一条工務店の床暖房を外す選択肢と費用・デメリットを解説

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一条工務店といえば「全館床暖房」が大きな魅力ですが、さまざまな理由から一条工務店の床暖房を外すことを検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

家づくりは一生に一度の大きな買い物であり、暖房設備の選択は冬の快適性や光熱費に直結する重要なポイントです。

床暖房を外すという選択には、初期費用や電気代を抑えられるといったメリットがある一方で、断熱性能が高い一条工務店の家であっても、冬の寒さに対する懸念や代替暖房の導入といったデメリットも存在します。

また、撤去工事にかかる費用や、その後のメンテナンスの手間、さらには「ハグミー」のような床暖房が標準仕様ではないプランとの比較も必要になるでしょう。

何も知らずに決断してしまうと、後悔につながる可能性も少なくありません。

この記事では、一条工務店の床暖房を外す場合に知っておくべきメリット・デメリットから、具体的な費用、代替暖房の選択肢、そして後悔しないための判断基準まで、あらゆる角度から詳しく解説していきます。

あなたの家づくりが最高の選択となるよう、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
  • ➤一条工務店の床暖房を外すメリットとデメリット
  • ➤床暖房の撤去にかかる具体的な費用
  • ➤床暖房をなくした場合の断熱性能への影響
  • ➤エアコンなど代替暖房の種類と選び方
  • ➤床暖房なしプラン「ハグミー」の特徴
  • ➤電気代やメンテナンスコストの比較
  • ➤後悔しないために検討すべき重要なポイント
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一条工務店の床暖房を外すメリット・デメリット

一条工務店の代名詞ともいえる全館床暖房ですが、これをあえて外すという選択には、どのような光と影があるのでしょうか。

ここでは、一条工務店の床暖房を外すことで得られるメリットと、考慮すべきデメリットについて、多角的に掘り下げていきます。

コスト面での利点から、快適性や住宅性能に関わる注意点まで、総合的に理解することが後悔しないための第一歩です。

この章のポイント
  • ➤初期費用や電気代を抑えられるメリット
  • ➤解体・撤去工事にかかる費用
  • ➤寒さや断熱性能に関するデメリット
  • ➤床暖房のメンテナンスは不要になる
  • ➤代替暖房の選択肢と注意点

初期費用や電気代を抑えられるメリット

一条工務店の床暖房を外す最大のメリットは、やはりコスト削減効果でしょう。

家づくりにおける予算は限られており、どこかでコストを調整する必要が出てくるケースは少なくありません。

その際、大きな設備である床暖房は、有力な削減対象となり得ます。

建築時の初期費用(イニシャルコスト)の削減

まず考えられるのは、建築時にかかる初期費用の削減です。

一条工務店の多くの商品では全館床暖房が標準仕様として価格に含まれていますが、これをオプションとして外すことで、数十万円単位の減額が期待できます。

具体的な減額幅は、建物の坪数や選択する商品プランによって変動するため、設計担当者への確認が必須です。

たとえば、30坪の家であれば、坪単価から計算しておおよそ60万円から90万円程度のコストダウンにつながる可能性があると言われています。

この浮いた費用を、キッチンのグレードアップや太陽光発電システムの容量増加、あるいは外構工事などに充当できるのは、施主にとって大きな魅力と言えるでしょう。

月々の電気代(ランニングコスト)の抑制

次に、入居後のランニングコスト、特に電気代を抑えられる可能性が挙げられます。

一条工務店の全館床暖房は、ヒートポンプ式で効率が良いとされていますが、それでも冬の間は24時間連続で稼働させることが基本となるため、相応の電気代がかかります。

特に、寒冷地や日当たりの悪い土地では、その負担が大きくなることも考えられます。

床暖房を外して、エアコンや石油ファンヒーターなど、必要な時に必要な場所だけを暖める暖房方式に切り替えれば、ライフスタイルによっては光熱費を大きく節約できるかもしれません。

