積水ハウスの布基礎はなぜ標準?強度と評判を徹底解説

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積水ハウスでの家づくりを検討している方の中には、基礎が布基礎であることを知り、疑問や不安を抱いている方も少なくないのではないでしょうか。

現代の住宅ではベタ基礎が主流となりつつある中で、国内トップクラスのハウスメーカーである積水ハウスがなぜ布基礎を標準仕様としているのか、その理由が気になるのは当然のことです。

インターネットで情報を集めると、布基礎のデメリットばかりが目につき、地震に対する強度や、シロアリや湿気への対策は本当に十分なのかと心配になるかもしれません。

また、積水ハウスの鉄骨住宅と木造住宅シャーウッドでは基礎に違いがあるのか、ベタ基礎に変更する場合の価格はどれくらいなのか、そして実際に建てた人たちの評判はどうなのか、知りたい情報は多岐にわたるでしょう。

この記事では、そのような積水ハウスの布基礎に関するあらゆる疑問や不安を解消するために、専門的な観点から徹底的に解説していきます。

布基礎とベタ基礎の根本的な違いから、積水ハウス独自の技術に裏打ちされた強度、シロアリや湿気への具体的な対策、さらにはコスト面や実際の評判まで、網羅的に情報を提供します。

この記事を最後までお読みいただくことで、積水ハウスの布基礎がなぜ標準仕様として採用されているのかを深く理解し、ご自身の家づくりにおいて自信を持って判断できるようになるでしょう。

この記事でわかること
  • ➤積水ハウスの布基礎が標準仕様である理由
  • ➤布基礎とベタ基礎の構造的な違いとメリット・デメリット
  • ➤地震に対する積水ハウスの布基礎の実際の強度
  • ➤鉄骨と木造(シャーウッド)での布基礎の役割
  • ➤シロアリや湿気への対策は十分か
  • ➤ベタ基礎に変更する場合の費用や注意点
  • ➤実際に建てた人の評判や満足度
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積水ハウスの布基礎が標準である理由と特徴

この章のポイント
  • ➤ベタ基礎との基本的な違いとは?
  • ➤地震に対する積水ハウスの布基礎の強度
  • ➤鉄骨住宅における布基礎の役割
  • ➤木造(シャーウッド)での採用実績
  • ➤気になるシロアリ対策と湿気の問題

ベタ基礎との基本的な違いとは?

住宅の基礎について考えるとき、多くの人が「布基礎」と「ベタ基礎」という二つの言葉を耳にするでしょう。

これらは住宅を支えるための重要な構造部分ですが、その形状や特性には明確な違いがあります。

積水ハウスの布基礎を理解する第一歩として、まずはこの二つの基礎の基本的な違いを詳しく見ていきましょう。

基礎の形状と構造の違い

布基礎とベタ基礎の最も大きな違いは、建物の荷重をどのように地面に伝えるか、その構造にあります。

布基礎は、建物の柱や壁といった主要な構造部分の下に沿って、逆T字型の鉄筋コンクリートを連続して配置する工法です。

つまり、「線」で建物を支えるイメージです。

建物の外周部と主要な間仕切り壁の下に基礎が設けられ、それ以外の地面は土が露出しているか、防湿のためにコンクリート(土間コンクリート)が薄く打設されるのが一般的です。

一方、ベタ基礎は、建物の底面全体を鉄筋コンクリートのスラブ(板)で覆う工法です。

立ち上がり部分と底面のスラブが一体化しており、「面」で建物を支えます。

地面全体をコンクリートで覆うため、安定性が高く、現代の住宅では主流の工法となっています。

メリット・デメリットの比較

それぞれの基礎工法には、メリットとデメリットが存在します。

どちらか一方が絶対的に優れているというわけではなく、建物の構造や地盤の状況、コストなどに応じて最適なものが選ばれます。

以下の表で、両者の特徴を比較してみましょう。

項目 布基礎 ベタ基礎
構造 線で支える(逆T字型) 面で支える(スラブ構造)
コスト 比較的安価(コンクリート・鉄筋量が少ない) 比較的高価(コンクリート・鉄筋量が多い)
シロアリ・湿気 対策が別途必要(地面が露出している部分がある) 対策しやすい(地面をコンクリートで覆う)
強度 点で荷重を伝えるため、強固な地盤向き 面で荷重を分散するため、軟弱地盤にも対応しやすい
施工性 根切り(掘削)が深く、工程がやや複雑 根切りが浅く、施工が比較的容易

