新築でお風呂の追い焚はいらない?後悔しないための判断基準

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新築の家づくりでは、決めるべきことがたくさんあります。

その中でも、お風呂の追い焚き機能をつけるかどうかは、多くの方が悩むポイントではないでしょうか。

新築でお風呂の追い焚はいらない?という疑問は、家族構成やライフスタイルによって答えが大きく変わるため、一概に「必要だ」「不要だ」とは言えません。

追い焚き機能があれば、いつでも温かいお風呂に入れるというメリットがある一方で、導入費用や日々の掃除、衛生面でのデメリットも存在します。

ガス代や電気代といったランニングコストも気になるところです。

また、最近では高断熱浴槽の性能が向上しており、追い焚きなしでもお湯が冷めにくくなっているため、本当に必要なのかと考える方も増えています。

この記事では、新築でお風呂の追い焚き機能をつけるかどうかの判断材料となるよう、様々な角度から情報を整理し、後悔しないための選択をサポートします。

この記事でわかること
  • ➤追い焚き機能の基本的なメリットとデメリット
  • ➤追い焚きあり・なしの場合の費用(初期費用と光熱費)の比較
  • ➤衛生面での追い焚き機能のリスクと掃除の手間
  • ➤家族構成やライフスタイルに合わせた必要性の判断基準
  • ➤追い焚き機能がなくても快適に入浴できる代替案(高断熱浴槽・足し湯など)
  • ➤実際に追い焚きなしを選んだ人の後悔や満足の声
  • ➤自分に合った住宅会社を見つけるための相見積もりの重要性

 

新築でお風呂の追い焚はいらない?で悩む方のための判断基準

この章のポイント
  • ➤追い焚きのデメリットは衛生面と掃除の手間
  • ➤導入費用とガス代の節約につながる可能性
  • ➤家族のライフスタイルが入浴時間に影響する
  • ➤高断熱浴槽が追い焚きの代わりになる理由
  • ➤追い焚きなしで後悔しないためのポイント