例えば、日中は誰も家にいない共働きの家庭や、特定の部屋で過ごす時間が長い単身世帯などでは、全館を常に暖める必要性は低いと言えるでしょう。

もちろん、代替暖房のエネルギー効率や使用状況によって電気代は変わりますが、使い方を工夫することで、月々の支出をコントロールしやすくなるというメリットは大きいです。

このように、一条工務店の床暖房を外す決断は、初期費用とランニングコストの両面で経済的なメリットをもたらす可能性があります。

ただし、これはあくまでコスト面から見た話であり、快適性や他のデメリットとのバランスを総合的に判断することが重要です。

解体・撤去工事にかかる費用

新築時に床暖房を設置しない選択とは別に、すでに一条工務店の家に住んでいて、後から床暖房を撤去したいと考えるケースも存在します。

例えば、故障した際の修理費用が高額であるため撤去したい、あるいはライフスタイルの変化で不要になった、といった理由が考えられます。

しかし、この場合の解体・撤去工事には相当な費用と手間がかかることを理解しておく必要があります。

撤去工事の複雑さと費用

一条工務店の床暖房は、床材の下に温水パイプが張り巡らされている構造です。

そのため、床暖房を撤去するということは、単にスイッチを切るだけでは済みません。

基本的には、床材をすべて剥がし、その下にある温水パイプや断熱材を撤去し、そして新たに床を張り直すという、大規模なリフォーム工事となります。

この工事にかかる費用は、家の広さや構造、選ぶ床材によって大きく異なりますが、一般的には100万円から数百万円規模の出費を覚悟する必要があるでしょう。

工事の内訳としては、以下のような項目が考えられます。

  • 既存床材の解体・撤去費用
  • 温水パイプおよび関連部材の撤去・処分費用
  • 新規床材の費用
  • 床の下地調整・張り替え工事費用
  • 室外機(ヒートポンプユニット)の撤去・処分費用
  • 壁や配管の補修費用
  • 作業員の人件費(大工、設備業者など)

