積水ハウスの15年点検の費用は?内容と注意点を徹底解説

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積水ハウスで家を建ててから、あっという間に15年という節目を迎えようとしている方も多いのではないでしょうか。

そろそろ積水ハウスの15年点検の案内が届く頃かもしれませんね。

しかし、実際に点検を受けるとなると、さまざまな疑問や不安が頭をよぎるものです。

例えば、積水ハウスの15年点検には一体どれくらいの費用がかかるのか、点検ではどこまで見てくれるのか、といった点は非常に気になるところでしょう。

また、もしこの点検を受けないとどうなるのか、保証の延長は可能なのかという心配もあるかもしれません。

点検後には、外壁塗装や屋根の修繕、シロアリ対策といった有料修繕の提案を受けることが多く、その内容や金額が妥当なのか判断に迷うこともあるようです。

将来的なリフォームの計画とも関わってくるため、今回の点検をどう位置づけるべきか、悩むのは当然のことと言えます。

この記事では、そんな積水ハウスの15年点検に関するあらゆる疑問を解消し、あなたが安心して点検に臨めるよう、必要な情報を網羅的に解説していきます。

点検の基本的な流れから、具体的なチェック項目、有料修繕の考え方、そして後悔しないための注意点まで、詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
  • ➤積水ハウスの15年点検の費用が無料である理由
  • ➤点検でチェックされる具体的な項目と内容の詳細
  • ➤点検と保証延長の重要な関係性について
  • ➤点検を受けなかった場合に起こりうること
  • ➤高額になりがちな外壁塗装や屋根修繕のポイント
  • ➤シロアリ対策の必要性とメンテナンス周期
  • ➤点検後の有料修繕やリフォームをどう考えるべきか
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◆◆積水ハウスの15年点検で知るべき基本情報

この章のポイント
  • ➤点検にかかる費用は無料か
  • ➤具体的な点検項目と内容は
  • ➤保証延長と点検の関係性
  • ➤点検を受けないとどうなるのか
  • ➤シロアリ対策の必要性について

点検にかかる費用は無料か

積水ハウスの15年点検を前にして、多くのオーナー様が最初に気になるのが「費用はかかるのか」という点でしょう。

結論から申し上げますと、積水ハウスが実施する15年目の定期点検そのものにかかる費用は無料です。

これは、住宅の長期的な維持管理をサポートするというアフターサービスの一環として提供されているため、出張費や点検作業費を請求されることはありません。

では、なぜ「点検には高額な費用がかかる」というイメージがつきまとうのでしょうか。

その理由は、点検の結果に基づいて提案される「有料修繕」にあります。

点検はあくまで住宅の健康診断のようなもので、診断の結果、経年劣化が進んでいる箇所や、放置すると将来的に問題が発生する可能性のある箇所が見つかった場合、その修繕やメンテナンスが提案されるわけです。

この有料修繕を実施するかどうかは、オーナー様の任意であり、強制ではありません。

しかし、積水ハウスの長期保証を延長するためには、この有料修繕が条件となっているケースがほとんどです。

つまり、「点検は無料、ただし保証延長を望むなら推奨される有料修繕が必要」というのが実態に近いと言えるでしょう。

具体的に提案されることが多いのは、外壁の再塗装やシーリングの打ち替え、屋根の防水工事、そして防蟻処理(シロアリ対策)などです。

これらの工事は、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために重要なメンテナンスですが、同時にまとまった費用が必要となります。

したがって、積水ハウスの15年点検に臨む際は、「点検自体は無料である」という事実と、「その後に有料のメンテナンス提案がある」という可能性をセットで理解しておくことが非常に重要です。

点検の案内が来たら、まずは費用面での心配はせず、我が家の状態を専門家に診てもらう良い機会と捉え、その後の提案内容を冷静に検討するための準備をしておきましょう。

提案された工事内容と見積もり金額をしっかりと吟味し、本当に今必要な工事なのか、他社の見積もりと比較する必要はないかなどを考えることが、後悔しないための第一歩となります。