このように見ると、ベタ基礎の方が多くの面で優れているように感じるかもしれません。

しかし、重要なのは、積水ハウスが採用する布基礎は、この表にあるような一般的な布基礎とは一線を画す独自の技術に基づいているという点です。

積水ハウスでは、長年の研究と実績に基づき、布基礎のデメリットを克服し、メリットを最大限に活かす設計・施工を行っています。

そのため、単純に「布基礎だから劣る」と判断するのは早計であり、その独自性を理解することが不可欠です。

地震に対する積水ハウスの布基礎の強度

日本に住む以上、住宅の耐震性は誰もが最も気にかけるポイントの一つです。

「布基礎はベタ基礎に比べて地震に弱い」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、積水ハウスの布基礎に関しては、その常識は当てはまりません。

ここでは、地震に対して積水ハウスの布基礎がどのように強度を確保しているのか、その技術的な背景を掘り下げていきます。

独自の基礎構造「基礎ダイレクトジョイント構法」

積水ハウスの強さの秘密は、建物と基礎を強固に一体化させる独自の技術にあります。

特に鉄骨住宅で採用されている「基礎ダイレクトジョイント構法」は、その核心となる技術です。

この構法では、建物の柱と基礎をアンカーボルトで直接、かつ強固に連結します。

地震の際に発生する大きな引き抜きの力や横からの力に対して、柱と基礎が一体となって抵抗するため、建物全体の安定性が飛躍的に向上します。

一般的な布基礎とは異なり、積水ハウスの基礎は建物構造と一体で設計されており、地震エネルギーを基礎から建物全体へ、そして建物全体から基礎へとスムーズに伝達・分散させる役割を担っています。

これにより、特定の場所に力が集中することを防ぎ、建物の倒壊や損傷のリスクを大幅に低減しているのです。

鉄筋量とコンクリート強度

基礎の強度は、使用される鉄筋の量とコンクリートの質によって大きく左右されます。

積水ハウスでは、国の定める建築基準法を大幅に上回る厳しい社内基準を設けています。

基礎の立ち上がり部分やコーナー部分など、特に力がかかりやすい箇所には、太い鉄筋を密に配置することで、極めて高い剛性と靭性(粘り強さ)を確保しています。

  1. 構造計算に基づく最適な配筋設計
  2. コーナー部分のハンチ(補強)による剛性アップ
  3. 高強度なコンクリートの採用

また、使用されるコンクリートも、設計基準強度が30N/mm²以上という高品質なものが標準です。

これは、大規模なマンションや公共建築物にも匹敵する強度であり、長期にわたって安定した性能を維持します。

これらの徹底した品質管理が、積水ハウスの布基礎の揺るぎない強度を支えているのです。

実大振動実験による性能の証明

積水ハウスは、自社の技術研究所で実物大の住宅を用いた振動実験を繰り返し行っています。

阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震といった過去の巨大地震の地震波を再現し、震度7クラスの揺れを何度も加えても、構造体に大きな損傷がなく、住み続けられる安全性を実証しています。