これらの費用は、リフォーム業者に見積もりを依頼しないと正確な金額は分かりませんが、決して安価ではないことは明らかです。

工事に伴うその他の影響

費用面だけでなく、工事期間中の生活への影響も考慮しなければなりません。

床を全面的に張り替えるため、工事中は部屋の荷物をすべて移動させる必要がありますし、数日から数週間にわたってその部屋は使用できなくなります。

全館床暖房の場合は、家全体が工事対象となるため、仮住まいが必要になる可能性も出てきます。

また、一条工務店の住宅は、床暖房があることを前提として全体の断熱・気密設計がなされています。

そのため、専門的な知識を持たない業者が撤去工事を行うと、家の断熱性能を損なってしまうリスクも考えられます。

もし既存住宅からの撤去を検討する場合は、一条工務店のアフターサービスや、一条工務店の施工に詳しいリフォーム会社に相談することが賢明です。

新築時に「外す」選択をするのと、入居後に「撤去する」のとでは、費用と手間の次元が全く異なるということを、強く認識しておくべきでしょう。

寒さや断熱性能に関するデメリット

一条工務店の床暖房を外すという決断がもたらす最大の懸念点は、やはり「冬の寒さ」でしょう。

コスト面でのメリットがある一方で、快適性を損なってしまっては元も子もありません。

ここでは、寒さや断熱性能に関するデメリットを具体的に見ていきます。

「頭寒足熱」の快適性を失う

床暖房の最大の魅力は、床からじんわりと伝わる輻射熱によって、足元から部屋全体を暖める「頭寒足熱」の環境を実現できる点です。

室温がそれほど高くなくても体感として暖かく感じられ、エアコンのように温風が顔に当たったり、空気が乾燥したりすることもありません。

この、陽だまりのような自然な暖かさは、一度体験すると手放しがたい快適性があります。

床暖房を外すということは、この快適性を手放すということです。

代替としてエアコンを使用する場合、どうしても足元が冷えやすく、暖かい空気が上部に溜まりがちになります。

特に、冷え性の方や、床で遊ぶことが多い小さなお子様がいるご家庭では、この差は大きく感じられるかもしれません。

冬の朝、起きてすぐに足元が暖かいという安心感や、裸足で過ごせる開放感は、床暖房ならではのものです。

断熱性能が高くても「無暖房」では寒い

「一条工務店は『家は、性能。』というだけあって断熱性能が非常に高いから、床暖房がなくても寒くないのでは?」と考える方もいるかもしれません。

確かに、一条工務店の住宅は業界トップクラスの断熱性・気密性を誇ります。

しかし、それは「魔法瓶のように熱が逃げにくい」ということであり、「家自体が熱を生み出す」わけではありません。

したがって、暖房設備がなければ、外気温の影響をゆっくりと受け、いずれは室温も下がっていきます。

特に、日射取得が少ない曇りの日や、夜間が続けば、いくら高性能な家でも寒さを感じるでしょう。

床暖房は、その高い断熱性能と組み合わせることで、最小限のエネルギーで家全体を効率よく暖め、快適な温度をキープするという思想で設計されています。

床暖房を外す場合は、その高い断熱性能を活かしつつ、家全体をどうやって暖めるかという代替の暖房計画を、より真剣に考える必要があります。

単にエアコンを設置するだけでは、部屋ごとの温度ムラや足元の冷えといった問題に直面し、「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があるのです。

快適性とコストのトレードオフを十分に理解し、自身のライフスタイルや寒さへの耐性を見極めることが、重要な判断材料となります。

床暖房のメンテナンスは不要になる

一条工務店の床暖房を外すことで得られる、見過ごされがちながらも長期的な視点で見ると大きなメリットが「メンテナンスの手間と費用からの解放」です。

どんな住宅設備にも寿命があり、定期的な点検や将来的な交換は避けられません。

床暖房システムも例外ではなく、その維持管理にはコストと手間が伴います。

定期的なメンテナンスの必要性

一条工務店の床暖房システムは、室外に設置されたヒートポンプユニットと、床下に張り巡らされた温水パイプ、そしてその中を循環する不凍液で構成されています。

このシステムを長期間安定して使用するためには、定期的なメンテナンスが推奨されています。

主なメンテナンス項目は以下の通りです。

  1. 不凍液の交換:メーカーは一般的に10年に一度程度の交換を推奨しています。不凍液は経年劣化し、放置すると防錆効果が薄れたり、循環効率が低下したりする可能性があります。交換費用は数万円から10万円程度かかることが一般的です。
  2. ヒートポンプユニットの点検・修理:エアコンの室外機と同様、ヒートポンプユニットも電子部品やコンプレッサーなどからなる精密機械です。寿命は一般的に10年から15年とされており、故障した際の修理費用は高額になることがあります。
  3. フィルターの清掃:システムによってはフィルターが設置されており、定期的な清掃が必要な場合があります。

これらのメンテナンスは、自分で行えるものもありますが、専門的な知識が必要な不凍液の交換やユニットの修理は、業者に依頼する必要があります。

床暖房を設置しないという選択は、これらの定期的な出費や、業者とのやり取りといった手間から解放されることを意味します。

故障・交換時の高額な費用リスクの回避

さらに重要なのが、大規模な故障や寿命による交換リスクです。

特に、床下に埋設されている温水パイプに万が一問題が発生した場合、修理は非常に大掛かりなものになります。

床を剥がしての工事が必要となり、その費用は計り知れません。

また、ヒートポンプユニットが寿命を迎えた場合、その交換費用は数十万円単位でかかります。

エアコンであれば、量販店で比較的安価なモデルを選ぶこともできますが、床暖房のヒートポンプユニットは特殊な設備であるため、選択肢が限られ、高額になりがちです。

床暖房を外すことで、こうした将来発生しうる高額な修繕費や交換費のリスクを根本的になくすことができます。

住宅の維持管理コストをできるだけシンプルに、そして予測可能な範囲に収めたいと考える方にとって、これは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

