材を選ぶことが可能です。
具体的にどのような屋根材がラインナップされているのかを見ていきましょう。
標準仕様として採用されることが多いのは、「スレート」と呼ばれる屋根材です。
特にケイミュー株式会社の「コロニアルグラッサ」は、多くのハウスメーカーで標準採用されており、コストと性能のバランスが取れていることから広く普及しています。
オプション仕様に目を向けると、選択肢はさらに広がります。
例えば、日本の伝統的な美しさと高い耐久性を兼ね備えた「陶器瓦」があります。
初期費用は高めになりますが、塗装メンテナンスが不要であるため、長期的な視点で見ると経済的と言えるでしょう。
また、セメントを主成分としながらも軽量化を実現した「FRC瓦(軽量瓦)」も人気の選択肢です。
瓦の持つ重厚感を保ちつつ、建物への負荷を軽減できるため、耐震性を重視する方に適しています。
さらに、近年モダンな住宅で採用が急増しているのが「ガルバリウム鋼板」です。
シャープでスタイリッシュな外観を演出できるだけでなく、非常に軽量で錆びにくく、耐久性にも優れています。
このように、大和ハウスのxevo Σでは、予算やデザインの好み、そして将来のメンテナンス計画に合わせて、最適な屋根材を選べる柔軟な体制が整っています。
それぞれの屋根材には一長一短があるため、次のセクションからは、各素材の特徴をさらに深く掘り下げて解説していきます。
ご自身の家づくりにおいて、何を最も重視するのかを考えながら読み進めてみてください。
標準仕様のスレート材コロニアルグラッサの特徴
大和ハウスの屋根の標準仕様として、多くのケースで採用されているのが、ケイミュー株式会社が製造する「コロニアルグラッサ」というスレート屋根材です。
「スレート」や「カラーベスト」とも呼ばれるこの屋根材は、セメントを主成分とし、繊維素材を混ぜて薄い板状に加工したものです。
なぜ、このコロニアルグラッサが標準仕様として広く採用されているのでしょうか。
その理由と特徴を、メリットとデメリットの両面から詳しく見ていきましょう。
コロニアルグラッサのメリット
最大のメリットは、何と言っても初期費用を抑えられるコストパフォーマンスの高さにあります。
瓦やガルバリウム鋼板といった他の屋根材と比較して材料費・施工費ともに安価であるため、建物全体の予算をコントロールしやすくなります。
次に挙げられるのが、その軽量さです。
瓦に比べて重量が約半分以下であるため、建物の重心を低く保つことができます。
これにより、地震発生時の揺れを軽減する効果が期待でき、耐震性の向上に貢献します。
また、デザインの自由度が高い点も魅力です。
カラーバリエーションが非常に豊富で、シンプルなものから洋風、和風のデザインまで、様々な外観スタイルに合わせやすいという特徴があります。
施工できる業者が多いという点も、将来的なメンテナンスを考えた際の安心材料と言えるでしょう。
コロニアルグラッサのデメリット
一方で、デメリットとして最も重要なのが、定期的な塗装メンテナンスが必須であるという点です。
コロニアルグラッサの表面は、紫外線や風雨から屋根材自体を守るために塗膜でコーティングされています。
この塗膜が経年劣化すると、色褪せやコケ・カビの発生、さらには屋根材の防水性が低下する原因となります。
一般的に、新築から10年~15年程度で一度目の塗装メンテナンスが推奨されており、その費用は足場代を含めて80万円から150万円程度が相場です。
このランニングコストを念頭に置いておく必要があります。
また、素材の特性上、強い衝撃が加わると割れやすいという弱点も持っています。
台風による飛来物や、メンテナンス作業中の不注意などでひび割れや欠けが生じることがあり、放置すると雨漏りの原因になりかねません。
まとめると、コロニアルグラッサは初期費用を抑えたい方や、豊富なカラーから選びたい方にとっては非常に魅力的な選択肢です。
しかし、その一方で、将来的な塗装メンテナンスの計画と費用をあらかじめ考慮しておくことが、後悔しないための重要なポイントとなります。
軽量なFRC瓦のメリットとデメリット
オプション仕様の一つとして選択できる「FRC瓦」は、伝統的な瓦の風合いと、近代的な建材の機能性を融合させたハイブリッドな屋根材です。
FRCとは「Fiber Reinforced Cement」の略で、日本語では「繊維強化セメント」を意味します。
その名の通り、セメントを主成分としながら、内部にガラス繊維などの補強材を組み込むことで、強度と軽量化を両立させています。
