
マイホームの顔ともいえる外壁は、家の印象を大きく左右するだけでなく、長く快適に暮らすための重要な要素です。
特に、トヨタホームの外壁のタイルは、その美しいデザインと高い耐久性から多くの注目を集めています。
しかし、実際に家を建てるとなると、タイルの種類や価格、メンテナンスの手間、そして費用について、さまざまな疑問や不安が湧いてくるのではないでしょうか。
例えば、光触媒を利用したキラテックタイルにはどのようなメリットがあるのか、標準仕様とオプションでは何が違うのか、保証はしっかりしているのか、といった具体的な情報を知りたいと感じる方も多いはずです。
また、初期費用が高めだと聞いて、後悔しないか心配になることもあるでしょう。
サイディングとの違いを比較し、どちらが自分のライフスタイルに合っているのか、汚れや劣化に対する対策、掃除のしやすさなど、現実的な視点での検討も欠かせません。
外壁の色やデザイン選びで失敗したくないという思いも、家づくりにおける共通の悩みと言えるでしょう。
この記事では、トヨタホームの外壁のタイルに関するあらゆる情報を網羅的に解説します。
ニューセラミックウォールやナノ親水タイルといった製品の特徴から、全面タイル張りのメリット、気になるデメリット、そしてメンテナンスフリーと言われる理由まで、徹底的に深掘りしていきます。
この記事を最後まで読めば、あなたが抱える疑問や不安が解消され、自信を持って理想の家づくりを進めるための一歩を踏み出せるはずです。
- ➤トヨタホームの外壁タイルの種類と特徴
- ➤光触媒キラテックタイルの驚きの性能
- ➤メンテナンス費用と長期的なコスト
- ➤タイル外壁の知っておくべきメリットとデメリット
- ➤サイディング外壁との徹底的な比較
- ➤後悔しないための色選びの重要なコツ
- ➤理想の家を実現するハウスメーカー選びの秘訣
トヨタホームの外壁のタイルの特徴とメリットを解説
- ➤選べるタイルの種類とそれぞれのデザイン
- ➤キラテックタイルが持つ光触媒の効果とは
- ➤汚れにくくメンテナンスの手間が省ける
- ➤長期保証で安心できる耐久性の高さ
- ➤標準仕様とオプションで変わる外観
選べるタイルの種類とそれぞれのデザイン
トヨタホームの家づくりにおいて、外観の印象を決定づける外壁材選びは非常に重要なプロセスです。
中でも、トヨタホームの外壁のタイルは、その豊富なバリエーションと高いデザイン性で多くの施主から支持されています。
理想の住まいを実現するためには、どのような種類のタイルがあり、それぞれがどのような特徴を持っているのかを理解することが第一歩となります。
トヨタホームが提供する主なタイル外壁には、いくつかの選択肢があります。
代表的なものとして「ニューセラミックウォール」や「ナノ親水タイル」、そして近年注目されている「STONE TYPE」などが挙げられます。
これらはそれぞれ異なる製法や特性を持ち、デザインの方向性も多岐にわたります。
ニューセラミックウォール
ニューセラミックウォールは、トヨタホームの長年の実績に裏打ちされたオリジナルの外壁材です。
高温で焼きしめて作られるセラミックタイルは、非常に硬質で、傷や摩耗に強いという特徴があります。
自然素材である土や石を原料としているため、色褪せや変質が起こりにくく、建てた時の美しい外観を長期間にわたって維持できます。
デザイン面では、土の風合いを活かした温かみのあるデザインから、シャープでモダンな印象を与えるものまで、幅広いラインナップが揃っています。
これにより、和風、洋風、モダンなど、さまざまな建築スタイルに対応することが可能です。
ナノ親水タイル
ナノ親水タイルは、表面に施されたナノレベルのコーティング技術が特徴の外壁タイルです。
このコーティングにより、タイルの表面が非常に水に馴染みやすい「親水性」を持ちます。
雨が降ると、汚れとタイルの間に雨水が入り込み、汚れを浮かせて洗い流す「セルフクリーニング効果」を発揮します。
そのため、ホコリや排気ガスなどの都市型の汚れが付着しにくく、外壁を常にクリーンな状態に保つことができます。
日々の掃除の手間を軽減したい方や、美しい外観を楽に維持したい方に最適な選択肢と言えるでしょう。
STONE TYPE タイル外壁
近年、新たな選択肢として加わったのが「STONE TYPE タイル外壁」です。
その名の通り、天然石が持つ重厚感や高級感を忠実に再現したデザインが魅力です。
本物の石を積み上げたようなダイナミックな陰影と質感を持ちながら、タイルならではの耐久性やメンテナンス性を両立させています。
一枚一枚のタイルが持つ豊かな表情が、建物全体に風格と個性を与え、他にはない唯一無二の外観を創り出します。
これらのタイルの種類は、それぞれ以下のような点で比較検討することが重要です。
- デザインと質感: 温かみ、シャープさ、重厚感など、目指す外観イメージに合っているか。
- 機能性: 防汚性能、耐久性、耐候性など、何を最も重視するか。