初期費用や月々の電気代だけでなく、こうした10年、20年先を見据えたライフサイクルコストの観点からも、床暖房の有無を検討することが重要です。

代替暖房の選択肢と注意点

一条工務店の床暖房を外すと決めた場合、次に考えなければならないのが「代わりに何で家を暖めるか」という問題です。

一条工務店の高い断熱・気密性能を前提としつつ、快適で効率的な暖房計画を立てる必要があります。

ここでは、主な代替暖房の選択肢と、それぞれのメリット・デメリット、そして導入時の注意点について解説します。

エアコン(壁掛け・床置き)

最も一般的で有力な代替案はエアコンでしょう。

近年のエアコンは省エネ性能が非常に高く、冷房だけでなく暖房能力も向上しています。

特に、寒冷地仕様のエアコンであれば、外気温がマイナスになってもパワフルな暖房が可能です。

メリットとしては、導入コストが比較的安価であること、冷房としても使えるため一台二役であること、そして必要な部屋だけを素早く暖められる点が挙げられます。

一方で、デメリットは、温風による乾燥や、暖かい空気が上に溜まり足元が冷えやすい点です。

この対策として、サーキュレーターを併用して空気を循環させたり、床置きタイプのエアコンを選んで低い位置から温風を送ったりする工夫が有効です。

また、一条工務店の家は吹き抜けやリビング階段を採用することも多いため、家全体の空調をどうコントロールするか、間取りに応じたエアコンの設置場所や台数を慎重に計画する必要があります。

その他の局所暖房器具

エアコンを主暖房としつつ、補助的に局所暖房器具を組み合わせる方法も考えられます。

  • 石油ファンヒーター・ガスファンヒーター:パワフルで即暖性が高いのが魅力です。ただし、燃料の補給が必要なことや、燃焼時に水蒸気が発生するため結露対策が必要になること、そして一条工務店の高気密住宅では定期的な換気が必須となる点に注意が必要です。
  • オイルヒーター・パネルヒーター:床暖房と同じ輻射熱を利用するため、空気を汚さず、自然な暖かさが得られます。静音性も高いです。デメリットは、暖まるまでに時間がかかることと、電気代が比較的高くなりがちな点です。
  • こたつ:日本の冬の風物詩ともいえる暖房器具です。足元を直接暖めるため、非常に暖かく感じます。家族団らんの中心にもなりますが、こたつから出られなくなるという欠点もあります。

これらの局所暖房は、リビングはエアコン、寝室や脱衣所はパネルヒーターといったように、場所と用途に応じて使い分けることで、快適性と省エネを両立させることができます。

注意点:容量計算と設置計画

代替暖房を選ぶ際に最も重要なのは、家の広さや間取り、断熱性能に見合った適切な能力(容量)の機器を選ぶことです。

特にエアコンは、「〇畳用」という表示だけで選ぶと、吹き抜けなどの空間の大きさによっては能力不足になる可能性があります。

必ず専門家である設計士や空調業者と相談し、家全体の熱計算に基づいた機種選定を行うようにしましょう。

また、設置場所も重要です。

エアコンの室外機の置き場所や、ファンヒーターを使用する場合の換気経路など、設計段階で計画に盛り込んでおく必要があります。

一条工務店の床暖房を外す場合は、単に「外す」だけでなく、「代わりにどうするか」という具体的な暖房計画までセットで考え、そのための予算や設計上の配慮を怠らないことが、後悔を避けるための鍵となります。

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後悔しないために一条工務店の床暖房を外す前の確認点

一条工務店の床暖房を外すという決断は、家の快適性や将来のコストに大きな影響を与えます。

メリット・デメリットを理解した上で、さらに踏み込んで確認しておくべき点がいくつか存在します。

「こんなはずじゃなかった」と後から後悔しないために、契約前にしっかりと検討し、納得のいく選択をしましょう。

この章のポイント
  • ➤床暖房なしプラン「ハグミー」の概要
  • ➤住宅性能への影響を理解する
  • ➤撤去後の修繕やリフォームの必要性
  • ➤他の暖房器具との光熱費の比較
  • ➤ライフスタイルに合うか慎重に判断
  • ➤まとめ:一条工務店の床暖房を外す選択肢