このFRC瓦、具体的にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
FRC瓦のメリット
最大のメリットは、「瓦」でありながら非常に軽量であるという点です。
粘土を焼き固めて作る伝統的な陶器瓦と比較すると、製品によっては半分以下の重量しかありません。
屋根が軽くなることで、前述のスレート材と同様に建物の重心が下がり、地震の際の揺れに対する安定性が増します。
「瓦の重厚な見た目は好きだけど、地震が心配」という方のニーズに見事に応える選択肢と言えるでしょう。
次に、割れにくいという利点も挙げられます。
内部に繊維素材が織り込まれているため、素材自体に粘り強さが生まれます。
これにより、スレート材のように簡単にひびが入ったり、輸送中や施工中に欠けてしまったりするリスクが低減されます。
また、デザイン性も魅力の一つです。
伝統的な和瓦風のデザインから、洋風の平板瓦(F形瓦)まで、多彩な形状とカラーがラインナップされています。
瓦ならではの立体感や陰影が、建物に高級感と風格を与えてくれます。
FRC瓦のデメリット
一方で、FRC瓦にもデメリットは存在します。
最も注意すべきなのは、主成分がセメントであるため、スレート材と同様に塗装によるメンテナンスが必要になるという点です。
素材自体に防水性はなく、表面の塗装によって防水機能と美しい外観を維持しています。
そのため、経年劣化によって塗膜が傷んでくると、色褪せや性能低下を引き起こします。
メンテナンス周期はスレート材とほぼ同じか、やや長めの15年~20年程度が目安とされていますが、定期的な出費は避けられません。
また、製品の歴史が陶器瓦やスレートに比べて浅いため、長期的な耐久性についてはまだ未知数な部分があるという見方もあります。
費用面では、標準仕様のスレート材よりは高く、後述する陶器瓦よりは安価、という中間に位置づけられます。
初期費用とデザイン性、そして耐震性のバランスをどのように考えるかが、FRC瓦を選ぶ際の鍵となります。
瓦の見た目を採用したいけれど、コストや耐震性も気になる、という方にとっては非常に有力な候補となるでしょう。
優れた耐久性を持つ陶器瓦の魅力
日本の住宅で古くから愛され続けてきた「陶器瓦」は、大和ハウスにおいても、その卓越した性能から根強い人気を誇るオプションの屋根材です。
粘土を瓦の形に成形し、釉薬(ゆうやく)をかけて高温の窯で焼き上げることで作られます。
この製造工程が、他の屋根材にはない数多くの魅力、特に圧倒的な耐久性を生み出しています。
陶器瓦のメリット
陶器瓦の最大の魅力は、なんといってもその優れた耐久性とメンテナンス性の高さにあります。
素材自体が焼き物、つまり陶器であるため、塗料のように紫外線で劣化したり、色が剥げ落ちたりすることがありません。
瓦そのものの寿命は半永久的とも言われ、適切な施工がされていれば50年以上、あるいはそれ以上にわたって家を守り続けてくれます。
このため、スレートやFRC瓦のように10年~20年ごとの塗装メンテナンスが不要です。
これは、長期的な視点で見たときのライフサイクルコストを大幅に削減できることを意味します。
初期費用は高くつきますが、「将来のメンテナンスの手間や費用をできるだけかけたくない」と考える方にとっては、最も合理的な選択と言えるでしょう。
また、断熱性や遮音性にも優れています。
瓦と屋根下地との間に生まれる空気層が、夏は太陽の熱を、冬は外の冷気を室内に伝えにくくする断熱材の役割を果たします。
さらに、瓦自体の厚みと重量が、雨音などを吸収し、室内を静かに保つ効果も期待できます。
そして、和風建築はもちろん、洋風のデザインにもマッチする重厚感と高級感あふれる外観は、陶器瓦ならではの魅力です。
時が経つほどに風合いを増すその姿は、まさに家の顔として長く愛着を持つことができるでしょう。
陶器瓦のデメリット
魅力の多い陶器瓦ですが、デメリットも理解しておく必要があります。
まず挙げられるのが、初期費用の高さです。
材料費もさることながら、重量があるため施工に手間がかかり、標準のスレート屋根と比較すると数十万円から百万円以上のコストアップとなることが一般的です。
そして、その「重量」自体がデメリットと捉えられることもあります。
屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震の際に揺れが大きくなる傾向があるため、耐震性の観点から敬遠されるケースもあります。