具体的な点検項目と内容は

積水ハウスの15年点検では、専門のスタッフが訪問し、住宅の現状を多角的にチェックします。

この点検は、建物の資産価値を維持し、安全で快適な暮らしを継続するために非常に重要な機会です。

具体的にどのような箇所を、どのようにチェックするのかを事前に知っておくことで、点検当日に担当者へ質問しやすくなり、我が家の状態をより深く理解することにつながります。

点検項目は多岐にわたりますが、主に「外部」と「内部」に大別されます。

以下に、主な点検項目とその内容をまとめました。

外部点検の主な項目

外部点検は、雨風や紫外線に常にさらされている部分が中心となります。

建物の耐久性や防水性に直結する重要な箇所です。

  • 基礎:ひび割れ(クラック)や欠け、鉄筋の露出がないかを目視で確認します。
  • 外壁:壁材のひび割れ、塗装の色褪せや剥がれ、シーリング(コーキング)のひび割れや肉やせなどをチェックします。特にシーリングは防水の要となるため、念入りに確認されます。
  • 屋根:瓦やスレートのズレ、割れ、色褪せ、コケの発生などを確認します。ドローンや高所カメラを使用して、安全にチェックすることが多いようです。
  • 軒裏・破風・鼻隠し:塗装の剥がれや腐食がないかを確認します。
  • 雨樋:割れや変形、支持金具の緩み、ゴミの詰まりなどがないかをチェックします。
  • バルコニー・ベランダ:床面の防水層の劣化(ひび割れ、膨れ)、排水口の詰まり、手すりのぐらつきなどを確認します。

内部点検・床下点検の主な項目

内部点検では、日常的に使用している設備の状態や、普段見ることのできない床下の状態を確認します。

特に床下は、湿気やシロアリ被害の有無を確認する上で非常に重要です。

  • 床下:点検口から進入し、土台や大引の腐食やカビ、シロアリの被害や蟻道(ぎどう)の有無、断熱材の脱落、配管からの水漏れなどを詳細にチェックします。
  • 小屋裏(屋根裏):雨漏りの痕跡、野地板の腐食、断熱材の状態などを確認します。
  • 建具:ドアや窓の開閉がスムーズか、鍵のかかり具合などをチェックします。
  • 水回り設備:キッチン、浴室、洗面所、トイレの給排水管からの水漏れの有無を確認します。

これらの点検は、専門の知識を持ったスタッフがチェックリストに基づいて行い、所要時間はおおよそ1〜2時間程度です。

点検後には、写真付きの報告書が提出され、現在の建物の状態と、推奨されるメンテナンス内容について詳しい説明が行われます。

この報告書が、今後のメンテナンス計画を立てる上での重要な基礎資料となるのです。

保証延長と点検の関係性

積水ハウスの15年点検が重要視される大きな理由の一つに、「建物の長期保証」との密接な関係があります。

積水ハウスでは、「初期30年保証制度」を導入しており、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、引き渡しから30年間の保証を提供しています。

しかし、この30年保証を維持するためには、定期的な点検と、その結果に基づいて提案される有料メンテナンス(積水ハウスでは「耐久性診断」に基づく有料の耐久性向上工事と呼称)を実施することが条件となっています。

つまり、積水ハウスの15年点検は、この保証を継続するための重要な関門という位置づけなのです。

具体的には、以下のような流れになります。

  1. 15年目の定期点検(無料)を受ける。
  2. 点検結果に基づき、積水ハウスが必要と判断した有料メンテナンス工事の提案を受ける。
  3. 提案された有料メンテナンス工事を積水ハウス(またはその指定工事店)で実施する。
  4. 工事が完了することで、保証が次の点検時期(例:20年目)まで延長される。

もし、点検を受けた上で、提案された有料メンテナンスを実施しなかった場合、原則としてその時点で保証は終了となります。

例えば、外壁のシーリングに劣化が見られ、打ち替え工事を提案されたにもかかわらず、それを見送ったとします。

その数年後にシーリングの隙間から雨水が浸入し、建物の構造体に損害を与えたとしても、それは保証の対象外となってしまう可能性が極めて高いのです。

この「保証の延長」という要素が、オーナー様にとって有料修繕を実施するかどうかの大きな判断材料となります。

積水ハウスというブランドへの信頼感や、純正の部材・工法でメンテナンスを行うことへの安心感を重視し、保証を継続させるために提案通りの工事を選択する方は少なくありません。