床暖房なしプラン「ハグミー」の概要

一条工務店の床暖房を外すことを検討する上で、必ず知っておきたいのが「HUGme(ハグミー)」という商品プランの存在です。

ハグミーは、従来の一条工務店のイメージを覆す、仕様を厳選することで高いコストパフォーマンスを実現した企画型住宅です。

そして、その最大の特徴の一つが、全館床暖房が標準仕様ではないという点です。

ハグミーとはどんな家か

ハグミーは、あらかじめ用意された豊富な間取りプランの中から、自分のライフスタイルに合ったものを選んで建てる企画型住宅です。

自由設計に比べて設計の自由度は下がりますが、その分、建材の大量発注や生産の効率化によって、坪単価を大幅に抑えることを可能にしています。

しかし、単なるローコスト住宅とは一線を画し、「家は、性能。」の哲学は健在です。

断熱材や窓の性能は他の商品(グラン・スマートやアイ・スマートなど)と同等レベルを維持しており、業界トップクラスの断熱性・気密性は確保されています。

つまり、ハグミーは「高性能な箱」を、よりリーズナブルな価格で手に入れることができるプランと言えます。

ハグミーにおける暖房の考え方

ハグミーでは、全館床暖房は標準仕様ではなく、オプション扱いとなっています。

施主は、床暖房を付けるか、付けないかを選択できます。

床暖房を付けない場合は、もちろんその分の費用が削減されます。

その代わり、暖房は各部屋に設置するエアコンが基本となります。

これは、まさに「一条工務店の床暖房を外す」ことを前提としたプランニングです。

ハグミーを選ぶということは、一条工務店自身が「高い断熱性能があれば、床暖房がなくてもエアコンで十分に快適な環境は作れる」と考えていることの証明でもあります。

床暖房を外すことに不安を感じる方は、このハグミーの存在が、一つの安心材料になるかもしれません。

ただし、ハグミーは企画型住宅であるため、間取りや内外装の仕様に制限があります。

もし、自由な間取り設計や、こだわりの設備を導入したい場合は、他の商品(アイ・スマートなど)で床暖房を外すオプションを選択できるか、設計士と相談することになります。