- 価格: 標準仕様で選べるのか、オプション扱いになるのか。初期費用はどの程度か。
トヨタホームでは、これらのタイルを組み合わせることで、さらにデザインの幅を広げることも可能です。
例えば、建物のベース部分には落ち着いた色合いのタイルを、バルコニーや玄関周りにはアクセントとしてデザイン性の高いタイルを使うことで、立体感のある洗練された外観を実現できます。
最終的な選択をする際には、カタログやウェブサイトだけで判断するのではなく、実際に住宅展示場やモデルハウスに足を運び、太陽光の下での見え方や質感を手で触れて確かめることを強くお勧めします。
キラテックタイルが持つ光触媒の効果とは
トヨタホームの外壁のタイルを語る上で欠かせない存在が、パナソニックが開発した光触媒タイル「キラテック」です。
トヨタホームでは、この高性能なキラテックタイルをオプションとして採用することができ、その優れた機能性から多くの施主に選ばれています。
では、キラテックタイルが持つ「光触媒」の効果とは、一体どのようなものなのでしょうか。
そのメカニズムとメリットを詳しく見ていきましょう。
光触媒とは、光(主に太陽光に含まれる紫外線)が当たることで化学反応を促進する物質の総称です。
キラテックタイルには、この光触媒作用を持つ酸化チタンが表面にコーティングされています。
この酸化チタンが、太陽の光を受けることで、二つの大きな効果を発揮します。
1. 分解力(有機物の分解)
キラテックタイルの表面に太陽の光が当たると、光触媒作用によって強力な分解力を持つ活性酸素が発生します。
この活性酸素が、外壁に付着した排気ガスや工場の煤煙に含まれる油分、その他の有機系の汚れを分解してくれるのです。
これにより、汚れが外壁に固着するのを防ぎます。
つまり、太陽の光が当たっているだけで、外壁の表面が常にきれいにされようとする力が働いているということです。
2. 親水性(セルフクリーニング効果)
光触媒のもう一つの重要な効果が「超親水性」です。
タイルの表面が非常に水に馴染みやすい状態になるため、雨が降ると、タイルと汚れの間に雨水がスッと入り込みます。
そして、分解されて付着力が弱まった汚れを、雨水が根本から浮かび上がらせ、そのまま洗い流してしまいます。
これが、キラテックタイルの「セルフクリーニング効果」の正体です。
通常の撥水性の外壁材の場合、雨水は水玉となって汚れの上を転がり落ちるだけですが、キラテックの場合は雨水が膜のように広がり、汚れの下に入り込んで洗い流すため、洗浄効果が非常に高いのです。
この二つの効果をまとめると、以下のようになります。
- 晴れた日:太陽の光を浴びて、付着した汚れを分解。
- 雨の日:雨水が汚れを浮かせて、きれいに洗い流す。
この「光」と「雨」という自然のエネルギーを利用して、外壁を長期間美しく保つことができるのが、キラテックタイルの最大の魅力です。
この効果により、メンテナンスの手間やコストを大幅に削減できる可能性があります。
特に、交通量の多い道路沿いや、工場地帯の近くなど、汚れが付着しやすい環境で家を建てる場合には、その効果をより一層実感できるでしょう。
ただし、光触媒の効果を最大限に発揮するためには、太陽の光と雨が十分に当たることが条件となります。
そのため、軒が深い部分や、隣家との距離が近く日当たりが悪い壁面などでは、効果が限定的になる可能性も理解しておく必要があります。
キラテックタイルは、初期費用こそ高めになる傾向がありますが、その後のメンテナンスコストや美観維持の容易さを考えると、長期的な視点では非常にコストパフォーマンスの高い選択肢と言えるかもしれません。
汚れにくくメンテナンスの手間が省ける
家を建てた後、多くの人が直面するのが外壁のメンテナンスの問題です。
特に、汚れや色褪せは見た目の印象を大きく損なうだけでなく、放置すると建物の劣化にも繋がりかねません。
その点において、トヨタホームの外壁のタイルは、「汚れにくく、メンテナンスの手間が省ける」という大きなメリットを提供してくれます。
このメンテナンス性の高さは、家づくりにおいて長期的な快適性と経済性を重視する方にとって、非常に魅力的なポイントです。
なぜ、トヨタホームのタイル外壁は汚れに強いのでしょうか。
その理由は、主にタイルという素材そのものが持つ特性と、前述した「光触媒」や「親水性」といった先進技術にあります。
タイル素材の優れた耐久性
まず、ベースとなるセラミックタイルは、土や石などの無機物を高温で焼き固めて作られています。
この製造プロセスにより、非常に緻密で硬質な素材となり、表面に微細な凹凸が少ないため、汚れが内部に浸透しにくいという特徴があります。
また、無機質であるため、紫外線による劣化や変色がほとんど起こりません。
一般的なサイディング外壁が10年~15年周期で再塗装が必要になることが多いのに対し、タイル自体は塗装が不要で、建てた時の美しい色合いや質感を数十年単位で維持することが可能です。