一方で、提案される工事費用が、一般的なリフォーム会社に依頼する場合と比較して割高になる傾向があることも事実です。

そのため、「保証が失われるリスク」と「外部の業者に依頼した場合のコストメリット」を天秤にかける必要があります。

保証が切れたとしても、火災保険などに付帯する「住宅設備保証」や「建物管理賠償責任保険」などでカバーできる範囲もありますし、信頼できる地元のリフォーム会社を見つけて、より安価に同等品質のメンテナンスを行うという選択肢も考えられます。

積水ハウスの15年点検を受ける際には、この保証の仕組みを正しく理解し、ご自身の価値観や将来のライフプランと照らし合わせながら、有料メンテナンスの実施について慎重に判断することが求められます。

点検を受けないとどうなるのか

積水ハウスから15年点検の案内が届いた際に、「忙しいから」「特に不具合は感じていないから」といった理由で、点検自体を受けないという選択を考える方もいらっしゃるかもしれません。

では、もし積水ハウスの15年点検を受けなかった場合、具体的にどのようなことが起こるのでしょうか。

最も大きな影響は、前述した「長期保証の失効」です。

積水ハウスの長期保証制度は、定期的な点検を受けることが継続の必須条件となっています。

そのため、指定された時期の点検を受けなかった場合、その時点で保証を受ける権利を放棄したとみなされ、保証が打ち切られてしまいます。

保証が失効すると、万が一、建物の構造耐力上主要な部分や、雨水の浸入を防止する部分に重大な欠陥(瑕疵)が見つかったとしても、その修理費用はすべて自己負担となります。

これは、将来的に非常に大きな経済的リスクを抱えることになる可能性があることを意味します。

次に考えられるのは、「建物の劣化進行に気づく機会を失う」というデメリットです。

住宅の劣化は、オーナー様が気づかないような場所で静かに進行していることが少なくありません。

例えば、屋根のわずかなズレやシーリングの微細なひび割れ、床下でのシロアリの活動の兆候などは、専門家による点検でなければ発見が難しいものです。

定期点検は、こうした劣化の初期症状を発見し、被害が小さいうちに対処するための絶好の機会です。

この機会を逃してしまうと、劣化が深刻化し、いざ修理が必要になった際には、より大規模で高額な工事が必要になってしまう恐れがあります。

「早期発見・早期治療」が建物の寿命を延ばすための鉄則であり、点検を受けないことは、その原則から外れてしまう行為と言えるでしょう。

さらに、建物の資産価値にも影響を与える可能性があります。

将来的にその住宅を売却することになった場合、大手ハウスメーカーである積水ハウスの定期的なメンテナンス履歴があることは、買い手にとって大きな安心材料となり、査定額にもプラスに働くことが期待できます。