「床暖房なし」という選択肢を考える際には、まずハグミーのカタログを取り寄せ、そのコンセプトや間取りが自分の理想と合致するかどうかを確認してみるのが良いでしょう。

住宅性能への影響を理解する

一条工務店の家づくりは、すべての部材や設備がトータルで機能するように、緻密に計算されています。

そのため、大きな要素である床暖房を外すことが、暖房の快適性以外にも、住宅性能に何らかの影響を及ぼすのではないかと心配になる方もいるでしょう。

ここでは、床暖房の有無が他の住宅性能に与える影響について解説します。

断熱・気密性能への直接的な影響は小さい

結論から言うと、床暖房を外したからといって、家の基本的な断熱性能や気密性能(C値、UA値)が大きく低下するということは基本的にありません。

一条工務店の断熱性能は、壁や天井、床に充填される高性能な断熱材や、トリプルガラスの樹脂サッシなどによって確保されています。

床暖房の温水パイプは床の構造体の一部ではありますが、それが断熱性能の根幹を担っているわけではありません。

床暖房を設置しない場合でも、床下には規定の断熱材がしっかりと施工されるため、床からの底冷えが極端にひどくなるということは考えにくいです。

気密性能についても同様で、丁寧な施工によって確保されるものですから、床暖房の有無が直接的な要因で気密測定の結果を悪化させることはないでしょう。

つまり、「家の性能」というカタログスペック上の数値には、ほとんど影響がないと考えて差し支えありません。

「体感性能」としての影響

一方で、「体感としての性能」には違いが生まれます。

前述の通り、床暖房は輻射熱によって家全体を均一に暖めるため、温度のムラが非常に少ないのが特徴です。

廊下やトイレ、脱衣所など、家の中のどこにいても温度差が少ないため、ヒートショックのリスクを低減し、開放的な大空間でも快適に過ごせます。

これに対し、エアコン暖房の場合は、どうしても暖房している部屋としていない部屋とで温度差が生まれます。

高い断熱性能のおかげで、その温度差は一般的な住宅に比べて緩やかではありますが、ゼロにはなりません。

例えば、暖かいリビングから一歩廊下に出た時の「ヒヤッ」とした感覚は、床暖房のある家よりも感じやすくなるでしょう。

これは、家の物理的な性能が落ちたわけではなく、熱源の特性による「体感」の違いです。

この「どこにいても暖かい」という一条工務店ならではの快適性を重視するのか、それともコストメリットを優先し、ある程度の温度ムラは許容するのか。

ここが、床暖房を外すかどうかの大きな分かれ道になります。

モデルハウスなどで床暖房の快適性を体感し、その価値が自分たちにとってどれほど大きいものなのかを、家族で話し合っておくことが重要です。

撤去後の修繕やリフォームの必要性

という選択は、新築時だけでなく、将来的な視点、特に修繕やリフォームの際にも影響を及ぼす可能性があります。

長期的に家に住み続ける中で、床の張り替えや間取りの変更といったリフォームを行う可能性は誰にでもあります。

その際に床暖房の有無がどのように関わってくるのかを理解しておくことは、後悔しない選択のために不可欠です。

床材の選択肢が広がる

まずメリットとして挙げられるのが、リフォーム時の床材の選択肢が格段に広がることです。

床暖房を設置している場合、選べる床材は「床暖房対応」のものに限られます。

熱による伸縮や変形に強い製品である必要があり、無垢材の中でも使用できる種類は限られますし、カーペットやクッションフロアなども対応製品を選ぶ必要があります。

これに対し、床暖房がなければ、こうした制約は一切ありません。

温かみのある無垢材や、デザイン性の高いタイル、足触りの良いカーペットなど、自分たちの好みに合わせて自由に床材を選ぶことができます。

将来、インテリアの好みが変わって床の雰囲気を一新したいと考えたときに、選択の自由度が高いのは大きな利点と言えるでしょう。

また、床暖房非対応の床材は、対応品に比べて安価な場合も多く、リフォーム費用の削減にも繋がります。

リフォーム工事の制約が少なくなる

床暖房があると、リフォーム工事そのものにも制約が生まれます。

例えば、床にアンカーを打って間仕切り壁を新設したり、アイランドキッチンを固定したりするような工事では、床下の温水パイプを傷つけないよう、細心の注意が必要です。

パイプの位置を正確に把握していないと、誤って穴を開けてしまい、大規模な修理が必要になるリスクがあります。

そのため、リフォーム業者も慎重にならざるを得ず、工事費用が割高になったり、そもそも対応を断られたりするケースも考えられます。

床暖房がなければ、こうした心配は不要です。

床下を気にすることなく、比較的自由に間取りの変更や設備の追加が行えます。

家は建てて終わりではなく、何十年も住み続ける中で、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて手を入れていくものです。