セルフクリーニング機能
さらに、キラテックタイルやナノ親水タイルに採用されているセルフクリーニング機能が、メンテナンスの手間を大幅に軽減します。
太陽の光で汚れを分解し、雨水で洗い流すというサイクルが自動的に行われるため、施主が特別な掃除をする必要がほとんどありません。
もちろん、鳥のフンや泥はねなど、局所的な強い汚れが付着した場合は個別の洗浄が必要になることもありますが、日常的なホコリや排気ガスによる黒ずみといった全体の汚れは、自然の力でクリーンに保たれます。
これにより、高圧洗浄機を使った大掛かりな掃除や、専門業者に依頼する外壁クリーニングの頻度を劇的に減らすことができるのです。
メンテナンスフリーは本当か?
「メンテナンスフリー」という言葉が使われることもありますが、これは「タイル自体の再塗装や張り替えが原則不要」という意味合いで理解するのが適切です。
どのような外壁材であっても、完全にメンテナンスが不要になるわけではありません。
タイル外壁の場合、注意すべきは「目地」の部分です。
タイルとタイルの間を埋めるシーリング(コーキング)材は、タイル本体とは異なり、経年で劣化します。
紫外線や風雨に晒されることで、ひび割れや硬化、肉痩せといった症状が現れることがあり、一般的には10年~20年程度で打ち替えなどのメンテナンスが必要になると言われています。
このシーリングのメンテナンスを怠ると、そこから雨水が浸入し、建物の構造躯体にダメージを与える原因にもなり得ます。
しかし、トヨタホームではこの点にも配慮がなされています。
一部の商品では、シーリングレス工法や、耐久性の高いシーリング材を採用することで、メンテナンスサイクルを長期化させる工夫が凝らされています。
結論として、トヨタホームの外壁のタイルは、他の外壁材と比較して、日常的な掃除の手間や、再塗装などの大規模なメンテナンスの必要性が格段に少ないと言えます。
目地のメンテナンスは必要になるものの、トータルで見た時の維持管理の容易さは、大きなアドバンテージとなるでしょう。
長期保証で安心できる耐久性の高さ
住宅は、購入して終わりではなく、何十年にもわたって住み続ける大切な資産です。
そのため、建物の品質はもちろんのこと、万が一の不具合に対する保証制度が充実しているかどうかは、ハウスメーカーを選ぶ上で極めて重要な判断基準となります。
特に、常に過酷な自然環境に晒され続ける外壁は、高い耐久性と信頼できる保証が求められる部分です。
トヨタホームの外壁のタイルは、その優れた耐久性に加えて、手厚い長期保証制度によって施主に大きな安心感を提供しています。
タイル自体の圧倒的な耐久性
まず、保証の前提となるのが、タイルという素材そのものが持つ物理的な強さです。
セラミックタイルは、夏の厳しい日差し(紫外線)、冬の凍結、風雨、砂ぼこりなど、さまざまな外的要因に対して非常に高い耐性を持っています。
- 耐候性:紫外線による色褪せや変質がほとんどなく、長期間にわたり美観を維持します。
- 耐傷性:表面が非常に硬いため、飛来物による擦り傷などが付きにくいです。
- 耐火性:不燃材料であるため、火災に強く、万が一の際も燃え広がりを防ぎます。
- 耐凍害性:吸水率が極めて低いため、寒冷地で起こりがちな、水分が凍結して外壁材を破壊する凍害のリスクが非常に低いです。
これらの特性により、トヨタホームのタイル外壁は、物理的な劣化が起こりにくく、構造体そのものを長期間にわたって保護し続けることができるのです。
トヨタホームの保証制度「アトリスプラン」
トヨタホームでは、「人生をごいっしょに。」というブランドビジョンのもと、業界トップクラスの長期保証制度を提供しています。
その中核となるのが、最長60年保証を実現する「アトリスプラン」です。
この保証は、外壁にも適用されます。
具体的には、まず初期保証として、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分に対して長期間の保証が設定されています。
外壁は当然、この「雨水の浸入を防止する部分」に含まれます。
トヨタホームが指定する点検と有償メンテナンス工事を継続して実施することで、この保証を最長60年まで延長することが可能です。
これは、トヨタホームが自社の建物の品質と耐久性に絶対的な自信を持っていることの表れに他なりません。
外壁タイルに何らかの不具合、例えばタイルの剥離や、シーリングの不具合による雨漏りなどが発生した場合、保証期間内であれば無償で修理を受けることができます(※保証内容の詳細は契約時に必ず確認が必要です)。
この手厚い保証があることで、施主は将来にわたって安心して住み続けることができます。
特に、タイル外壁は初期費用が高価になる傾向があるため、「高いお金を払ったのに、すぐに不具合が出たらどうしよう」という不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、この長期保証が、そうした不安を払拭し、タイル外壁という優れた選択肢を安心して採用するための強力な後押しとなるのです。