逆に、メンテナンス履歴が途絶えていると、建物の状態に対する信頼性が低下し、評価が下がってしまうことも考えられます。

これらの点を総合的に考えると、積水ハウスの15年点検は、特別な事情がない限りは受けるべきであると言えます。

点検を受けること自体は無料ですし、それによって失うものは基本的にありません。

点検後の有料修繕の提案をどうするかはまた別の問題として、まずは専門家による住宅診断を受ける権利を有効に活用することが、賢明な選択と言えるでしょう。

シロアリ対策の必要性について

積水ハウスの15年点検において、外壁や屋根のメンテナンスと並んで、非常に重要な項目となるのが「シロアリ対策(防蟻処理)」です。

日本の木造住宅にとって、シロアリは建物の耐久性を著しく損なう天敵であり、その対策は欠かすことができません。

新築時には、建築基準法に基づき、地面から1m以内の木部に防蟻処理を施すことが義務付けられています。

積水ハウスでも、もちろんこの基準に則って施工されています。

しかし、この時に使用される薬剤の効果は永久に続くものではありません。

一般的に、防蟻薬剤の保証期間は5年間とされており、効果が持続するのも最長で10年程度と言われています。

つまり、築15年の時点では、新築時の薬剤の効果はほぼ切れていると考えて間違いありません。

この薬剤の効果が切れた無防備な状態が続くと、シロアリが土の中から侵入し、土台や柱といった建物の重要な構造材を食い荒らしてしまうリスクが非常に高まります。

シロアリの被害は、床下など見えないところで進行するため、気づいた時には深刻なダメージに至っているケースも少なくありません。

そのため、積水ハウスの15年点検では、床下の詳細なチェックが行われ、シロアリの被害や侵入の痕跡(蟻道など)がないかを確認します。

そして、多くの場合、たとえ被害が見られなくても、予防的な措置として再度の防蟻処理が強く推奨されます。

この防蟻処理も、長期保証を延長するための必須項目となっていることが一般的です。

積水ハウスが提案する防蟻処理の費用は、建物の面積や工法にもよりますが、一般的な専門業者に依頼するよりも高くなる傾向があります。

しかし、積水ハウスに依頼するメリットとしては、自社の建物の構造を熟知しているため、薬剤を散布すべき箇所を的確に把握している点や、施工後の保証がしっかりしている点が挙げられます。

一方で、コストを抑えたい場合は、外部のシロアリ駆除専門業者に見積もりを依頼するのも一つの方法です。

その際は、複数の業者から見積もりを取り、施工内容や使用する薬剤、保証期間などをしっかりと比較検討することが重要です。

いずれにせよ、築15年というタイミングは、シロアリ対策を見直す上で極めて重要な時期です。

点検を機に、我が家の床下の状態を正確に把握し、保証の問題とコストのバランスを考えながら、最適な方法で再処理を実施することが、大切な家を末永く守るために不可欠と言えるでしょう。

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積水ハウスの15年点検後のメンテナンス計画

この章のポイント
  • ➤外壁塗装の提案と適正価格
  • ➤屋根の有料修繕が必要な場合
  • ➤その他の有料修繕が必要なケース
  • ➤最適なリフォームのタイミングとは
  • ➤後悔しない積水ハウスの15年点検の受け方

外壁塗装の提案と適正価格

積水ハウスの15年点検後に提案される有料修繕の中で、最も規模が大きく、費用も高額になりがちなのが「外壁塗装」です。

外壁は建物の顔であると同時に、雨や紫外線から室内を守る重要な役割を担っています。

15年も経過すると、新築時の輝きが失われ、汚れや色褪せが目立ってくるだけでなく、塗装の防水機能も徐々に低下してきます。

点検では、外壁材の種類に応じた劣化状況がチェックされます。

例えば、塗装が施されているサイディングでは、表面を手で触った際に白い粉が付着する「チョーキング現象」や、塗膜の剥がれ、ひび割れなどが確認されます。

また、サイディングの目地を埋めているシーリング(コーキング)は、紫外線などの影響で硬化し、ひび割れや肉やせ(痩せて隙間ができる状態)が発生しやすくなります。

このシーリングの劣化を放置すると、隙間から雨水が壁の内部に浸入し、構造材の腐食や雨漏りの原因となるため、外壁塗装と同時にシーリングの打ち替え工事も提案されるのが一般的です。

積水ハウスから提案される外壁塗装の費用は、一般的な30坪〜40坪の住宅で200万円から300万円以上になることも珍しくありません。

これには、高品質な純正塗料の使用、丁寧な下地処理、そして足場の設置費用などが含まれています。

積水ハウスに依頼する最大のメリットは、建物の仕様を熟知した上での最適な施工と、施工後の保証という安心感です。

しかし、この価格が適正かどうかを判断するためには、一般的なリフォーム市場の相場を知っておくことが重要です。

外部の塗装専門業者に依頼した場合、同等規模の住宅であれば、使用する塗料のグレードにもよりますが、100万円〜200万円程度が相場となることが多いでしょう。

この価格差は、ハウスメーカーとしてのブランド料や管理費、そして手厚い保証体制などが上乗せされているためと考えられます。

提案を受けたら、まずは見積書の詳細をしっかりと確認しましょう。

「外壁塗装工事一式」といった大雑把な項目ではなく、足場代、高圧洗浄、下地処理、塗料の種類(シリコン、フッ素など)、塗装面積、シーリング打ち替えの費用などが、それぞれ明確に記載されているかチェックすることが大切です。