その際の「リフォームのしやすさ」という観点も、床暖房の有無を判断する上での一つの重要な判断材料となります。

特に、将来的に間取りを変更する可能性がある方や、DIYで内装に手を入れたいと考えている方にとっては、床暖房がないことのメリットは大きいかもしれません。

他の暖房器具との光熱費の比較

一条工務店の床暖房を外すかどうかを判断する上で、最も気になるのが「結局、どの暖房方法が一番光熱費を安く抑えられるのか」という点でしょう。

ここでは、一条工務店の全館床暖房と、代替暖房の主役となるエアコンの光熱費について、シミュレーションを交えながら比較検討します。

光熱費比較の考え方

光熱費を比較する上で重要なのは、単一の月の電気代だけでなく、年間のトータルコストや、生活スタイルによる変動を考慮することです。

一条工務店の床暖房は、冬の間(例えば11月~3月)は24時間つけっぱなしにするのが基本です。

一方、エアコン暖房は、在宅している時間帯や、使用する部屋を限定して運転することが可能です。

この使い方の違いが、光熱費に大きく影響します。

以下に、それぞれの暖房方式における光熱費の考え方を整理します。

全館床暖房の場合

・メリット:家全体を一定の温度に保つため、一度暖まれば少ないエネルギーで維持できる。ヒートポンプ式で効率が良い。

・デメリット:24時間稼働のため、不在時も電気代が発生する。外気温が低い日や、設定温度が高いと消費電力は増える。

エアコン暖房の場合

・メリット:必要な時だけ、必要な場所で使えるため、無駄なエネルギー消費を抑えやすい。近年の機種は省エネ性能が非常に高い。

・デメリット:オン・オフを繰り返すと、立ち上がり時に大きな電力を消費する。家全体を暖めようとすると複数台の稼働が必要になり、結果的に高くなることも。

光熱費シミュレーションの例

具体的な金額を比較するために、仮のモデルケースでシミュレーションしてみましょう。

(※注意:この数値はあくまで一般的な目安であり、建物の大きさ、地域、断熱性能、設定温度、電力会社の契約プラン、生活スタイルによって大きく変動します)

暖房方式別・冬の1ヶ月の電気代シミュレーション(モデルケース)
暖房方式 使い方 想定される電気代 備考
一条工務店 全館床暖房 24時間連続運転(設定温度23℃) 15,000円~25,000円 家全体が常に快適。太陽光発電があれば日中の電気代を賄える。
エアコン暖房(高効率モデル) 平日:朝晩のみ運転
休日:日中運転
8,000円~18,000円 在宅時間が短い家庭向き。非暖房エリアは寒さを感じる。
エアコン暖房(高効率モデル) 在宅中ほぼ24時間運転 18,000円~30,000円 全館床暖房より高くなる可能性も。複数台稼働の場合。

この表から分かるように、日中不在がちな共働き世帯などでは、エアコン暖房の方が光熱費を安く抑えられる可能性があります。

一方で、小さなお子様や高齢の方がいて一日中在宅しているご家庭の場合、エアコンを長時間つけっぱなしにすると、結果的に全館床暖房と変わらないか、むしろ高くなるケースも考えられます。

最終的には、どちらが自分の家庭にとって経済的かは、ライフスタイルに大きく依存します。

一条工務店のオーナーのブログなどで、実際の電気代データを参考にしつつ、自分の生活パターンに当てはめてシミュレーションしてみることが、後悔のない選択につながります。

ライフスタイルに合うか慎重に判断

これまで、コスト、快適性、メンテナンス、性能といった様々な側面から、一条工務店の床暖房を外す場合の検討事項を見てきました。

最終的に最も重要なのは、これらの情報を踏まえた上で、「自分たちの家族のライフスタイルに本当に合っているのはどちらか」を慎重に判断することです。

家は、家族が毎日を過ごす場所です。

スペックや評判だけで決めるのではなく、リアルな生活を想像することが後悔を防ぐ最大の鍵となります。

床暖房が向いているライフスタイル

以下のようなライフスタイルや価値観を持つご家庭は、床暖房の恩恵を大きく受けられる可能性が高いでしょう。

  • 小さなお子様や高齢のご家族がいる家庭(ヒートショックのリスクを減らし、安全な室内環境を保ちたい)
  • 在宅勤務や専業主婦(夫)などで、日中も家で過ごす時間が長い
  • 冷え性で、足元の暖かさを特に重視する
  • 家の中では裸足で過ごしたい、床にごろ寝するのが好き
  • 吹き抜けやリビング階段など、開放的な大空間の間取りを希望している
  • 暖房のオン・オフを気にせず、常に家全体が快適な状態を維持したい