追い焚きのデメリットは衛生面と掃除の手間

新築でお風呂の設備を考える際に、追い焚き機能の導入を迷う方は少なくありません。

追い焚き機能は便利である一方で、見過ごせないデメリットが存在します。

その中でも特に大きな問題となるのが、衛生面と掃除の手間です。

追い焚き機能は、浴槽のお湯を一度給湯器に戻し、温め直してから再び浴槽に戻すという仕組みになっています。

このお湯が循環する配管の内部が、雑菌の温床になりやすいのです。

入浴後のお湯には、人間の皮脂や汗、石鹸カスなどが混ざっており、これらが栄養源となって雑菌が繁殖します。

特に、レジオネラ菌のような健康に害を及ぼす可能性のある菌が繁殖するリスクも指摘されています。

もちろん、定期的に専用の洗浄剤を使って配管内を掃除すれば、ある程度清潔に保つことは可能です。

しかし、この掃除が意外と手間がかかる作業です。

市販の風呂釜洗浄剤には、一つ穴用や二つ穴用など種類があり、正しい方法で定期的に行わなければ効果が薄れてしまいます。

新築のきれいな状態を維持したいと考える方にとって、この見えない部分の掃除は精神的な負担になるかもしれません。

私の場合、以前住んでいた賃貸住宅で追い焚き機能がありましたが、配管の汚れが気になり、結局あまり使わなかった経験があります。

追い焚きを使わないのであれば、その機能は不要であり、掃除の手間だけが残るということになります。

さらに、入浴剤を使用する家庭では、配管の汚れや詰まりのリスクがさらに高まります。

入浴剤の種類によっては、給湯器の故障の原因になることもあり、使用できるものが限られてしまうケースも少なくありません。

このように、追い焚き機能はいつでも温かいお風呂に入れるという快適さを提供してくれる一方で、その裏側には衛生管理と掃除という継続的な手間が伴います。

新築の計画段階で、本当にその手間を許容できるのか、家族のライフスタイルと合わせて慎重に検討することが、後悔しないための重要なポイントと言えるでしょう。

追い焚きなしの導入費用とガス代の節約につながる可能性

新築でお風呂の設備を検討する際、追い焚き機能の有無は初期費用とランニングコストに大きく影響します。

追い焚き機能をつけないという選択は、経済的なメリットにつながる可能性があります。

まず、導入費用についてです。

追い焚き機能付きの給湯器は、機能がないシンプルな給湯専用の給湯器に比べて、本体価格が高くなるのが一般的です。

また、浴槽のお湯を循環させるための配管工事も必要になるため、その分の工事費用も上乗せされます。

具体的な金額は製品や住宅会社によって異なりますが、数万円から十数万円程度の差額が発生することも珍しくありません。

この初期費用を削減できるのは、追い焚きなしを選択する大きなメリットと言えるでしょう。

次に、ガス代や電気代といったランニングコストについて考えてみましょう。

追い焚き機能は、冷めたお湯を再度温めるためにガスや電気を消費します。

一方、追い焚きをせず、お湯が冷めたら高温のお湯を足す「足し湯」や「高温差し湯」の場合、給湯器で設定した温度のお湯を直接追加するため、追い焚きよりもエネルギー効率が良い場合があります。

どちらがより節約になるかは、お湯の冷め方や家族の入浴スタイルによって異なりますが、追い焚き機能を使わないことで、結果的にガス代の節約につながるケースは十分に考えられます。

例えば、家族が短い間隔で連続して入浴する場合、お湯はそれほど冷めないため、追い焚きの必要性は低いかもしれません。

そのような家庭では、追い焚き機能にかかる初期費用や、将来的なメンテナンス、故障のリスクを考慮すると、経済的な合理性から「追い焚きなし」を選択する価値は十分にあります。

また、追い焚き配管の洗浄にかかる費用も無視できません。

定期的に市販の洗浄剤を購入するコストや、専門業者に洗浄を依頼する場合の費用も、長期的に見れば積み重なっていきます。

家づくりは、初期費用だけでなく、将来にわたってかかり続ける費用も考慮して計画することが大切です。

追い焚き機能が本当に必要かどうか、費用対効果をしっかりと見極めることが、賢い家づくりにつながるのではないでしょうか。

 

家族のライフスタイルが入浴時間に影響する

新築でお風呂の追い焚はいらない?という問題は、家族のライフスタイル、特に入浴時間に大きく左右されます。

家族構成やそれぞれの生活リズムによって、追い焚き機能の必要性は全く異なってくるのです。

例えば、夫婦と小さな子どもがいる家庭を想像してみましょう。

子どもが小さいうちは、親と一緒に入浴することが多いでしょう。

夕食前の早い時間に全員で入浴を済ませてしまえば、お湯が冷める前に全員が入り終わるため、追い焚き機能の出番はほとんどありません。

この場合、追い焚き機能は宝の持ち腐れになってしまう可能性が高いです。

一方で、家族の帰宅時間がバラバラな場合はどうでしょうか。

部活動や塾で帰りが遅い中高生の子どもがいたり、夫婦共働きで残業があったりすると、最初に入浴する人と最後の人が入浴するまでに数時間の間隔が空くことも珍しくありません。