その上で、保証を継続するメリットとコストを天秤にかけ、必要であれば外部の業者からも相見積もりを取ることをお勧めします。

相見積もりを取ることで、積水ハウスの提案内容が市場価格と比べてどの程度の位置にあるのかを客観的に把握でき、価格交渉の材料になる可能性もあります。

外壁塗装は大きな出費だからこそ、焦らず、情報を集め、納得のいく形で決断することが肝心です。

屋根の有料修繕が必要な場合

外壁と並び、建物を自然環境から守る上で極めて重要な役割を果たしているのが「屋根」です。

屋根は、オーナー様自身が日常的に状態を確認することが難しい場所であるため、積水ハウスの15年点検は、その健康状態を知るための貴重な機会となります。

点検では、ドローンや高所カメラ、あるいはスタッフが実際に屋根に上って、屋根材の状態を詳細にチェックします。

屋根材の種類によって、劣化の症状や必要なメンテナンスは異なります。

スレート屋根(コロニアル、カラーベストなど)

多くの住宅で採用されているスレート屋根は、セメントを主成分とするため、素材自体に防水性はありません。

表面の塗装によって防水機能が保たれています。

15年も経つと、この塗膜が劣化し、色褪せやコケ・カビの発生、塗膜の剥がれといった症状が現れます。

さらに劣化が進行すると、屋根材自体が水分を吸収して脆くなり、ひび割れや反りが生じることがあります。

そのため、スレート屋根の場合は、外壁塗装とセットで屋根の再塗装が提案されることが一般的です。

瓦屋根(陶器瓦、セメント瓦など)

陶器瓦は、素材自体が非常に耐久性が高く、塗装の必要もありません。

点検では、瓦のズレや割れ、漆喰の劣化(棟瓦の固定に使われる)などが主にチェックされます。

一方で、セメント瓦やコンクリート瓦の場合はスレートと同様に塗装で防水しているため、15年を過ぎると再塗装が必要になります。

屋根の有料修繕として提案される工事は、主に「塗装」「カバー工法(重ね葺き)」「葺き替え」の3種類です。

屋根材の劣化が表面的なものであれば「塗装」で対応できますが、下地まで傷んでいる場合や、より長期的な耐久性を求める場合には、既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる「カバー工法」や、既存の屋根をすべて撤去して新しく作り直す「葺き替え」が提案されることもあります。

屋根修繕の費用は、工事の内容や屋根の面積、形状によって大きく変動します。

屋根塗装であれば50万円〜100万円程度、カバー工法や葺き替えとなると150万円以上かかることも珍しくありません。

屋根は雨漏りに直結する非常にデリケートな部分であり、施工不良は深刻な事態を招きかねません。

そのため、積水ハウスの純正工法による修繕は安心感が高いと言えます。

しかし、外壁塗装と同様に、提案された工事内容と見積もりが本当に妥当なのかを見極める視点も必要です。

特にカバー工法や葺き替えといった大規模な工事を提案された場合は、なぜ塗装ではダメなのか、その根拠を詳しく説明してもらいましょう。

信頼できる別のリフォーム会社に屋根の状態を診てもらい、セカンドオピニオンを求めることも、適切なメンテナンス計画を立てる上で有効な手段となります。

その他の有料修繕が必要なケース

積水ハウスの15年点検では、これまで述べてきた外壁、屋根、シロアリ対策といった主要なメンテナンス以外にも、建物の状態に応じて様々な有料修繕が提案される可能性があります。