家づくりは、建てて終わりではありません。
むしろ、建ててからの数十年間が本番です。
トヨタホームの外壁のタイルが持つ物理的な耐久性と、それを支える長期保証制度は、長期的な視点で資産価値を維持し、安心して暮らしていくための盤石な基盤と言えるでしょう。
標準仕様とオプションで変わる外観
トヨタホームで家を建てる際、多くの施主が悩むポイントの一つが、「標準仕様」と「オプション」の選択です。
これは、トヨタホームの外壁のタイルにおいても同様で、どのタイルを標準で選べるのか、どのようなものがオプション扱いになるのかによって、建物の外観デザインと建築費用の両方が大きく変わってきます。
この違いを正しく理解し、自身の予算と理想のデザインのバランスを取ることが、満足のいく家づくりには不可欠です。
標準仕様で選べるタイル
まず、「標準仕様」とは、追加料金なしで選択できる基本的な仕様のことを指します。
トヨタホームでは、商品(例:シンセ・シリーズ、エスパシオ・シリーズなど)や、契約するプランによって、標準仕様で選べる外壁材の内容が異なります。
一般的に、標準仕様ではベーシックなデザインやカラーのタイルがいくつか用意されています。
例えば、シンプルな風合いの「ニューセラミックウォール」の一部などが標準仕様に含まれていることが多いようです。
これらの標準タイルだけでも、色や貼り分けを工夫することによって、十分に個性的で美しい外観を作り上げることは可能です。
標準仕様の範囲内で家づくりを進めることは、建築コストを抑える上で最も効果的な方法です。
予算に制約がある場合や、シンプルで飽きのこないデザインを好む場合には、まず標準仕様のラインナップをじっくりと検討することから始めると良いでしょう。
オプションで広がるデザインの可能性
一方、「オプション」は、標準仕様以外のものを選択する場合に発生する追加費用のことです。
外壁タイルにおけるオプションには、主に以下のようなケースが考えられます。
- 高性能タイルの採用:前述の光触媒タイル「キラテック」などは、多くの場合オプション設定となります。セルフクリーニング機能といった付加価値を求める場合に選択します。
- デザイン性の高いタイルの採用:天然石の質感を再現した「STONE TYPE」や、特殊な加工が施された意匠性の高いタイルなどは、オプションとなることが一般的です。外観に強いこだわりを持ち、高級感や個性を演出したい場合に有効です。
- 全面タイル張りへの変更:プランによっては、建物の正面など一部分のみがタイル張りで、他はサイディングなどが標準仕様となっている場合があります。これを建物全体(全面)タイル張りにする場合、オプション費用が発生します。全面タイルにすることで、統一感のある重厚な外観と、建物全体のメンテナンス性向上を実現できます。
オプションを選択することで、デザインの自由度は格段に広がります。
「どうしてもこのタイルを使いたい」「他にはないオリジナリティあふれる外観にしたい」という強い希望がある場合は、オプションの活用が不可欠です。
どこまでが標準でどこからがオプションか
この「標準」と「オプション」の境界線は、非常に重要ですが、前述の通り、選択する商品シリーズや建築時期、キャンペーンの有無などによって変動することがあります。
そのため、担当の営業や設計士に、「このプランの場合、標準で選べる外壁はどれですか?」「このタイルを全面に採用した場合、オプション料金はいくらですか?」といった具体的な質問を早い段階で投げかけることが大切です。
見積もりを取得する際には、どの部分が標準で、どの部分がオプション費用なのかが明確に記載されているかを確認しましょう。
最終的には、どこにコストをかけるかの優先順位付けが重要になります。
外壁は家の顔であり、後から簡単に変更できる部分ではありません。
初期投資を抑えて標準仕様にするか、将来のメンテナンスコストや満足度を考えてオプションを採用するか、家族でじっくりと話し合い、後悔のない選択をすることが求められます。
トヨタホームの外壁のタイルで後悔しないための注意点
- ➤気になる初期費用と坪単価の価格帯
- ➤タイル外壁のデメリットを事前に把握
- ➤サイディング外壁との違いを比較検討
- ➤失敗しないための色選びのポイント
- ➤トヨタホームの外壁のタイルで理想の家を建てるには
気になる初期費用と坪単価の価格帯
トヨタホームの外壁のタイルは、その美しさや耐久性、メンテナンス性の高さから非常に魅力的ですが、多くの人が最も気にされるのが「費用」の問題でしょう。
特に、家づくり全体の予算を左右する初期費用については、正確な情報を把握しておくことが不可欠です。
タイル外壁は、一般的に他の外壁材と比較して高価になる傾向があるため、後悔しないためには、その価格帯を事前に理解し、資金計画に織り込んでおく必要があります。