このようなライフスタイルの家庭では、後から入る人が冷めてしまったお湯に浸かることになってしまいます。

毎回お湯を入れ替えるのは不経済ですし、足し湯で温度を調整するのも手間がかかります。

こうした状況では、ボタンひとつでいつでも温かいお風呂に入れる追い焚き機能は、非常に重宝されるでしょう。

また、一人暮らしや夫婦二人の世帯でも、入浴スタイルによっては追い焚き機能が役立ちます。

半身浴をしながら本を読んだり、スマートフォンを見たりと、長風呂が趣味だという方もいるでしょう。

長時間浴槽に浸かっていると、冬場はもちろん、夏場でもお湯は少しずつ冷めてきます。

そんな時に追い焚き機能があれば、常に快適な温度を保ちながら、リラックスタイムを満喫することができます。

このように、追い焚き機能の必要性は、「誰が」「いつ」「どのように」お風呂に入るかによって大きく変わります。

現在のライフスタイルだけでなく、子どもが成長した後のことなど、10年後、20年後の家族の変化も見据えて検討することが重要です。

家は長く住むものですから、将来のライフスタイルの変化を想像しながら、自分たちの家族にとって追い焚き機能が本当に必要かどうかを話し合ってみることをお勧めします。

高断熱浴槽が追い焚きの代わりになる理由

近年、新築住宅の標準仕様として採用されることが増えてきた「高断熱浴槽」。

この高断熱浴槽の性能向上こそが、「新築でお風呂の追い焚はいらない?」と考える人が増えている大きな理由の一つです。

高断熱浴槽は、その名の通り、浴槽自体が魔法瓶のように高い保温性能を持っています。

浴槽本体と、それを覆うカバーの両方に断熱材が組み込まれており、お湯の熱が外に逃げるのを防ぐ構造になっています。

製品によって性能は異なりますが、多くのメーカーが高断熱浴槽の性能として「4時間で湯温の低下は2.5℃以内」といった数値を公表しています。

これは、夕方にお湯を張っても、数時間後に入る家族も温かいお風呂に入れることを意味します。

例えば、42℃でお湯を張った場合、4時間後でも約39.5℃の温度が保たれている計算になります。

これくらいの温度であれば、追い焚きをしなくても十分快適に入浴できると感じる方も多いのではないでしょうか。

この高い保温性能があれば、追い焚き機能の出番は大幅に減ります。

家族の入浴時間が多少ずれていても、お湯が急激に冷めることがないため、追い焚きなしでも問題なく過ごせる可能性が高まります。

特に、前述したように家族が比較的短い間隔で入浴するライフスタイルの場合、高断熱浴槽さえあれば追い焚き機能はほとんど必要ないと言えるかもしれません。

もちろん、極端に寒い地域や、家族の入浴間隔が5時間以上空くような場合には、高断熱浴槽だけでは物足りないケースも考えられます。

しかし、一般的な家庭のライフスタイルであれば、高断熱浴槽は追い焚き機能の十分な代替となり得る存在です。

追い焚き機能には、配管の衛生面や掃除の手間、そして設置コストといったデメリットがあります。

高断熱浴槽を選ぶことで、これらのデメリットを回避しつつ、快適なバスタイムを実現できるのです。

新築の計画段階では、住宅会社や設備メーカーのショールームで、高断熱浴槽の性能について詳しく話を聞いてみることをお勧めします。

実際の保温性能のデータなどを確認し、自分たちのライフスタイルと照らし合わせることで、追い焚き機能が本当に必要かどうかをより具体的に判断することができるでしょう。

追い焚きなしで後悔しないためのポイント

新築でお風呂の追い焚き機能をつけないという選択は、衛生面やコスト面でメリットがある一方で、「やっぱりつけておけばよかった」と後悔する可能性もゼロではありません。

追い焚きなしを選んで後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

まず最も大切なのは、家族全員のライフスタイルを徹底的にシミュレーションすることです。

現在の生活リズムはもちろん、将来的な変化も考慮に入れましょう。

子どもが成長すれば、部活動や塾で帰宅時間が遅くなるかもしれません。

夫婦の働き方が変わり、入浴時間がずれてくる可能性もあります。

「今は必要ないけど、10年後はどうだろう?」という長期的な視点で考えることが、後悔を防ぐための第一歩です。

次に、追い焚きの代替案を具体的に検討しておくことです。

先ほども触れた「高断熱浴槽」は必須の選択肢と言えるでしょう。

その上で、「足し湯」や「高温差し湯」の使い勝手を確認しておくことも重要です。

最近の給湯器は、ボタン一つで設定した湯量の熱いお湯を足せる機能がついているものも多く、追い焚きとそれほど手間が変わらない場合もあります。

ショールームなどで実際に操作性を確かめてみると、追い焚きなしでも十分快適だと実感できるかもしれません。

また、浴室全体の断熱性や、浴室暖房乾燥機の有無も考慮に入れると良いでしょう。

浴室自体が寒くなければ、浴槽のお湯も冷めにくくなります。

浴室暖房で入浴前に空間を暖めておけば、より快適なバスタイムを過ごせます。

そして、家づくりを依頼する住宅会社(ハウスメーカー)と、これらの点についてしっかりと打ち合わせをすることも欠かせません。

複数の会社から相見積もりを取り、それぞれの担当者に追い焚きなしの場合のメリット・デメリットや、代替案について詳しく説明を求めましょう。

経験豊富な担当者であれば、あなたの家族構成やライフスタイルに合わせた最適な提案をしてくれるはずです。

最終的な判断を下す前に、これらのポイントを一つひとつ丁寧に確認し、家族全員が納得できる結論を出すこと。

それが、追い焚きなしという選択で後悔しないための最も確実な方法と言えるでしょう。

 