しかし、この点については、大和ハウスのような大手ハウスメーカーの強みが発揮される部分です。
xevo Σの強靭な構造体は、重い陶器瓦を乗せることを前提として厳密な構造計算が行われています。
そのため、陶器瓦を選んだからといって、耐震基準を満たせなくなるという心配は基本的にありません。
ただし、漆喰の補修や、台風などの自然災害による瓦のズレや割れの点検など、まったくメンテナンスが不要というわけではない点には注意が必要です。
オプションで選択可能なガルバリウム鋼板
近年、そのシャープでモダンなデザイン性から、都市部の住宅を中心に急速に普及しているのが「ガルバリウム鋼板」です。
大和ハウスでも、デザイン性を重視する施主を中心に人気のオプションとして用意されています。
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛合金めっきを施した鋼板のことで、錆びにくさと耐久性を高いレベルで実現した金属屋根材の一種です。
ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板の大きなメリットの一つが、金属屋根材でありながら非常に錆びにくく、高い耐久性を持つ点です。
これは、めっき層に含まれるアルミニウムが不動態皮膜を形成して鋼板を保護し、亜鉛が犠牲防食機能(鋼板より先に溶け出して錆を防ぐ機能)を発揮するためです。
適切な環境下であれば、25年以上の耐久性が期待でき、スレート屋根のように頻繁な塗装メンテナンスを必要としません。
次に、屋根材の中でもトップクラスの軽量さを誇ります。
陶器瓦の約1/10、スレートの約1/4という軽さは、建物への負担を大幅に軽減し、耐震性の向上に大きく貢献します。
この軽さから、既存の屋根の上から新しい屋根を被せる「カバー工法」というリフォームにも適しており、将来的なメンテナンスの選択肢が広い点も魅力です。
デザイン性の高さも特筆すべき点です。
直線的でフラットなデザインは、シンプルモダンやスタイリッシュな外観の住宅と相性抜群です。
黒やシルバー、白といったソリッドカラーが人気で、建物をシャープで洗練された印象に仕上げてくれます。
また、非常に薄い鋼板であるため、緩やかな勾配の屋根や、複雑な形状の屋根にも柔軟に対応できるという施工性の高さも持っています。
ガルバリウム鋼板のデメリット
一方で、デメリットも存在します。
まず、金属であるため、傷がつきやすいという性質があります。
表面のめっき層や塗装が剥がれるほどの深い傷がつくと、そこから錆が発生する可能性があります。
木の枝が擦れたり、物が飛んできたりする可能性がある環境では注意が必要です。
また、断熱性が低いという弱点もあります。
金属は熱を伝えやすいため、太陽の熱が直接室内に伝わりやすくなります。
これを防ぐためには、断熱材が一体となった製品を選んだり、屋根断熱を強化したりといった対策が欠かせません。
大和ハウスでは外張り断熱が標準のため、このデメリットは比較的カバーされやすいと言えます。
もう一つよく指摘されるのが、雨音の問題です。
薄い鋼板に雨粒が当たると、トタン屋根のようにパラパラと音が響きやすい傾向があります。
最近では、裏面に制振材を貼り付けるなどして防音性を高めた製品も増えていますが、音に敏感な方は事前に確認しておくと良いでしょう。
初期費用はスレートより高く、瓦と同等かそれ以上になることが一般的です。
デザイン性、軽量性、耐久性の高さを重視する方にとって、ガルバリウム鋼板は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

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大和ハウスの屋根の標準仕様を選ぶ際の注意点
- ➤屋根材で変わる耐震性の考え方
- ➤メンテナンスフリーではない点への理解
- ➤将来的なメンテナンスにかかる費用
- ➤オプション仕様との慎重な比較検討
- ➤理想の家を実現する大和ハウスの屋根の標準知識
屋根材で変わる耐震性の考え方
家づくりにおいて、耐震性は最も重要な性能の一つです。
そして、屋根材の選択は、この耐震性に少なからず影響を与えます。
一般的に、「屋根は軽い方が地震に強い」と言われますが、これはどういうことなのでしょうか。
建物の揺れの大きさは、その重さと重心の高さに比例します。
重いものを高い位置に置くと不安定になるように、屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震の際に左右に振られる力が大きくなります。