タイル外壁の価格形成要素
トヨタホームの外壁のタイルの費用は、いくつかの要素によって決まります。
- タイルの種類:標準仕様のタイルか、オプションのキラテックタイルやデザイン性の高いタイルかによって単価が異なります。一般的に、高性能・高意匠なタイルほど高価になります。
- 施工面積:当然ながら、タイルを張る面積が広くなるほど総額は上がります。建物の大きさや形状、そして全面タイル張りにするか部分的に採用するかで費用は大きく変動します。
- 工法:タイルをどのように取り付けていくかという工法によっても、手間やコストが変わることがあります。
これらの要素が組み合わさって、最終的なオプション費用が決まります。
サイディングとの価格差
費用感を具体的にイメージするために、最も一般的な外壁材である「窯業系サイディング」と比較してみましょう。
あくまで一般的な目安ですが、標準的なサイディング外壁を基準とした場合、タイル外壁に変更すると、坪単価で数万円のアップ、建物全体では数十万円から、場合によっては100万円以上の追加費用が発生することがあります。
例えば、延床面積40坪の家で、外壁面積が約150㎡だったと仮定します。
サイディングからタイル外壁への変更による差額が仮に1㎡あたり5,000円だったとすると、150㎡ × 5,000円 = 75万円 の追加費用がかかる、といった計算になります。
光触媒タイル「キラテック」のような高性能タイルを採用する場合は、さらにこの差額が大きくなる可能性があります。
この初期費用の高さが、タイル外壁を選択する上での最大のハードルとなることが多いのは事実です。
坪単価への影響
ハウスメーカーの価格を示す指標として「坪単価」がよく用いられます。
トヨタホームの外壁のタイルをオプションで採用した場合、この坪単価も上昇します。
例えば、100万円のオプション費用が発生した場合、40坪の家であれば、坪単価が2.5万円(100万円 ÷ 40坪)上昇することになります。
ただし、坪単価は計算方法がメーカーによって異なり、あくまで目安の数値です。
重要なのは、坪単価の数字に一喜一憂するのではなく、自分の希望を反映した見積書の総額をしっかりと確認することです。
長期的な視点でのコストパフォーマンス
ここで重要なのは、初期費用だけで判断しないという視点です。
タイル外壁は初期費用こそ高価ですが、メンテナンス性に優れています。
サイディング外壁の場合、一般的に10年~15年ごとに足場を組んで、シーリングの打ち替えと再塗装が必要となり、その費用は1回あたり100万円~150万円程度かかることも珍しくありません。
一方、タイル外壁は再塗装が不要で、目地のメンテナンスだけで済む場合が多いため、30年、40年という長いスパンで見ると、メンテナンスコストの差が初期費用の差を逆転する可能性が十分にあります。
初期投資と捉えるか、ランニングコストの先払いと捉えるか、その価値観によってタイル外壁の評価は変わってくるでしょう。
正確な費用を知るためには、必ずトヨタホームの担当者から正式な見積もりを取得してください。
その際、複数のタイルパターンで見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。
タイル外壁のデメリットを事前に把握
トヨタホームの外壁のタイルは、美観や耐久性など多くのメリットを持つ一方で、採用を決定する前に知っておくべきデメリットや注意点も存在します。
良い面ばかりに目を向けていると、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔することになりかねません。
ここでは、タイル外壁が持つ可能性のあるデメリットを正直に解説し、それらにどう向き合えばよいかを考えます。
1. 初期費用が高い
これは前項でも触れた、最も大きなデメリットです。
材料費そのものが高価であることに加え、サイディングに比べて施工に手間がかかるため、工事費用も高くなる傾向があります。
家づくりの予算全体に占める外壁のコストが大きくなるため、他の部分(内装、設備など)で予算を調整する必要が出てくるかもしれません。
【対策】
長期的なメンテナンスコストを含めたトータルコストで比較検討することが重要です。
また、全面タイル張りにこだわらず、人目につきやすい正面だけをタイルにし、側面や裏面はサイディングにするといった「貼り分け」を行うことで、コストを抑えつつデザイン性を高めるという方法も有効です。
2. デザインの選択肢が限定される場合がある
タイルは工業製品であるため、色や形はある程度パターン化されています。
塗り壁のような完全にシームレスな仕上げや、木材のような温かみのある質感をそのまま再現するのは難しい場合があります。
また、個性的なデザインのタイルはオプション費用が高額になりがちで、予算内で選べるデザインの幅が意外と狭いと感じる可能性もあります。