新築でお風呂の追い焚はいらない?に対する必要性の検討

この章のポイント
  • ➤家族が多くても温かいお風呂に入れるメリット
  • ➤追い焚きと足し湯のコストを比較
  • ➤配管掃除を楽にする最新の機能とは
  • ➤一人暮らしでも長風呂なら必要性を感じる
  • ➤後悔しないために新築でお風呂の追い焚はいらない?かを決めよう

家族が多くても温かいお風呂に入れるメリット

ここまで追い焚き機能のデメリットを中心に見てきましたが、もちろん追い焚き機能にはそれを上回るメリットも存在します。

特に、家族の人数が多いご家庭や、生活リズムが多様なご家庭にとって、その恩恵は非常に大きいと言えるでしょう。

最大のメリットは、何と言っても「いつでも誰でも温かいお風呂に入れる」という快適性です。

例えば、5人家族で、お父さんの帰宅が毎晩遅いというケースを考えてみましょう。

子どもたちとお母さんが先に入浴し、数時間後にお父さんが入る頃には、浴槽のお湯はすっかりぬるくなっています。

高断熱浴槽であっても、長時間が経過すれば湯温の低下は避けられません。

そんな時、追い焚き機能があれば、帰宅して疲れているお父さんも、ボタン一つですぐに熱いお風呂に入り、一日の疲れを癒すことができます。

毎回お湯を入れ替えたり、大量の足し湯で温度を調整したりする手間や罪悪感もありません。

これは、家族全員のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させる上で非常に大きなポイントです。

また、水道代の節約という観点も見逃せません。

お風呂のお湯を毎日入れ替えるのではなく、二日目は追い焚きをして再利用するという使い方をしているご家庭もあるでしょう。

衛生面での議論はありますが、残り湯を洗濯に使うだけでなく、入浴にも再利用することで、かなりの節水につながります。

特に、災害時などで断水した場合、浴槽にためた水を温め直して使えるという点は、防災の観点からもメリットと言えるかもしれません。

家族それぞれの「入りたい時間」を尊重できるのも、追い焚き機能の魅力です。

誰かがお風呂に入っているからと、他の家族が自分のやりたいことを中断する必要がなくなります。

それぞれのペースで生活しながら、いつでも快適なバスタイムを確保できるという安心感は、日々の暮らしにゆとりをもたらしてくれるでしょう。

新築でお風呂の追い焚はいらない?と考える際には、こうした快適性や利便性、そして経済的なメリットが、衛生面や掃除の手間といったデメリットを上回る価値があるかどうかを、家族全員で話し合って判断することが大切です。

追い焚きと足し湯のコストを比較

追い焚き機能をつけるかどうかの判断において、ランニングコスト、特に光熱費がどれくらい変わるのかは非常に気になるところです。

ここでは、「追い焚き」と、追い焚きなしの場合の代替策である「足し湯(高温差し湯)」のコストを比較検討してみましょう。

どちらが経済的かというのは、実は一概には言えず、様々な条件によって変わってきます。

追い焚きのコスト

追い焚きは、浴槽のぬるくなったお湯を給湯器に循環させて温め直す仕組みです。

この過程でガスや電気を消費します。

コストは、浴槽のお湯の量、どれだけ温度が下がったか、そして外気温などによって変動します。

一般的に、1回あたりの追い焚きコストは数十円程度とされていますが、冬場などお湯が冷めやすい状況では、より多くのエネルギーが必要になります。

足し湯のコスト

足し湯は、給湯器で設定した熱いお湯を浴槽に直接追加して、全体の温度を上げる方法です。

この場合、消費されるエネルギーは、追加するお湯を沸かすために使われます。

足し湯のメリットは、給湯器の熱効率が最も高い状態でお湯を作れる点にあります。

追い焚きのように、配管を通る間にお湯が冷めるというエネルギーロスが少ないため、効率的と言えます。

しかし、当然ながら浴槽の水位が上がるため、お湯を追加した分だけ水道代もかかります。

どちらがお得か?