これらの実験結果は、積水ハウスの布基礎を含む構造全体の耐震性能が、机上の計算だけでなく、実際の巨大地震においても極めて高いレベルにあることを証明しています。

「布基礎だから弱い」のではなく、「積水ハウスの建物と一体設計された基礎だから強い」という事実を、これらの科学的データが裏付けているのです。

鉄骨住宅における布基礎の役割

積水ハウスの代名詞ともいえる鉄骨住宅。

その強靭な構造を足元から支えているのが、最適化された布基礎です。

なぜ鉄骨住宅に布基礎が適しているのか、その構造的な合理性と役割について解説します。

重量構造を効率的に支える設計思想

積水ハウスの鉄骨住宅は、柱や梁で構成されるラーメン構造を基本としています。

この構造では、建物の重量は主に柱に集中します。

したがって、基礎の役割は、その柱から伝わる大きな荷重を確実に受け止め、地盤に効率よく伝えることです。

布基礎は、この柱の位置に合わせて連続した基礎(地中梁)を配置するのに非常に適した工法です。

柱の真下に必要な強度を持つ基礎を集中してつくることで、材料を効率的に使いながら、最大の強度を発揮させることができます。

もしこれをベタ基礎にすると、柱のない部分にも分厚いコンクリートスラブが必要となり、コスト増や重量増につながる可能性があります。

つまり、鉄骨住宅における布基礎の採用は、構造力学の観点から見て非常に合理的かつ経済的な選択なのです。

基礎と一体化した地盤改良

住宅の安全性は、建物や基礎だけでなく、それを支える地盤の強さによって決まります。

積水ハウスでは、一邸ごとに詳細な地盤調査を行い、その土地の特性に合わせた最適な基礎設計を行います。

もし地盤が弱いと判断された場合でも、単に基礎をベタ基礎に変更するのではなく、地盤そのものを改良することで対応するのが基本です。

  • 柱状改良:軟弱な地盤にコンクリートの柱を築造する
  • 表層改良:地盤の表面をセメントで固める
  • 鋼管杭:強固な地盤まで鋼管の杭を打ち込む

これらの地盤改良は、布基礎と組み合わせることで、非常に高い効果を発揮します。

例えば、柱状改良では、建物の柱が載る布基礎の下に改良体を配置することで、ピンポイントで荷重を支持層に伝えることができます。

これにより、不同沈下などのリスクを効果的に防ぎ、長期にわたる住宅の安全性を確保します。

このように、積水ハウスの家づくりは、地盤、基礎、建物を三位一体で捉える思想に基づいており、その中で布基礎が重要な役割を果たしているのです。

木造(シャーウッド)での採用実績

積水ハウスは鉄骨住宅のイメージが強いですが、「シャーウッド」というブランドで展開する木造住宅も高い評価を得ています。

では、木造のシャーウッドではどのような基礎が採用されているのでしょうか。

シャーウッド構法と基礎の考え方

シャーウッドは、独自の「シャーウッド構法」によって、木造でありながら大開口や自由な空間設計を可能にしています。

この構法も鉄骨住宅と同様に、強固な接合部を持つラーメン構造が特徴です。

そのため、基本的な考え方は鉄骨住宅と共通しており、柱からの荷重を効率的に地盤に伝える布基礎が標準的に採用されるケースが多くなっています。

しかし、木造住宅は鉄骨住宅に比べて重量が軽く、荷重が比較的均等に分散する傾向があります。

そのため、シャーウッドの場合は、施主の希望や設計上の判断、あるいは特定の地盤条件に応じてベタ基礎が選択されることも少なくありません。

このあたりは、鉄骨住宅よりも柔軟な対応がなされているようです。

施主の選択肢としてのベタ基礎

特に木造住宅を希望する施主の中には、「木造にはベタ基礎」というイメージを持っている方が多いのも事実です。

これは、一般的な在来工法の木造住宅では、耐力壁の下に基礎が必要となり、結果的にベタ基礎の方が設計しやすいという背景があります。

積水ハウスでは、そうした施主の要望や安心感を尊重し、シャーウッドにおいてはベタ基礎をオプションとして積極的に提案しています。

重要なのは、布基礎であれベタ基礎であれ、シャーウッドの構造性能を最大限に発揮できるよう、一邸ごとに最適な設計が行われるという点です。

どちらの基礎を選んだとしても、積水ハウスの厳しい品質基準と構造計算によって、耐震性をはじめとする住宅性能が確保されることに変わりはありません。

シャーウッドを検討する際は、標準の布基礎の合理性を理解した上で、自身の希望や予算に応じてベタ基礎への変更を相談してみるのが良いでしょう。

気になるシロアリ対策と湿気の問題

布基礎を検討する上で、多くの人が懸念するのが「シロアリ」と「湿気」の問題です。

地面が露出する部分がある布基礎は、ベタ基礎に比べてこれらのリスクが高いと一般的に考えられています。

しかし、積水ハウスでは、この二つの問題に対して多重の対策を講じることで、高い耐久性と快適な居住環境を実現しています。

床下の湿気を防ぐ徹底した対策

床下の湿気は、カビの発生や木材の腐朽、さらにはシロアリを呼び寄せる原因ともなり、住宅の寿命を縮める大きな要因です。

積水ハウスでは、以下の対策を組み合わせることで、床下を常に乾燥した状態に保ちます。

まず、布基礎の立ち上がりのない部分の地面は、防湿フィルムで隙間なく覆われます。