これらのご家庭にとっては、床暖房を外すことによるコストメリットよりも、日々の快適性や安心感という価値の方が大きいかもしれません。

床暖房を外す選択が向いているライフスタイル

一方で、次のようなご家庭では、床暖房を外して代替暖房を選ぶ方が、合理的で満足度の高い選択になる可能性があります。

  1. 共働きなどで、平日の日中はほとんど家を留守にする家庭
  2. イニシャルコストやランニングコストを少しでも抑えたいと考えている
  3. 暑がりな家族が多く、冬でもそれほど強い暖房を必要としない
  4. 特定の部屋(リビングなど)で過ごす時間がほとんどで、家全体を暖める必要性を感じない
  5. 無垢材のフローリングなど、床暖房非対応の床材をどうしても使いたい
  6. 将来的なメンテナンス費用や、故障のリスクを極力減らしたい

大切なのは、家族全員の意見を聞き、何を優先したいのかを明確にすることです。

「みんなが良いと言うから」「標準仕様だから」という理由だけで決めるのではなく、自分たちの暮らしの軸に照らし合わせて、メリットとデメリットを天秤にかける作業が不可欠です。

可能であれば、一条工務店の家に住んでいる知人や、宿泊体験棟などを利用して、床暖房のある生活とない生活(エアコン暖房)の両方を実際に体感してみることをお勧めします。

百聞は一見にしかず、です。

リアルな体感が、きっとあなたの迷いを晴らし、最適な答えを導き出してくれるでしょう。

まとめ:一条工務店の床暖房を外す選択肢

これまで、一条工務店の床暖房を外すという選択肢について、メリット・デメリット、費用、代替案、そして後悔しないための判断基準を詳しく解説してきました。

一条工務店の全館床暖房は、非常に魅力的で完成度の高いシステムですが、すべての家庭にとって唯一絶対の正解というわけではありません。

家づくりにおいては、自分たちの価値観やライフスタイル、そして予算と向き合い、最適な仕様を取捨選択していくことが重要です。

一条工務店の床暖房を外すという決断は、初期費用やランニングコスト、メンテナンスの負担を軽減できる大きなメリットがあります。

一方で、床暖房ならではの「頭寒足熱」の快適性や、家中の温度が均一であることの安心感を失うというデメリットも存在します。

このトレードオフを十分に理解し、代替暖房計画をしっかりと立てることが、成功の鍵となります。

幸いにも、一条工務店には「ハグミー」という、床暖房を標準としない高性能住宅の選択肢も用意されています。

これは、高い断熱性能があれば、エアコンを中心とした暖房計画でも十分に快適な暮らしが実現できるという、メーカー自身の答えでもあります。

最終的な決断を下す前に、もう一度、ご自身の家族が冬にどのような暮らしを送りたいのかを具体的に想像してみてください。

朝起きた時、リビングでくつろいでいる時、寒い夜に帰宅した時、どのような暖かさが理想でしょうか。

その理想の暮らしと、許容できるコストのバランス点が、あなたの家庭にとっての最適な答えになるはずです。

この記事が、あなたの後悔のない家づくりの一助となれば幸いです。

この記事のまとめ
  • ➤一条工務店の床暖房を外す最大のメリットは初期費用と電気代の削減
  • ➤床暖房を外すと建築費用を数十万円単位で節約できる可能性がある
  • ➤ライフスタイルによっては月々の電気代も抑制可能
  • ➤後からの撤去工事は床の全張り替えとなり数百万円規模の費用がかかる
  • ➤デメリットは床暖房特有の「頭寒足熱」の快適性を失うこと
  • ➤一条の家は高性能だが無暖房では寒さを感じる
  • ➤床暖房を外すと不凍液交換などの定期メンテナンスが不要になる
  • ➤将来的なヒートポンプ交換といった高額な修繕リスクを回避できる
  • ➤代替暖房の最有力候補は高性能なエアコン
  • ➤エアコン暖房は足元が冷えやすく乾燥しやすい点に注意が必要
  • ➤床暖房なしプラン「ハグミー」は高性能と低価格を両立した選択肢
  • ➤床暖房の有無は家の基本的な断熱・気密性能の数値に大きく影響しない
  • ➤リフォーム時に床暖房非対応の床材も自由に選べるようになる
  • ➤光熱費は在宅時間の長さなどライフスタイルによってどちらが有利か変わる
  • ➤自分たちの家族が何を優先するかを話し合い慎重に判断することが最も重要
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