【対策】
複数の種類のタイルを組み合わせたり、異素材(サイディングや塗り壁調の外壁材)と組み合わせたりすることで、デザインの単調さを避けることができます。
早い段階でどのようなデザインが実現可能か、カラーシミュレーションなどを活用して具体的なイメージを固めておくことが大切です。
3. 目地のメンテナンスは必要
「タイルはメンテナンスフリー」という言葉を鵜呑みにしてはいけません。
タイル自体は非常に丈夫ですが、タイル間の目地を埋めるシーリング材は経年で劣化します。
このシーリングが劣化すると、ひび割れや剥がれが生じ、そこから雨水が浸入して建物の寿命を縮める原因になり得ます。
そのため、10年~20年を目安にシーリングの点検や打ち替えといったメンテナンスは必要になると考えておくべきです。
【対策】
トヨタホームが採用しているシーリング材の耐久性や、保証内容について詳しく確認しておきましょう。
シーリングレス工法に対応している商品があるかどうかも聞いてみると良いでしょう。
メンテナンス計画をあらかじめ立て、修繕費用を積み立てておくことが賢明です。
4. 衝撃による割れのリスク
タイルは非常に硬い素材ですが、その反面、強い衝撃が一点に集中すると割れたり欠けたりすることがあります。
例えば、硬いものが勢いよくぶつかった場合などが考えられます。
一枚だけが破損した場合でも、その部分だけを交換するのは意外と手間がかかり、費用も安くはありません。
【対策】
万が一の破損に備えて、引き渡し時に補修用の予備タイルを数枚もらっておくことが推奨されます。
そうすれば、将来同じタイルが廃盤になっていたとしても、同じ色・質感で補修することが可能になります。
これらのデメリットを事前に理解し、対策を講じておくことで、タイル外壁のメリットを最大限に享受し、後悔のない選択をすることができるでしょう。
サイディング外壁との違いを比較検討
マイホームの外壁材を選ぶ際、トヨタホームの外壁のタイルと必ずと言っていいほど比較対象になるのが「サイディング」です。
特に、日本の木造住宅で最も広く採用されている「窯業系サイディング」は、多くのハウスメーカーで標準仕様とされています。
タイルとサイディング、どちらも魅力的な外壁材ですが、その特性は大きく異なります。
それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、自分の価値観やライフスタイルに合った選択をすることが、後悔しない家づくりに繋がります。
ここでは、主要な比較項目に沿って、両者の違いを徹底的に見ていきましょう。
外壁材の比較表
項目 | タイル外壁 | 窯業系サイディング |
---|---|---|
初期費用 | 高い | 比較的安い |
メンテナンス | 再塗装は原則不要。目地(シーリング)のメンテナンスは必要。 | 10~15年周期で再塗装とシーリング打ち替えが必要。 |
デザイン性 | 重厚感・高級感がある。色の種類が豊富。 | レンガ調、木目調などデザインが非常に豊富。リアルな質感も向上。 |
耐久性・耐候性 | 非常に高い。傷や紫外線に強く、色褪せしにくい。 | 塗膜の性能に依存。経年で色褪せや劣化が起こる。 |
防汚性 | 光触媒などの機能で汚れが付きにくく、落ちやすい。 | 防汚コーティングされた製品もあるが、一般的にはタイルに劣る。 |
重量 | 重い。耐震性への配慮が必要。 | 比較的軽い。 |
各項目の詳細解説
初期費用 vs メンテナンスコスト
最も大きな違いは、やはりコストのかかり方です。
サイディングは初期費用を抑えられるのが最大のメリットですが、その分、将来のメンテナンス費用が定期的に発生します。
一方、タイルは初期費用はかさむものの、その後の大規模な修繕費を大幅に削減できるため、長期的な視点で見ると経済的になる可能性があります。
これは、家を建てた後のライフプランや資金計画に大きく関わる部分です。
デザインの方向性
デザインの好みも重要な選択基準です。
タイルが持つ本物ならではの重厚感や高級感、焼き物特有の風合いは、サイディングでは再現しきれない魅力があります。
一方で、近年のサイディングは印刷技術が向上し、木目や石目、塗り壁調など、驚くほどリアルで多彩なデザインが揃っています。
コストを抑えながらデザインのバリエーションを求めるなら、サイディングに軍配が上がるかもしれません。
耐久性と美観の維持
「建てた時の美しさを、どれだけ長く維持したいか」という点も考慮すべきです。
タイルは紫外線による劣化がほとんどないため、数十年経っても色褪せることがありません。
光触媒タイルであれば、汚れも自然に落ちていきます。
サイディングは、塗膜が劣化すると色褪せが目立ち始め、古びた印象を与えがちです。
常に新築のような美しさを保ちたいという願望が強いなら、タイルが適していると言えるでしょう。
どちらを選ぶべきか?