逆に、屋根が軽ければ重心が下がり、揺れが小さく済む傾向があるのです。
この観点から見ると、最も軽量なガルバリウム鋼板、次いでスレートやFRC瓦が耐震性において有利であり、最も重い陶器瓦は不利であるかのように思えます。
しかし、ここで重要なのは、大和ハウスのような鉄骨造の住宅は、重い屋根材を乗せることを前提とした強固な構造設計がなされているという点です。
大和ハウスのxevo Σは、エネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST(ディーネクスト)」などの先進技術により、震度7クラスの地震にも耐えうる高い耐震性を誇ります。
どの屋根材(標準仕様のスレートからオプションの陶器瓦まで)を選択したとしても、国が定める耐震等級の最高ランクである「耐震等級3」をクリアできるように、柱や梁の太さ、基礎の強度などが緻密に計算されています。
つまり、「陶器瓦を選んだから耐震性が低くなる」のではなく、「陶器瓦の重さに耐えられるだけの、より強固な構造体で家が建てられる」と考えるのが正しい理解です。
もちろん、同じ構造体で比較すれば軽い屋根の方が揺れは少なくなりますが、そもそも大和ハウスの家は、どの屋根材を選んでも十分な安全性が確保されているのです。
したがって、屋根材を選ぶ際には、「軽いから安心」「重いから危険」と短絡的に判断するのではなく、それぞれの屋根材のメリット・デメリット(デザイン性、耐久性、メンテナンスコストなど)を総合的に比較検討し、ご自身の価値観に合ったものを選ぶことが大切です。
耐震性に関しては、どの選択をしても大和ハウスの技術力がしっかりとサポートしてくれる、と考えて良いでしょう。
メンテナンスフリーではない点への理解
マイホームを検討する際、「メンテナンスフリー」という言葉は非常に魅力的に響きます。
しかし、屋根材に関して言えば、完全にメンテナンスが不要な製品は存在しないということを、まず大前提として理解しておく必要があります。
この点を誤解していると、将来的に思わぬ出費やトラブルに見舞われる可能性があります。
例えば、オプションで選択できる陶器瓦は「塗装メンテナンスが不要」であるため、メンテナンスフリーに近い屋根材として紹介されることがあります。
確かに、瓦自体の色褪せや劣化はほとんどなく、スレート屋根のように10年ごとに足場を組んで塗装する必要はありません。
これは非常に大きなメリットです。
しかし、だからといって、何十年も全く点検が不要というわけではないのです。
- 棟瓦を固定している漆喰(しっくい)の劣化・剥がれ
- 台風や地震による瓦のズレやひび割れ
- 谷樋(たにどい)など、板金部分の錆や劣化
- 雨樋の詰まりや破損
上記のように、瓦そのものではなく、その周辺部分には経年劣化が起こり得ます。
特に、漆喰は10年~20年程度で補修が必要になるケースが多く、これを放置すると瓦のズレや雨漏りの原因となります。
同様に、標準仕様のスレート材(コロニアルグラッサ)やFRC瓦は、定期的な塗装メンテナンスが必須です。
これを怠ると、屋根材が水分を吸って脆くなり、最終的には大規模なカバー工法や葺き替えが必要となり、数百万円の費用がかかることもあります。
ガルバリウム鋼板も、基本的には高耐久ですが、表面に傷がつけば錆びるリスクがありますし、シーリング(継ぎ目の充填材)を使用している箇所は10年~15年で劣化するため、打ち替えが必要になる場合があります。
このように、どの屋根材を選んだとしても、定期的な点検は欠かせません。
大和ハウスでは長期保証制度があり、定期点検のサービスが提供されています。
こうしたプロの目を活用し、家の状態を常に良好に保つ意識を持つことが、大切なマイホームに長く快適に住み続けるための秘訣と言えるでしょう。
将来的なメンテナンスにかかる費用
屋根材を選ぶ際に、初期費用(イニシャルコスト)だけでなく、将来にわたってかかり続ける維持管理費用(ランニングコスト)まで含めた「ライフサイクルコスト」で比較検討することは非常に重要です。
ここでは、それぞれの屋根材について、将来的にどのようなメンテナンスが必要になり、どれくらいの費用がかかるのかを具体的に見ていきましょう。
なお、費用は一般的な30坪程度の住宅を想定した目安であり、建物の形状や立地条件、依頼する業者によって変動します。
1. スレート(コロニアルグラッサ)のメンテナンス費用