これにより、地面から上がってくる湿気を物理的にシャットアウトします。

その上に押さえとしてコンクリートを打設することもありますが、重要なのはこの防湿フィルムの施工精度です。

さらに、基礎と土台の間には「基礎パッキン」を設置します。

これは、従来のような基礎に換気口を設ける方法と異なり、基礎の全周にわたって隙間を確保し、床下全体の空気をよどみなく換気するための部材です。

この全周換気により、湿気が溜まりやすいコーナー部分などもなくなり、床下全体の環境を均一に保つことができます。

この方法は、基礎の欠損部である換気口を設けないため、基礎自体の強度を損なわないというメリットもあります。

信頼性の高い防蟻処理と保証制度

シロアリは、わずかな隙間からでも建物に侵入し、土台や柱などの木材を食い荒らす恐ろしい害虫です。

積水ハウスでは、シロアリの侵入経路となる可能性のある箇所に、徹底した防蟻処理を施しています。

具体的には、地面から1mの高さまでの木部(土台や柱など)と、基礎の立ち上がり部分に、安全性が高く効果が持続する薬剤を散布・塗布します。

また、基礎の打ち継ぎ部分や配管の貫通部など、シロアリが侵入しやすい隙間には、物理的なバリアとなる防蟻シーリング材を充填し、侵入経路を徹底的に塞ぎます。

  • 地面から1mまでの木部への薬剤塗布
  • 基礎立ち上がりへの薬剤散布
  • 配管周りなど隙間への防蟻シーリング
  • 長期的な保証と定期点検

さらに、積水ハウスでは、これらの対策に加えて長期的な保証制度を設けています。

引き渡し後10年間、シロアリによる被害が発生した場合には無償で補修を行うというものです。

これは、自社の防蟻対策に対する高い自信の表れと言えるでしょう。

定期的な点検とメンテナンスを組み合わせることで、布基礎であってもシロアリのリスクを最小限に抑え、安心して長く住み続けることが可能になるのです。

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積水ハウスの布基礎の評価と注意点

この章のポイント
  • ➤採用する上でのデメリットやリスク
  • ➤ベタ基礎に変更する場合の価格や費用
  • ➤実際の評判から見るメリット・デメリット
  • ➤地盤の状況によって最適な基礎は変わる
  • ➤まとめ:積水ハウスの布基礎は最適な選択か

採用する上でのデメリットやリスク

積水ハウスの布基礎が、多くの技術的な裏付けによって高い性能を持つことはご理解いただけたかと思います。

しかし、物事には必ず両面があるように、採用する上で考慮すべきデメリットやリスクも存在します。

ここでは、より客観的な視点から、注意すべき点について解説します。

心理的な不安感というデメリット

最大のデメリットは、技術的な問題というよりも、むしろ「心理的な不安感」にあるかもしれません。

現代の住宅市場では「ベタ基礎が標準」という認識が広く浸透しています。

そのため、友人や親戚の家がベタ基礎であるのに対し、自分の家が布基礎であることに、漠然とした不安や劣等感を感じてしまう可能性は否定できません。

いくら営業担当者から「当社の布基礎は大丈夫です」と説明を受けても、心のどこかで「本当にそうだろうか」「後で後悔しないだろうか」という思いが残ることも考えられます。

家は一生に一度の大きな買い物です。技術的な合理性だけでなく、施主自身が心から納得し、安心できることが何よりも重要です。

この心理的なハードルを越えられない場合、無理に布基礎を選ぶのではなく、後述するベタ基礎への変更を検討することも一つの賢明な選択と言えるでしょう。

将来的な間取り変更の制約

布基礎は、建物の主要な壁や柱の下に沿って基礎が立ち上がっています。

これは、新築時の間取りにおいては最も合理的ですが、将来的に大規模なリフォームやリノベーションを行う際には制約となる可能性があります。

例えば、壁を取り払って広いリビングを作りたいと考えた場合、その壁の下に基礎の立ち上がりがあると、簡単には撤去できません。

基礎ごと撤去するとなると、非常に大掛かりで高額な工事になってしまいます。

一方、ベタ基礎の場合は、外周部以外の内部の立ち上がりは後から作られているケースもあり、比較的自由な間取り変更がしやすいというメリットがあります。

もちろん、耐力壁など構造上重要な壁はどちらの基礎でも動かせませんが、間取りの可変性という点では、ベタ基礎に分があると言わざるを得ません。

将来的なライフスタイルの変化を見越して、リフォームの可能性を重視する方は、この点を考慮に入れておく必要があります。

ベタ基礎に変更する場合の価格や費用

積水ハウスの布基礎の性能を理解しつつも、やはりベタ基礎の安心感を選びたいと考える方もいるでしょう。

積水ハウスでは、もちろんオプションとしてベタ基礎に変更することが可能です。

ここでは、その際に気になる価格や費用について詳しく見ていきます。

変更にかかる費用の目安

布基礎からベタ基礎への変更にかかる追加費用は、建物の大きさや形状、地域の単価などによって変動しますが、一般的には坪あたり1万円から2万円程度、総額で50万円から100万円程度が目安とされています。