これらは一見すると地味な項目に思えるかもしれませんが、住宅の機能性や快適性を維持し、将来的な大規模修繕を防ぐために重要なものばかりです。

どのような修繕が提案される可能性があるのか、事前に知っておくことで、心の準備と資金計画が立てやすくなります。

以下に、代表的なものをいくつかご紹介します。

バルコニー・ベランダの防水工事

バルコニーやベランダの床は、FRP(繊維強化プラスチック)やシート、ウレタン塗膜などによって防水処理が施されています。

この防水層も紫外線や雨風の影響で経年劣化し、ひび割れや膨れ、摩耗などが生じます。

防水機能が低下すると、階下への雨漏りの原因となるため、15年〜20年を目安にトップコートの再塗装や、防水層自体のやり直しといったメンテナンスが必要になります。

点検で劣化が指摘された場合は、防水工事の提案があるでしょう。

雨樋の交換・修理

雨樋は、屋根に降った雨水を集めて適切に排水するための重要な設備です。

塩化ビニル製のものが多く、経年劣化で硬化し、割れやすくなります。

また、積雪の重みや強風で変形したり、支持金具が緩んだりすることもあります。

部分的な補修で済む場合もありますが、全体的に劣化が進んでいる場合は、全交換が推奨されることもあります。

給湯器などの住宅設備の交換

ガス給湯器やエコキュート、IHクッキングヒーターといった住宅設備の寿命は、一般的に10年〜15年と言われています。

15年目の点検時点では、まだ問題なく作動していたとしても、いつ故障してもおかしくない時期に差し掛かっています。

そのため、点検のタイミングで、予防的な交換を提案されることがあります。

特に給湯器は、故障するとお湯が使えなくなり生活に大きな支障が出るため、早めの交換を検討する価値は十分にあります。

これらの修繕は、それぞれが数十万円単位の費用となる可能性があります。

積水ハウスの15年点検後の提案は、外壁や屋根と合わせて総額で数百万円にのぼることも想定されます。

すべての提案を一度に受け入れる必要はありません。

それぞれの修繕について、緊急性の高さ、放置した場合のリスク、そして保証との関連性を担当者によく確認することが重要です。

その上で、ご自身の予算と照らし合わせ、優先順位をつけてメンテナンス計画を立てていくことが、賢明な対応と言えるでしょう。

最適なリフォームのタイミングとは

積水ハウスの15年点検は、大規模なメンテナンスについて考える絶好の機会ですが、同時にそれは「リフォーム」について検討する良いタイミングでもあります。

特に、外壁塗装や屋根の修繕で必要となる「足場の設置」は、数十万円の費用がかかる大きな工事です。

この足場を有効活用し、一度の足場設置で済ませられる工事をまとめて行うことで、トータルのコストを大きく削減できる可能性があります。

例えば、外壁塗装を行う際に、以下のようなリフォームを同時に検討してみてはいかがでしょうか。

  • 窓の交換や追加:足場があれば、高所の窓の交換もスムーズに行えます。断熱性や防犯性の高い最新の窓に交換することで、住まいの快適性や安全性を向上させることができます。
  • 雨樋の全交換:部分的な修理ではなく、この機会に全体を新しくすることで、当面の間の雨樋に関する心配がなくなります。
  • 太陽光パネルの設置やメンテナンス:屋根の工事と同時に行うことで、効率的に作業を進められます。
  • 換気扇フードの交換:古くなった換気扇の外部フードを新しいものに交換するのも、足場があるうちに行うと容易です。

また、15年という節目は、ライフスタイルの変化に合わせて、間取りの変更や内装のリフレッシュ、水回り設備の刷新といった内部のリフォームを考える時期でもあります。

子供が独立して使わなくなった部屋を趣味のスペースにする、和室を洋室に変更する、といった間取り変更も選択肢の一つです。

キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備は、15年も経つと機能的にもデザイン的にも旧式化してきます。