結論として、どちらか一方が絶対的に優れているというわけではありません。
- タイルがおすすめな人:初期費用よりも長期的なメンテナンスコストを重視する人。重厚感や高級感のある外観を好む人。手入れの手間を極力減らしたい人。
- サイディングがおすすめな人:初期費用をできるだけ抑えたい人。豊富なデザインの中から選びたい人。将来、外壁の色を変えるなどのリフォームを楽しみたい人。
トヨタホームで打ち合わせをする際には、タイルとサイディングの両方のメリット・デメリットについて詳しい説明を受け、両方のパターンで見積もりを出してもらうことをお勧めします。
それぞれの特徴を深く理解した上で、自分たちの価値観に最も合う選択をすることが、満足度の高い家づくりへの鍵となります。
失敗しないための色選びのポイント
外壁の色は、家の第一印象を決定づける最も重要な要素の一つです。
一度決めてしまうと、次の大規模なメンテナンスまで何十年も変更することはできません。
だからこそ、トヨタホームの外壁のタイルを選ぶ際には、色選びで失敗しないためのポイントをしっかりと押さえておく必要があります。
小さなサンプルだけで決めてしまい、実際に家が建ってみたら「イメージと全然違った」と後悔するケースは少なくありません。
1. 大きな面積で見ると色は薄く見える
これは色選びにおける最も基本的な原則です。
小さなサンプル(面積)で見ている色と、建物全体という大きな面積で見る色とでは、明るさや鮮やかさの印象が大きく変わります。
一般的に、大きな面積になると、光の反射の影響で色は実際よりも明るく、薄く見える傾向があります。
そのため、サンプルを見て「これくらいがちょうど良いかな」と感じる色よりも、ワントーン濃い、あるいは暗い色を選ぶと、完成時のイメージに近くなることが多いと言われています。
2. 屋外の太陽光の下で確認する
ショールームや打ち合わせスペースの照明は、屋内の蛍光灯やLEDです。
しかし、実際に外壁を見るのは屋外の自然光(太陽光)の下です。
光の種類によって色の見え方は全く異なります。
色見本のサンプルは、必ず屋外に持ち出し、晴れた日、曇りの日、朝、昼、夕方と、さまざまな光の条件下でどのように見えるかを確認しましょう。
特に、太陽光が直接当たる面と、日陰になる面とでは、同じ色でも全く違う表情を見せます。
3. 周辺環境との調和を考える
家は単体で存在するわけではなく、街並みの一部となります。
周囲の家や自然環境(緑、空など)との調和を考えることも、美しい外観を作る上では欠かせません。
あまりに奇抜で個性的な色を選ぶと、一軒だけが浮いてしまい、悪目立ちしてしまう可能性があります。
建築予定地に足を運び、どのような色がその風景に馴染むかをイメージしてみることをお勧めします。
景観条例などで使用できる色に制限がある地域もあるため、事前の確認も必要です。
4. 汚れの目立ちやすさを考慮する
一般的に、真っ白や真っ黒といった単色は、汚れが目立ちやすいと言われています。
白は雨だれによる黒い筋汚れが、黒は砂ぼこりなどの白い汚れが目立ちやすくなります。
汚れが目立ちにくいのは、グレー、ベージュ、ブラウン、アイボリーといった中間色です。
これらの色は、付着した汚れと色が同化しやすく、美観を損ないにくいというメリットがあります。
トヨタホームの光触媒タイルのような防汚性の高い外壁材を選ぶ場合でも、色による汚れの目立ちやすさの違いは考慮しておくと良いでしょう。
5. カラーシミュレーションを活用する
トヨタホームでは、専用のソフトを使って外壁のカラーシミュレーションを作成してもらうことができます。
建物の立体図に、検討しているタイルの色を当てはめて、完成イメージを視覚的に確認できる非常に便利なツールです。
いくつかのカラーパターンを作成してもらい、比較検討することで、色選びの失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
玄関ドアやサッシ、屋根の色との組み合わせもシミュレーションできるので、建物全体のトータルコーディネートを考える上で非常に役立ちます。
これらのポイントを参考に、直感だけでなく、論理的な視点も取り入れながら、じっくりと時間をかけて色選びを進めていくことが、後悔のない美しい住まいを実現する秘訣です。