例えば、40坪の家であれば、40万円から80万円ほどの追加費用がかかる計算になります。

この費用の内訳は、主に以下の要因で構成されます。

  1. コンクリートの使用量の増加分
  2. 鉄筋の使用量の増加分
  3. 型枠工事や左官工事などの手間賃の増加分

ベタ基礎は底面全体にコンクリートを打設するため、単純に材料費が増加します。

また、それに伴い鉄筋の量や加工の手間も増えるため、人件費も上乗せされることになります。

正確な金額については、必ず設計段階で見積もりを取り、内容を十分に確認することが重要です。

費用対効果の考え方

数十万円の追加費用をかけてベタ基礎に変更する価値があるかどうかは、非常に悩ましい問題です。

ここで重要なのは、「費用対効果」の観点です。

前述の通り、積水ハウスの布基礎は、耐震性や耐久性において標準仕様で十分高い性能を持っています。

技術的な観点だけで言えば、必ずしもベタ基礎に変更する必要はない、というのがメーカー側の見解でしょう。

追加費用を払って得られる最大のメリットは、「ベタ基礎にした」という心理的な安心感や満足感であると言えるかもしれません。

もし、この安心感に数十万円の価値を見出せるのであれば、変更は「あり」です。

逆に、その分の予算を内装や設備のグレードアップに回した方が、日々の生活の満足度は高まるかもしれません。

絶対的な正解はありませんので、ご自身の価値観や予算と相談しながら、後悔のない選択をすることが大切です。

実際の評判から見るメリット・デメリット

実際に積水ハウスで家を建てた施主たちは、布基礎についてどのように感じているのでしょうか。

インターネット上の口コミやブログなど、さまざまな評判を分析することで、カタログスペックだけではわからないリアルなメリット・デメリットが見えてきます。

ポジティブな評判・口コミ

まず、肯定的な意見として多く見られるのは、「全く問題ない」「言われるまで気付かなかった」という声です。

  • 「設計士さんから強度に問題ないと説明され、納得して標準の布基礎にした。冬でも床が冷たいと感じることもなく快適です。」
  • 「熊本地震を経験したが、家はびくともしなかった。積水ハウスの基礎と構造を信頼していて良かったと心から思う。」
  • 「ベタ基礎への変更費用がもったいないと思い、その分を太陽光パネルに回した。合理的な判断だったと満足している。」

これらの声に共通しているのは、積水ハウスの技術力や説明を信頼し、納得した上で選択している点です。

特に、大地震を経験しても被害がなかったという実体験は、何よりも説得力のあるポジティブな評判と言えるでしょう。

また、コスト面での合理性を評価する声も多く、浮いた予算を他の部分に有効活用できたという満足度の高い口コミも目立ちます。

ネガティブな評判・口コミ

一方で、もちろん否定的な意見や後悔の声も存在します。

その多くは、やはり心理的な側面や、事前の情報収集不足に起因しているようです。

  • 「契約後に積水ハウスが布基礎標準だと知って不安になった。結局、追加費用を払ってベタ基礎に変更したが、最初から教えてほしかった。」
  • 「親戚から『今どき布基礎なんて』と言われてしまい、少し恥ずかしい思いをした。」
  • 「床下の点検で地面が見えるのが、どうしても気持ち悪く感じてしまう。防湿シートが敷いてあるとは言え、気分的な問題。」

これらの意見からわかるのは、性能そのものへの不満というよりは、コミュニケーションや情報提供の段階でのすれ違い、あるいは周囲との比較によって生まれる不満が多いということです。

積水ハウスで建てることを決めたならば、早い段階で基礎についてしっかりと説明を受け、自分自身が納得できるまで質問を重ねることが、こうしたネガティブな感情を避けるためには不可欠です。