最新の設備は、省エネ性能や清掃性が格段に向上しており、リフォームすることで日々の暮らしがより快適で経済的になります。

重要なのは、積水ハウスの15年点検で提案されたメンテナンスを「点」で捉えるのではなく、今後の20年、30年を見据えた住まいの計画という「線」で捉えることです。

今回のメンテナンス費用は、あくまで「維持」のためのコストです。

もし、そこに少し予算を上乗せすることで、住まいの価値や快適性を向上させる「投資」としてのリフォームが可能なのであれば、積極的に検討する価値があります。

積水ハウスにはリフォーム専門の部門「積水ハウスリフォーム」があり、自社の建物を知り尽くした上での的確なリフォーム提案が期待できます。

もちろん、地元の信頼できるリフォーム会社に相談し、自由な発想でプランを練るのも良いでしょう。

点検をきっかけに、家族で将来の暮らしについて話し合い、長期的な視点で最適な住まいの形を考えてみてはいかがでしょうか。

後悔しない積水ハウスの15年点検の受け方

これまで、積水ハウスの15年点検に関する様々な情報をお伝えしてきました。

最後に、これらの情報を踏まえ、点検当日からその後のメンテナンス計画まで、後悔しないために押さえておくべきポイントをまとめてお伝えします。

1. 事前に家の気になる点をリストアップしておく

点検当日を迎える前に、ご自身で家の中や外を一周し、気になっている点や不具合を感じる箇所をメモしておきましょう。

「この壁のシミは雨漏りだろうか」「ドアの閉まりが悪いのはなぜか」など、具体的な質問を用意しておくことで、点検がより有意義なものになります。

専門家の意見を聞ける絶好の機会を逃さないようにしましょう。

2. 点検には必ず立ち会い、説明をしっかり聞く

点検当日は、できる限り時間を確保し、最初から最後まで立ち会うことをお勧めします。

スタッフがどの箇所をどのようにチェックしているのかを自分の目で確認し、その場で疑問点があれば遠慮なく質問しましょう。

特に床下や小屋裏の点検後には、写真を見せながら説明があるはずですので、聞き漏らさないようにしてください。

3. 提案された有料修繕はその場で即決しない

点検後、報告書と共に有料修繕の見積もりが提示されます。

「保証が切れてしまう」「今ならキャンペーンで割引がある」といった言葉に焦り、その場で契約してしまうのは禁物です。

提案された工事が本当に今必要なのか、金額は妥当なのかを冷静に判断するための時間を必ず確保してください。

「一度持ち帰って家族と相談します」とはっきりと伝え、考える時間をもらいましょう。

4. 保証のメリットとコストを天秤にかける

積水ハウスで有料修繕を行う最大のメリットは「保証の延長」です。

この安心感にどれだけの価値を見出すかが、大きな判断基準となります。

一方で、外部の業者に依頼すれば、コストを大幅に抑えられる可能性があります。

保証が失われるリスクと、数十万円から百万円以上にもなるコスト差を比較し、ご自身の価値観に合った選択をすることが重要です。

5. 必要であれば相見積もりを取る

提示された見積もり金額に疑問を感じた場合や、コストを少しでも抑えたいと考える場合は、複数のリフォーム会社から相見積もりを取ることを強く推奨します。

その際、積水ハウスの見積もり内容を伝え、同じ仕様・同じグレードの塗料や部材で見積もりを作成してもらうことで、客観的な比較が可能になります。

相見積もりは、価格の妥当性を知るだけでなく、各社の対応や提案力を比較する上でも非常に有効です。

積水ハウスの15年点検は、大切な我が家と長く付き合っていくための重要なイベントです。

受け身で臨むのではなく、オーナーとして主体的に情報を収集し、冷静に判断することで、きっと満足のいく結果につながるはずです。

この記事のまとめ
  • ➤積水ハウスの15年点検自体は無料で実施される
  • ➤点検費用が無料なのはアフターサービスの一環だからである
  • ➤点検後には有料の修繕やメンテナンスが提案されることが多い
  • ➤有料修繕は保証を延長するための条件となっている
  • ➤主な点検項目は外壁・屋根・床下など多岐にわたる
  • ➤点検を受けないと長期保証が失効するリスクがある
  • ➤建物の劣化に気づく機会を失うデメリットも大きい
  • ➤築15年時点では新築時のシロアリ対策効果が切れている
  • ➤防蟻処理の再施工は建物を守る上で非常に重要である
  • ➤外壁塗装はシーリング打ち替えとセットで提案されるのが一般的
  • ➤屋根は素材によって塗装やカバー工法などの修繕が提案される
  • ➤ハウスメーカーの修繕費用は市場価格より割高な傾向がある
  • ➤提案された有料修繕はその場で即決せず慎重に検討するべき
  • ➤保証のメリットとコストを比較して修繕方法を選択することが肝心
  • ➤必要に応じて外部業者から相見積もりを取り判断材料にすることが賢明
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