標準仕様のスレートは、最も定期的なメンテナンスが必要となる屋根材です。
- 塗装メンテナンス(10年~15年周期):費用 80万円~150万円
- カバー工法(20年~30年周期):費用 120万円~200万円
- 葺き替え工事(30年~40年周期):費用 150万円~250万円
10年を過ぎたあたりから色褪せやコケが目立ち始め、塗装メンテナンスが必要になります。
これを2回ほど繰り返した後、屋根材自体の劣化が進むと、既存の屋根の上から新しい屋根材を被せる「カバー工法」や、既存の屋根を撤去して新しくする「葺き替え」が必要になります。
30年間で考えると、少なくとも1回から2回の塗装で100万円以上のコストがかかると想定しておくべきです。
2. 陶器瓦のメンテナンス費用
陶器瓦は塗装が不要なため、スレートに比べてランニングコストを大幅に抑えられます。
- 漆喰補修(10年~20年周期):費用 20万円~50万円
- 谷樋の交換(20年~30年周期):費用 30万円~60万円
- 瓦のズレ・割れ補修:費用 3万円~(部分補修)
主なメンテナンスは棟部分の漆喰の詰め直しです。
また、瓦と瓦がぶつかる谷部分に設置される板金(谷樋)も経年で劣化するため、交換が必要になる場合があります。
30年間で見た場合、大きな問題がなければ漆喰補修を1~2回行う程度で済み、トータルコストは50万円前後に収まる可能性があります。
3. ガルバリウム鋼板のメンテナンス費用
ガルバリウム鋼板は高耐久ですが、メンテナンスが全く不要というわけではありません。
- 表面の再塗装(15年~25年周期):費用 70万円~130万円
- シーリング打ち替え(10年~15年周期):費用 10万円~30万円
製品のグレードにもよりますが、色褪せが気になってきたり、表面保護機能の低下が見られたりした場合、再塗装が必要になります。
また、板金同士の継ぎ目に使用されているシーリング材は、屋根材本体よりも寿命が短いため、先行してメンテナンスが必要になることがあります。
このように、初期費用が安くてもランニングコストがかかるスレートと、初期費用は高いもののランニングコストが抑えられる陶器瓦とでは、30年、40年という長いスパンで見た時の総支出額が逆転する可能性があります。
ご自身のライフプランや資金計画と照らし合わせて、慎重に判断することが求められます。
オプション仕様との慎重な比較検討
大和ハウスの家づくりにおいて、屋根材の選択は「標準仕様」と「オプション仕様」のどちらを選ぶかという決断でもあります。
この選択は、単に見た目の問題だけでなく、予算、性能、そして将来の生活設計にまで関わる重要なポイントです。
後悔しないためには、両者のメリット・デメリットを正しく理解し、慎重に比較検討する必要があります。
標準仕様(スレート)を選ぶメリット・デメリット
まず、標準仕様であるスレート(コロニアルグラッサ)を選ぶ最大のメリットは、追加費用がかからず、初期コストを最大限に抑えられる点です。
家づくりでは、キッチンや内装、外構など、予算をかけたい部分が他にもたくさん出てきます。
「屋根の優先順位はそこまで高くない」と考える場合や、全体の予算に制約がある場合には、標準仕様は非常に合理的な選択肢となります。
また、広く普及している屋根材であるため、施工実績が豊富で品質が安定しているという安心感もあります。
一方で、デメリットは前述の通り、定期的な塗装メンテナンスが必須であり、長期的に見るとランニングコストがかさむ点です。
また、「標準」であるため、個性的な外観を演出しにくいという側面もあります。
オプション仕様(瓦・ガルバリウム等)を選ぶメリット・デメリット
オプション仕様を選ぶ最大のメリットは、デザイン性や性能、耐久性の面で、より高い満足度を追求できる点です。
例えば、陶器瓦を選べば、メンテナンスの手間と費用を大幅に削減でき、重厚で高級感のある外観を実現できます。
ガルバリウム鋼板を選べば、シャープでモダンな、唯一無二の住まいをデザインすることが可能です。
このように、自分のこだわりや価値観を家に反映させたいと強く願う方にとって、オプションは魅力的な選択肢です。
デメリットは、やはり初期費用が高くなることです。
オプション料金は選択する屋根材によって数十万円から百万円以上と幅があり、全体の資金計画に大きな影響を与えます。
比較検討のポイント
では、どのように比較検討すれば良いのでしょうか。
まずは、ご自身の「価値観の優先順位」を明確にすることが大切です。
- 何よりも初期費用を抑えたいのか?