トヨタホームの外壁のタイルで理想の家を建てるには
これまで、トヨタホームの外壁のタイルの種類や性能、メリット・デメリット、そして費用に至るまで、さまざまな角度から詳しく解説してきました。
その優れた耐久性やメンテナンス性、そして高級感あふれるデザインは、間違いなく理想の家づくりにおける強力な選択肢の一つです。
しかし、最終的に「理想の家」を実現するためには、外壁材という一つの要素だけに注目するのではなく、もっと広い視野で家づくり全体を捉えることが重要になります。
トヨタホームのタイル外壁が本当に自分たちの家族にとって最適な選択なのか、そして、後悔のない家づくりを実現するために本当に大切なことは何なのかを、ここで改めて考えてみましょう。
トヨタホームのタイル外壁は素晴らしい製品ですが、もしかしたら、他のハウスメーカーが提供するタイル外壁の方が、あなたの理想とするデザインや予算に合っている可能性もゼロではありません。
あるいは、最新の高性能サイディングや、温かみのある塗り壁など、タイル以外の外壁材が、あなたのライフスタイルにはもっとフィットするかもしれません。
最高の選択をするためには、比較対象を持つことが不可欠です。
一つの会社の提案だけを見ていると、それが最善の選択肢であるかのように思えてしまいがちです。
しかし、複数の会社の提案をテーブルに並べて初めて、それぞれの会社が持つ強みや弱み、提案内容の特色、そして価格の妥当性などを客観的に評価することができます。
これは、外壁材選びに限った話ではありません。
間取りの提案、耐震性や断熱性といった住宅性能、インテリアのコーディネート、そして担当者との相性まで、家づくりには無数の判断基準が存在します。
A社は間取りの提案が素晴らしい、B社は住宅性能へのこだわりが強い、そしてトヨタホームは外壁の品質と保証が魅力的だ、といったように、各社の個性を知ることで、自分たちが家づくりにおいて何を最も大切にしたいのかという価値観が、より明確になっていくのです。
そこで、私が強くお勧めしたいのが、複数の住宅会社(ハウスメーカー)から相見積もりを取得し、提案を比較検討することです。
複数の提案を受け取ることで、あなたは「受け身」の顧客から、「主体的」に選択する施主へと変わることができます。
各社の良いところを参考にしながら、より理想に近いプランを練り上げていくことも可能になります。
家づくりは、人生で最も高価な買い物と言われます。
その大切な一大プロジェクトで後悔しないために、少しの手間を惜しまず、できるだけ多くの情報を集め、比較検討するというプロセスは絶対に省略すべきではありません。
トヨタホームの外壁のタイルという素晴らしい選択肢を知った今だからこそ、ぜひ他の可能性にも目を向け、広い視野を持ってください。
その比較の先に、トヨタホームがやはりベストだという結論に至るのであれば、それは何物にも代えがたい納得感を持って家づくりを進める力となるでしょう。
自分に合った最高のプランに出会うため、まずは複数の住宅会社に資料請求や相談をすることから始めてみてはいかがでしょうか。
- ➤トヨタホームの外壁タイルはデザインと耐久性に優れる
- ➤主な種類にニューセラミックウォールやナノ親水タイルがある
- ➤光触媒タイル「キラテック」はセルフクリーニング効果を持つ
- ➤太陽光と雨の力で汚れを分解し洗い流す
- ➤タイルは紫外線に強く色褪せしにくいため再塗装が不要
- ➤メンテナンスの手間と長期的なコストを削減できる
- ➤タイル外壁でも目地シーリングのメンテナンスは必要になる
- ➤初期費用はサイディングに比べて高くなる傾向がある
- ➤長期保証制度により最長60年の保証が受けられる
- ➤標準仕様とオプションで価格とデザイン性が大きく変わる
- ➤色選びは大きな面積や屋外の光で確認することが重要
- ➤タイルとサイディングのメリット・デメリットを比較することが大切
- ➤理想の家づくりには外壁以外の要素も総合的に判断する必要がある
- ➤後悔しないためには1社だけでなく複数の会社を比較検討すべき
- ➤相見積もりを取ることで自分に合った最適なプランに出会える