地盤の状況によって最適な基礎は変わる

これまで布基礎とベタ基礎の比較を中心に解説してきましたが、住宅の基礎を語る上で最も忘れてはならない大前提があります。

それは、「最適な基礎は、その土地の地盤の状況によって決まる」ということです。

地盤調査の重要性

どんなに強固な基礎や建物を造っても、それを支える足元の地盤が軟弱であれば、不同沈下を起こし、建物に深刻なダメージを与えてしまいます。

そのため、家を建てる前には必ず地盤調査が行われます。

積水ハウスでは、グループ会社である積水ハウス建設が、スウェーデン式サウンディング試験などの精密な調査を行い、その土地の地耐力(地盤がどれだけの重さに耐えられるか)や土質を詳細に分析します。

この調査結果は、単に地盤の良し悪しを判断するだけでなく、どのような基礎が最も適しているのか、地盤改良は必要なのかを決定するための最も重要なデータとなります。

地盤に応じた基礎の選択

地盤調査の結果、非常に良好で強固な地盤であると判断された場合、建物の荷重を効率的に伝える布基礎は非常に合理的な選択肢となります。

わざわざコストをかけてベタ基礎にする必要性は低いと言えるでしょう。

一方で、地耐力がやや低い、あるいは軟弱な層が地表近くにあるような地盤の場合は、建物の荷重を面で分散させて地盤への負担を軽減するベタ基礎の方が適していると判断されることがあります。

さらに地盤が軟弱な場合は、前述したような柱状改良や鋼管杭といった地盤改良工事を行った上で、布基礎またはベタ基礎を施工することになります。

つまり、「布基礎かベタ基礎か」という議論は、常に「その土地の地盤にとって」という枕詞が付くべきなのです。

施主としてできる最も重要なことは、地盤調査の結果と、それに基づいて積水ハウスが提案する基礎形式の理由について、専門家である設計士から納得のいく説明を受けることです。

まとめ:積水ハウスの布基礎は最適な選択か

さて、これまで様々な角度から積水ハウスの布基礎について掘り下げてきました。

最後に、この記事全体の結論として、「積水ハウスの布基礎は最適な選択か」という問いに答えていきたいと思います。

結論から言えば、「多くの条件下において、積水ハウスの布基礎は技術的に裏付けされた合理的かつ最適な選択肢の一つである」と言えるでしょう。

その理由は、もはや単なる「布基礎」という言葉の枠には収まらない、積水ハウス独自の技術と設計思想にあります。

建物と一体で設計された高い耐震性、鉄骨構造の荷重を効率的に伝える合理性、そしてシロアリや湿気といった弱点を克服するための徹底した対策。

これらを総合的に考えれば、積水ハウスが布基礎を標準仕様としていることには、明確な根拠と自信があることがわかります。

もちろん、施主それぞれの価値観や心理的な安心感、将来のリフォーム計画によっては、ベタ基礎を選択することがベストな答えになる場合もあります。

重要なのは、「布基礎だからダメ」「ベタ基礎だから良い」という短絡的な二元論に陥らないことです。

まずは、この記事で得た知識を元に、ご自身の家を建てる土地の地盤調査結果に関心を持ち、積水ハウスの提案する基礎について、その根拠を深く理解しようと努めることが大切です。

その上で、ご自身の予算や価値観と照らし合わせ、心から納得できる選択をしてください。

そのプロセスこそが、後悔のない家づくりにつながる最も確実な道筋となるはずです。

この記事のまとめ
  • ➤積水ハウスでは布基礎が標準仕様
  • ➤一般的な布基礎とは強度や設計思想が大きく異なる
  • ➤布基礎は線で、ベタ基礎は面で建物を支える構造
  • ➤独自の基礎ダイレクトジョイント構法で高い耐震性を実現
  • ➤鉄骨住宅の柱からの荷重を効率的に地盤へ伝える
  • ➤木造のシャーウッドでも採用されるがベタ基礎も選択可能
  • ➤徹底した防湿・換気対策で床下の湿気を防ぐ
  • ➤信頼性の高い防蟻処理と長期保証でシロアリに対応
  • ➤デメリットはベタ基礎主流の中での心理的な不安感
  • ➤将来の間取り変更で基礎の立ち上がりが制約になる可能性
  • ➤ベタ基礎への変更には数十万円からの追加費用が必要
  • ➤実際の評判は性能への満足度が高い一方で心理的な不満の声も
  • ➤最適な基礎は地盤調査の結果によって決まるのが大前提
  • ➤専門家である積水ハウスの提案と説明を信頼し理解することが重要
  • ➤多くの条件下で積水ハウスの布基礎は合理的で最適な選択肢といえる
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