結論から言うと、多くの場合、足し湯の方が光熱費だけで見れば若干安くなる傾向にあります。

特に、お湯があまり冷めていない状態で少しだけ温度を上げたい場合や、最新の高効率給湯器を使用している場合は、足し湯の経済的なメリットが大きくなります。

しかし、その差は1回あたり数円から十数円程度と、それほど大きなものではありません。

むしろ、考慮すべきはトータルコストと利便性です。

足し湯は水道代がかかる上、お湯の量を調整する手間がかかります。

一方、追い焚きはボタン一つで自動的に設定温度まで温めてくれる手軽さがあります。

以下に簡単な比較表をまとめます。

項目 追い焚き 足し湯(高温差し湯)
光熱費 足し湯よりやや高くなる傾向 追い焚きより安くなる傾向
水道代 かからない 追加した分だけかかる
利便性 ボタン一つで自動保温、手間が少ない 湯量を調整する必要がある
衛生面 配管の定期的な洗浄が必要 清潔なお湯が追加されるため衛生的

このように、コストだけで判断するのではなく、それぞれのメリット・デメリットを総合的に評価することが重要です。

光熱費のわずかな差を気にするよりも、日々の使い勝手や掃除の手間をどう考えるか、という視点で選ぶ方が、後悔は少ないかもしれません。

配管掃除を楽にする最新の機能とは

追い焚き機能の最大のデメリットである「配管の衛生面と掃除の手間」。

この問題を解決するために、近年の給湯器メーカーは様々な工夫を凝らした便利な機能を開発しています。

新築で追い焚き機能の導入を検討するなら、こうした最新の機能にも目を向けてみると良いでしょう。

配管掃除を楽にする代表的な機能が「自動配管洗浄機能」です。

これは、浴槽のお湯を排水する際に、自動で追い焚き配管内にきれいなお湯や水を流して、内部に残った皮脂汚れや入浴剤の成分などを洗い流してくれるというものです。

栓を抜くだけで自動的に作動するため、特別な操作は必要ありません。

毎回のお風呂掃除のついでに、配管内もある程度クリーンな状態に保ってくれるので、面倒な風呂釜洗浄の頻度を減らすことができます。

もちろん、この機能だけで完全に汚れがなくなるわけではないので、定期的な本格洗浄は依然として必要ですが、日々の衛生管理が格段に楽になるのは間違いありません。

さらに、メーカーによっては、より強力な洗浄機能も搭載されています。

例えば、マイクロバブルやウルトラファインバブルといった微細な泡を配管内に発生させ、汚れを吸着して剥がし取る機能です。

これにより、通常の自動洗浄では落としきれない汚れにもアプローチできます。

また、除菌効果のある銀イオン(Ag+)を含んだお湯で配管内をすすぐ機能など、衛生面をさらに強化する技術も登場しています。

これらの最新機能は、追い焚き機能のデメリットを軽減し、利便性と清潔さを両立させたいと考える方にとって、非常に魅力的な選択肢となります。

ただし、こうした高機能な給湯器は、当然ながら価格も高くなります。

追い焚き機能をつけるかどうかという選択に加えて、どのレベルの洗浄機能が必要か、という新たな検討事項が出てくるわけです。

家づくりにおいては、予算とのバランスが常に重要になります。

住宅会社の担当者や設備メーカーのカタログなどで、どのような機能があるのか、そしてそれが価格にどう反映されるのかを詳しく確認し、自分たちの価値観や予算に合った最適な給湯器を選ぶことが大切です。