- 将来のメンテナンスの手間やコストを減らしたいのか?
- 家の外観デザインに強いこだわりがあるのか?
- 耐震性や断熱性など、特定の性能を重視したいのか?
これらの問いに対するご自身の答えを整理してみてください。
その上で、大和ハウスの担当者から、それぞれのオプションを選んだ場合の具体的な差額の見積もりを取りましょう。
そして、その差額と、将来にわたるメンテナンス費用の差額(ライフサイクルコスト)を天秤にかけます。
例えば、「オプション料金100万円」が高く感じても、「30年間でかかるメンテナンス費用が標準仕様より150万円安い」のであれば、長期的にはお得な投資と判断できます。
最終的には、予算の制約の中で、ご自身が最も納得できる選択をすることが後悔しないための鍵となります。
理想の家を実現する大和ハウスの屋根の標準知識
ここまで、大和ハウスの屋根の標準仕様と、オプションで選べる屋根材について詳しく解説してきました。
標準仕様のスレート材から、耐久性に優れた陶器瓦、デザイン性の高いガルバリウム鋼板まで、それぞれに異なる魅力と特徴があることをご理解いただけたかと思います。
この記事の最後に、理想の家づくりを実現するために、これまでの知識をどのように活かせばよいかをまとめておきましょう。
まず最も重要なのは、「大和ハウスの屋根の標準」は、多くの人にとってコストと性能のバランスが取れた、非常に優れたベースプランであるということです。
標準仕様のコロニアルグラッサは、初期費用を抑えつつも、現代の住宅に求められる基本的な性能を十分に満たしています。
ですから、もし特別なこだわりがなければ、自信を持って標準仕様を選ぶことも一つの賢い選択です。
その上で、ご自身のライフスタイルや価値観、そして将来設計を照らし合わせてみましょう。
「共働きで忙しく、将来のメンテナンスにはあまり手間をかけたくない」と考えるなら、初期投資をしてでも陶器瓦を選ぶ価値は十分にあります。
「他の家とは違う、スタイリッシュな外観にしたい」というデザインへの強い想いがあるなら、ガルバリウム鋼板がその夢を叶えてくれるでしょう。
「瓦の見た目は好きだけど、地震への影響が少し気になる」という方には、軽量なFRC瓦が最適な選択肢になるかもしれません。
つまり、絶対的な正解というものはなく、あなたにとっての最適解を見つけることがゴールなのです。
そのためには、この記事で得たような客観的な知識(メリット・デメリット、費用、メンテナンス性)を武器として持つことが不可欠です。
これらの知識があれば、大和ハウスの担当者との打ち合わせにおいても、ただ提案を待つだけでなく、「我が家はメンテナンス性を重視したいので、陶器瓦の場合の見積もりを詳しく教えてください」といったように、主体的に話を進めることができます。
家づくりは、人生で最も大きな買い物の一つです。
屋根は、その大切な家を30年、40年、あるいはそれ以上にわたって風雨から守り続ける、非常に重要なパーツです。
今回得た大和ハウスの屋根の標準に関する知識を最大限に活用し、ぜひご自身とご家族が心から満足できる、後悔のない選択をしてください。
- ➤大和ハウスの屋根の標準仕様は多くの場合スレート材
- ➤主力商品xevo Σでは標準とオプションから屋根材を選択可能
- ➤標準のスレートはケイミュー社のコロニアルグラッサが主流
- ➤スレート材は初期費用が安くカラーが豊富な点がメリット
- ➤スレート材のデメリットは定期的な塗装メンテナンスが必要なこと
- ➤オプションの陶器瓦は塗装不要で耐久性が非常に高い
- ➤陶器瓦は初期費用が高いがライフサイクルコストは優れる
- ➤オプションのガルバリウム鋼板は軽量でモダンなデザインが人気
- ➤ガルバリウム鋼板は傷と雨音に注意が必要
- ➤軽量なFRC瓦は耐震性と瓦の意匠性を両立する選択肢
- ➤屋根が軽くても重くても大和ハウスは耐震等級3を確保
- ➤完全にメンテナンスフリーの屋根材は存在しない
- ➤屋根材選びは将来のメンテナンス費用まで考慮することが重要
- ➤標準とオプションの比較は価値観の優先順位を明確にすることが鍵
- ➤得た知識を活かし主体的に打ち合わせに臨むことで後悔のない家づくりができる

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