掃除の手間をどこまで許容できるか、どこまでお金をかけるかを考える良い機会になるでしょう。

一人暮らしでも長風呂なら必要性を感じる

「追い焚き機能は家族が多い家庭のためのもの」というイメージがあるかもしれません。

確かに、一人暮らしであれば入浴時間がずれることはないため、基本的な必要性は低いと言えます。

お湯を張ってすぐに入れば、冷める心配はほとんどありません。

そのため、新築でお風呂の追い焚はいらない?と問われれば、多くの一人暮らしの方は「いらない」と答えるでしょう。

しかし、例外もあります。

それは、長風呂が好きな人や、半身浴を習慣にしている人です。

一人暮らしであっても、1時間以上ゆっくりと湯船に浸かるというライフスタイルの場合、話は変わってきます。

最新の高断熱浴槽でも、長時間経てば少しずつお湯は冷めていきます。

特に、半身浴はお湯の量が少ないため、全身浴よりも早く温度が下がりがちです。

ぬるくなったお湯で我慢したり、その都度熱いお湯を足したりするのは、せっかくのリラックスタイムを妨げるストレスになりかねません。

こんな時、追い焚き機能があれば、常に自分が快適だと感じる温度をキープできます。

好きな音楽を聴きながら、あるいは読書をしながら、心ゆくまでバスタイムを満喫することができるのです。

この「快適さ」や「リラックスの質」を重視するなら、一人暮らしであっても追い焚き機能に投資する価値は十分にあると言えます。

また、将来的なライフスタイルの変化も考慮に入れておくと良いかもしれません。

今は一人暮らしでも、将来的にはパートナーと暮らすことになる可能性もあります。

その時に「やっぱり追い焚きがあればよかった」と後悔しないように、少し先の未来を見据えておくことも大切です。

追い焚き機能の必要性は、同居人数だけで決まるものではなく、個々の入浴スタイルに大きく依存するのです。

もしあなたが長風呂好きで、お風呂の時間を何よりも大切にしているのであれば、一人暮らしだからという理由だけで安易に「不要」と決めつけず、自分のライフスタイルにとって本当に必要かどうかをじっくり考えてみることをお勧めします。

初期費用はかかりますが、毎日の快適なバスタイムが手に入るのであれば、それは決して高い買い物ではないかもしれません。

後悔しないために新築でお風呂の追い焚はいらない?かを決めよう

これまで、新築でお風呂の追い焚き機能をつけるかどうかの判断材料として、様々な角度からメリットとデメリットを解説してきました。

衛生面、コスト、ライフスタイル、代替案、そして最新機能。

考慮すべき点は多岐にわたりますが、最終的に後悔しない決断を下すために、改めて重要なポイントを整理しましょう。

まず、あなたの家族にとって、お風呂の「快適性」と「掃除の手間」、どちらの優先順位が高いかを明確にすることが重要です。

家族の帰宅時間がバラバラで、いつでも温かいお風呂に入れる快適さを何よりも重視するなら、追い焚き機能は必須の設備となるでしょう。

一方で、配管の雑菌や日々の掃除の手間がどうしても気になる、できるだけ清潔な状態を保ちたいという思いが強いのであれば、追い焚きなしという選択が向いています。

次に、経済的な側面です。

追い焚き機能にかかる初期費用と、将来的なメンテナンス費用を許容できるか。

そして、追い焚きと足し湯のランニングコストの差をどう捉えるか。

長期的な視点で家計への影響をシミュレーションしてみることをお勧めします。

そして、最も大切なのが、信頼できるプロフェッショナルに相談することです。

家づくりは、一生に一度の大きな買い物です。

理想の家を建てるためには、一社だけでなく、複数の注文住宅会社から提案を受け、比較検討することが不可欠です。

住宅会社の相見積もりを取ることで、それぞれの会社が持つ知識や経験に基づいた、多様な視点からのアドバイスを得ることができます。

ある会社は追い焚きを標準仕様として勧め、別の会社は高断熱浴槽を活かした追い焚きなしのプランを提案してくれるかもしれません。

それぞれの提案を比較することで、自分たちの家族に本当に合った選択肢が見えてきます。

新築でお風呂の追い焚はいらない?という問いに、唯一の正解はありません。

あなたの家族の価値観、ライフスタイル、そして予算に合った答えを見つけ出すこと。

それが、後悔しない家づくりの鍵となります。

ぜひ、この記事で得た知識をもとに、家族でじっくりと話し合い、そして複数の住宅会社に相談して、納得のいく決断をしてください。

この記事のまとめ
  • ➤新築の追い焚き機能はライフスタイルに合わせて要否を判断
  • ➤追い焚きのメリットはいつでも温かいお風呂に入れる快適性
  • ➤デメリットは配管の衛生問題と定期的な掃除の手間
  • ➤追い焚きなしは初期費用やメンテナンス費用を削減できる
  • ➤家族の帰宅時間がバラバラな家庭では追い焚きの必要性が高い
  • ➤入浴時間が集中している家庭なら不要な場合も多い
  • ➤高断熱浴槽の性能向上で追い焚きの必要性は低下傾向にある
  • ➤足し湯は追い焚きより光熱費が安くなる可能性があるが水道代がかかる
  • ➤最新給湯器には自動配管洗浄機能があり掃除の手間を軽減できる
  • ➤一人暮らしでも長風呂が趣味なら追い焚きは快適性を高める
  • ➤後悔しないためには将来のライフスタイルの変化も考慮することが大切
  • ➤自分たちの価値観で快適性とメンテナンスのどちらを優先するか決めよう
  • ➤家づくりで後悔しないためには専門家への相談が不可欠
  • ➤理想の家を建てるには複数の住宅会社から提案を受けることが重要
  • ➤相見積もりを取ることで自分に合ったプランや住宅会社に出会える

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